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自民党総裁選

 9月20日に自民党の総裁選挙があって小泉総裁が再選された。政治に関心のない、というより期待のない私にとっては、違った世界のことにしか感じない。本当は日本のためにとの気持ちをしっかり持って、経済は、外交は、財政はと考えるべきなのかもしれない。しかしそんな気持ちに到底なれないのは何故だろうか。
 今度の総裁選で小泉はなんと60%の票を獲得している。その背景は小泉の国民的な人気にあっただけなのであって、彼の持つ政策が支持されているわけではない、と思う。他の対立候補に力のないこともあるが、このような結果になったのは、衆議院の解散、さらには来年の参議院議員の選挙があったことによる。
 与党の国会議員は自分は議員に残りたいことしか考えていない。それには自民党が先ず国民に支持されなくてはならない。そのたには現在の流れでは小泉以外に考えられない、これが本音ではないだろうか。小泉に投票した人が全て構造改革に賛成しているとはとても思えない。しかし自分が当選するためには人気のある小泉を担ぐのが得策との判断ではなかったか。
 国民は政治から離れている、それは選挙の投票率が、過半数になることがないことで全てを物語っている。国民を政治に無関心にしているのは、誰であろうか。それは自民党を中心とする与党に一番責任があるが、野党にも責任がある。もっと言うならば議員個人への不信感もある。国会議員の中には、ひたすら投票率の低いことを願っている人はいないだろうか。
 しかしこのようなことを幾ら述べたところで日本の政治がよくなるとは思えないから、言わばこれも犬の遠吠えにすぎない。
 日本の政治は政治家が行っているのではなく、官僚が握っていると言われる。だから官僚出身の議員が出てくる。これが怪しからんことという積もりはないが、議員には選挙を経てなったことを忘れないで欲しい。出身母体の官庁に顔が利くからでは困るのである。
 政治家を育てる学校はない。政治を教えるところはある。政治家には人間として尊敬される一面が欲しいことと、日本を本当に愛する気持ちのある人が欲しい。日本の政治家なのだから、日本をよくし、強くすること、世界のためも結構だが、まず日本のためが大切である。

 小泉総裁の再選が吉となるか凶となるか、しばらく様子をみる必要があるけれど、その前に自民党を政権の座に長く座らせておくことも考えなければならない。民主党が小沢を抱き込んで、自民党に代わる政党と言っているが、代えるかどうかは国民が決めること、今の民主党は小泉を叩くことで代わろうとしているが、自民党を叩くべきではないか、政党と政党の論戦であって欲しいのである。この侭では菅に期待感は生まれて来ない。しばらくは自民党の時代だろうが、与党の時代が長すぎて少しボケがきてないか。そのことは国会での小泉の答弁を聞いても、議員という国民の代表に答えている姿勢が全くない。質問者に対してのはぐらかしが多い。尻尾を掴まれるのがやはり怖いのであろう。
(2003.09.30)

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 衆議院が解散、小泉は自信があるのだろうが、菅は政権の獲得に小沢まで抱きこんで意気軒昂の体だろうが、果たして如何なものだろうか。選挙は水ものだから素人の私には予測できないけれど、民主党では何となく頼りがない。例えば高速道路の無料化など、どこからそんな知恵が浮かぶのだろうか。今でも渋滞が起こるのに、無料化すればもっと混む、しかし道路の拡幅など都市部では既に限界、しかもそれを全て税金で賄うのだろうか。つまり目先の喜びそうなことを並べて、票を集めるのか。これがマニフェストだったら大変、小泉の郵政民営化がまやかしと言うならば、高速道路の無料化もまやかしと言わざるを得ない。
 もう一つ、小泉の姿勢にも腹はたつけれど、人間的な魅力を問われたら、私は菅より小泉に軍配を上げる。この人間的魅力は大切で細川が担ぎだれたのはこれに尽きる。これだけでは長続きはしないけれど、政治家にはなくてはならぬものと思っている。
 今度の選挙でも与党三党で過半数は取るのではないか。そして喰われるのは社民党、土井社会党は書記長まで女性にして、婦人票を狙っているのだろうが、女性は既に男性と比肩する社会人であることに、まだ気付いていないのたろうか。外務大臣が女性であることを忘れていないか。
 選挙戦は騒がしくて嫌になるが、どのような結果になるのかだけは、楽しみである。
(2003.10.13)

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 参議院議員の埼玉県補欠選挙が昨日行われた。自民党の関口氏が民主党の女性候補島田氏を辛うじて破って当選した。投票率が27、5%と最低であったこともあろうが、見方によれば民主党の善戦と言えるであろう。しかし公明党の票がなければ自民党は惨敗していたに違いない。
 小泉さんはこの票数をどのように見たであろうか。総選挙を前にしての選挙であったから神経質になっているだろう。民主党の善戦で自民党が結束する気持ちが強くなるのか、民主党はこの数字をあと一息とみて力かぎり戦うか,11月9日の選挙は目を離せない。私の予想は自民党が勝つだろうけれど、民主党も善戦する、その煽りをうけるのは社民党、土井さんの影が薄くなっていることを感ずる。
(2003.10.27)

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 土井さんが党首を辞任した。日本的に考えれば一つの結論であろうが、私は辻元議員の詐欺事件のとき、土井さんの秘書が関わっていたのだから、その時に考えるべきてあったと思う。これが選挙区での敗戦に繋がったと見る。
 党首の後任に49歳の福島幹事長に決まった。これは社民党には土井さんしかいない、ということである。福島さんの力は判らないけれど、私がみても、また或いは党内でも彼女は土井傀儡に過ぎない。来年飲む参議院の選挙も覚束なく、この党もそれで終るのか、とも思ってしまう。いやそれ以前に分裂が解党になるかも知れない。
(2003.11.14)