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大相撲と外人力士  

 この夏場所を暇ができた所為もあってテレビを見ることが多くなったが、驚いたことは外国人がこんなにいたのか、である。たった一人の横綱朝青龍がモンゴル人であることは知っていたが、この他に何人もモンゴル人がいるのである。この国の人の相撲を黙って見ていれば、体格も肌の色も日本人と似ているからあまり抵抗はないが、眼の青い白人の力士は異様に見える。国別にみるとモンゴルの他にロシア、ブルガリア、エストニア、グルジア、韓国となり,私の数えたところでは、幕内42人の内13人が外国人で占められている。その力士名を記してみよう。  

 朝青龍、白鵬、旭鷲山、時天空、安馬、朝赤龍、旭天鵬(以上がモンゴル)、露鵬、白露山(ロシア)、黒海、琴欧州、把瑠都、春日王 7人がモンゴル人であるが、これはモンゴルに相撲に極めて似たスポーツがあるので、彼らには日本の相撲に馴染み易いようだ。まだ幕内になれない人もいるようだから、これからも外人の関取は増えていくことになるだろう。なおお断りしておくが、相撲に詳しい私ではないから、幕内13人は間違っているかも知れない。正確にご存知の方は是非教えて頂きたい。 外人だから身体が大きい人もいるし、腕の長い人もいる、日本に来る前にモンゴル人以外の外人はどのようなスポーツをしていたか判らないが、見ていてとにかく強い、また日本に来て稼ごうとの気持ちもあるのだろう、真面目に相撲に取り組んでいるのには好感がもてる。その中で今注目されるのは白鵬、トントンと番付を上げて早くも大関、この夏場所も優勝か準優勝は間違いないから、来場所の成績如何では横綱も夢ではない。これが実現したら東西の横綱は外人になる。 日本人よもっとしっかりしろ、と言いたくなるが、日本の国技が外人のお蔭で人気が高くなっているし、優勝すれば外人も天皇賜杯を受け取る。これを見方を変えていうなら、これらの外人力士は日本人の力士と気持ちは同じなのかも知れない。かっての高見山のように日本人になった力士もいるのだから、何も外人力士についてとやかく言うべきではない、これが正しいのだろう。
(2006.5.18)

 千秋楽では白鵬、雅山ともに勝って優勝決定戦となり、白鵬が優勝した。21歳の若さが勝ったという声もあろうが、しかし白鵬の相撲は腰が実にしっかりしている。彼のお父さんはモンゴルでは大横綱であると言うし、オリンピックのレスリングで銀メタルを獲得されている。そのDNAを白鵬は立派に継いでいる。
初優勝おめでとう。来場所も頑張って下さい。そして最後に雅山の活躍に大きな拍手を送りたい。
(2006.5.22)