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参議院選挙

 国会が昨日閉幕してこれから参議院の選挙戦は本格化することになる。衆議院の選挙と比べれば盛り上がりには欠けるけれど、この選挙で国民の声は判る。イラクの問題、自衛隊のこと、国民年金など関心の高い時だけに、その選挙結果に関心をもつ。投票日は7月11日、イラク暫定政権の発足も選挙前にあるから、容易な判断は許せないけれど、現時点での私なりの予想を記してみよう。

 すばり言って与党は勝利するのではないか。自民党だけで過半数もあり得るかも知れない。小泉さんの今の勢いに民主党が歯止めをかけることができるかであるが、岡田代表の叫んでいることは、「政権交代、自民政権打倒、小泉首相不信任」で、党としてそれなりの政策を持っている筈と思うが、口を開けば自民党を攻撃するばかりで一向に政策面が前面に出てこない。これを見てていまの岡田さんに総理を任せる気持ちにはとてもなれない。私は民主党にはもっと育って欲しいと願うけれど、自民党になんでも反対政党ではとても期待できない。以前の社会党と同じ、牛歩戦術まで真似ることを恥を感じないのだろうか。

 公明党と共産党は組織票があるから一定の議席は確保するだろうが、社民党はまた惨敗するかも知れない。福島党首に魅力はないし、北鮮の船舶の入港を制限できる法律に共産党とともに反対するなど、国民感情を無視していると考えざるを得ないし、相変わらず何でも反対の左寄り政党であることを改めて示した。

 しかし最も心配なのは投票率である。恐らく盛り上がりはみられないだろう。NHKの世論調査でこの選挙に関心を持っているのは20%を少し上回っている程度とか。私も誰が自分の選挙区から立候補するのか、調べたこともない。黙っていても自民党が勝つだろうと思うからだが、選挙は水物、投票日までは判らない、責めて投票だけには行こうとは思う。

(2004.6.17.)

 6月24日、宣伝カーが街に走りはじめた。分らないのが比例代表、これは政党の得票数で議員の数を決めるものだろうが、選挙区で落選しても比例代表で当選できることに納得ができない。政党政治を目指す一つのプロセスと考えるべきなのだろうか、米国や英国にはこの比例代表という選挙方式があるとは聞いていない。

 冷めた選挙と言われても、これを止めたり延ばしたりはできないから、結局は小泉人気と打倒小泉のぶつかり合いになる。そろそろ小泉さんも鼻についたという人もいるが、ではその代わりは誰かと言われると困る。有力候補がいないことが小泉さんを有利にしているし、それが自民党を有利にしている。 

東京の候補者が出揃った。青島幸男、蓮舫と名前を知っている人もいるが、本当に政治が分っているのだろうか、と言いたい。こんな人が当選して、高額な議員手当てを持っていかれるのかと思うと、情けなくなる。それはさておき、東京は4人の定員に11人の立候補、民主党は2人立てている。自民は1人、どんな4人が選ばれるのか、これは興味がある。

(2004.6.24.)

 選挙は終盤に入ってきた。自民党が51議席の確保ができるかどうか、が新聞紙上を賑わせているが、マスコミの予想ではこれは難しいのではないかと伝えている。それが確保できなければ小泉さんの責任云々とも言っている。

 もし小泉さんが負ければ、それはイラク問題だと思う。多国籍軍になっても駐留は続け、しかし指揮命令は日本政府がする、それもブッシュと話し合って決めたという形になったこと、これは小泉さんの勇み足と言われても仕方がない。国民年金問題が攻撃材料になっているけれど、民主党は消費税を上げてその財源にするとの主張は不思議と非難の声が小さい。小泉さんは消費税の税率引き上げはしないと言って来たから、これは思惑が外れたのだろうか。

 小泉さんがもし退陣しても自民党にはこの人の後継者が見当たらない。結局は51の数を割っても、与党の過半数が確保されれば、小泉内閣の改造が行われて終わりになるだろう。しかし自民党を追い込んでいる岡田民主党は波に乗っているようだ。

(2004.7.5.)