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秋篠宮家の第3子  

 予ねてから報道されていた9月6日の午前に、紀子さまが男子を出産された。この日の朝からNHKはこの報道に躍起になっていた。スタジオは別として、愛育病院、秋篠宮邸、学習院、宮城前などなどに記者を配置した。何故このご出産にこれだけの大騒ぎをしたのか、NHKは男子出生を早くから承知していたからだと思う。それに出産の日も時間も帝王切開によるため早くから決まっていた。そのような条件下であったので。報道に十分の準備が出来た。現在の医学では男子か女子かは可なり前から判るという。それをマスコミは判っていて、紀子さまご懐任発表以降、その動静が俄かに報道され出したので、ピンときた方も多かったのではないか。先の皇太子ご夫妻に愛子内親王が誕生されたとき、NHKはこれだけの大騒ぎをしなかったと記憶するが、それは今思うと女子と判っていたからだと思わざるを得ない。
 しかし報道の是非は別として、国民の1人として心からお祝い申し上げる。  

 報道人が騒いだのは皇位継承順に関わるからで、この新親王はその第3位になられる。つまり女帝が現実の問題になるのかどうかであったのが、これでこの問題は当分棚上げになるだろう。一夫一婦制で男子だけの継承という掟は、何時かは守れなくなる。政府も国会も新親王の誕生で時間の余裕が出来たのだから、皇室典範の見直しをじっくり考えて欲しい。皇太子の長子か、直系の男子の長子を優先するか、いろいろとあると考えるが、今度を振り返っても皇太子さまご夫妻に愛子さまが生まれたことで、紀子さまの男子出産が望まれたわけで、私は皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻ともに、天皇家一員であられたことで、大変な精神的なご苦労があったとお察しする。「どちらでもよい、五体満足で生まれて欲しい」との庶民的な考えが許されないのは、ある意味では人間否定だと思う。このような天皇家の心痛が起こらないように配慮するのも政府、国会の大切な仕事である。 (2006.9.6.)

12日に命名の儀が愛育病院で行われ、お名前が「悠仁」(ひさひと)、と決められた旨発表された。また同時にお印は「高野槙」(こうやまき)も発表された。これらは秋篠宮ご夫妻が慣例に従って決められた由である。

 皇室では男子誕生となると矢張りいろいろなことがある。お名前にしても「仁」を使わなければならないが、41年ぶりのことで我々は忘れてしまっていた。宮家の名も発表になるかと思ったが、それがなかったのは、この名は秋篠宮でなく、天皇がお決めになるのかもしれない。私は内親王にも宮家があると思っていた、戦前の照宮、順宮などがあった覚えがあるが、今の愛子さまにはあるのだろうか。

 どうか悠仁親王には、すくすくと育って頂きたいと願う。これからもマスコミから注目されることであろうが、その騒ぎに煩われることのないよう、周囲の方たちのご配慮を期待する。

(2006.9.12