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  女性会員のこと

 わが国のロータリークラブでも、女性会員は次第に当然のことのようにになってきた。私の知る限りではクラブとしての拒否反応があって、推薦があっても入会に至らないところは、芝クラブを含めて幾つもある。それがここにきて女性会員が東京でも増えている。これにはこの経済不況の中では入会希望者が減っているので、会員増強の眼が女性に向けられていることにあるようだし、拡大のため新クラブを創立するとき可なりの女性を勧誘している結果である。

 ロータリークラブに女性が入ることを抵抗するのは、長年にわたって男性社会のクラブとして発展してきたからであり、どうしても違和感、不安感が先立ってしまう。芝クラブに女性が入ってきても、今までの会員とうまく馴染めるのだろうか、と心配することになるが、新しいクラブならその心配はない、何故なら彼女たちはチャーターメンバーだからである。当然そのようなクラブで女性会長が出ても不忠蔑はない。

 しかし芝クラブには35年の歴史がある。従って入会されたらこの歴史をまず理解しクラブに馴染んで貰わねばならないが、これは容易なことではないと思える。しかしクラブとして、時代の流れもあり、何時までも女性会員拒否を続けることは出来ないと思うし、また大人気のないことでもある。

 ではどうするか。今までクラブで論議されてきたのは、「女性を会員として受け入れるかどうか」つまり女性一般を対象としてのことであった。それを改めて私は「芝花子」さんという候補があって、その人が芝クラブの会員として適当かどうかで判断する、これが筋でその人が偶々女性であるだけのことと考えたらどうだろうか。但し、今までの論議もあり、また最初は女性の入会者が唯一人では困るので、当初の入会人数については複数で考えなければならない。そして候補のご本人には申訳ないが、何人かの会員に面接して頂くとか特別な選考をする。そしてその選考に当たった会員がOKをされたらその方には連帯推薦人になって貰う。このような特別の手続きを踏めば、大方の会員の賛同が得られ、芝クラブに相応しい女性会員を得ることが出来るのではないか。とくに最初が大切で多少の暇と手間をかけても、よい女性会員を入会されるよう努めなければならない。私の欲かもしれないが、将来クラブの女性会員を束ねていける人をまず求めたい。芝クラブの女性会員は流石と是非言われたい。
(2003.11)

 2月9日に全日空ホテルで、新南ロータリークラブがスポンサーになって、東京麻布ロータリークラブのチヤターナイト、これは新しいクラブの披露のことであるが、が行われた。兼ねて聞いていたのは女性会員を半数ぐらい目論んでいたようだが、結果は僅か3名であった。これは女性にロータリアンとして適任者がいないのではなく、入会希望者が少なくなったことだと思う。これは矢張りロータリーが男社会であることを物語っているのではないか。

 本来ロータリーは奉仕団体であるべきなのだから、女性会員が入れば今までに無い奉仕分野に進出できる筈で、それだけ奉仕活動が拡げられると思うのだが、寡聞なのかも知れないが女性の多いクラブでそのような活動のあることを知らない。

 昨年の「港区民まつり」わがクラブのご夫人が協力参加されて好評を得たが、何かこれが有力なヒントになった。簡単にいえば地域の有力な婦人に呼び掛けて、この区民まつりに協力して頂く。同じ場で一緒になって奉仕をすれば、自然とその分担が作られ、それで芝クラブの小間に活気が出てくるのではないか。拡大、増強もこうした地に足のついたことから始めてはどうだろうか。勿論これにも異論はあるだろうが、このような観点から女性問題を考えていくことを提案したい。
(2004.02.19)