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今年の夏  

 今年の夏の天候は異常ではなかったか。これも地球温暖化の産物と考えられるのだろうか。
まず7月の雨、西日本では梅雨というより台風によるもの、「しとしと」ではなくて、ザーザーと言った雨、それも速度の遅い台風のお蔭で水害がでた。夏に降る夕立は雷がな涼しくなるが、水害がでる大雨は喜ばれる筈がない。  
 大体台風は日本には9月に来るのが常識であった。二百十日という言葉は死語になってしまった。今年は8月までに11の台風が発生している。これは例年比べて多いように思うのだが、私が驚いたのはハワイの近くで発生したハリケーンが日付変更線を越えて、台風12号になったこと。従来も極く稀にはあったそうだが、今年のは最大風速50メートルという超特大、その侭日本に上陸すれば、本州全体に影響するという。予報では日本上陸の心配はないそうだが、5メートルの高さの波が太平洋岸に押寄せるとのこと、それがどんな波で、どんな力を持っているか判らないが、5メートルの高さとは私の背丈の3倍、それも想像できない。  
 例年私は軽井沢に出掛ける。東京が暑い8月に行くことが多いが、今年は殆んど浅間山を見ることがなかったし、涼しいのは朝夕と夜で、東京の暑さに慣れた身体にはストーブが欲しくなる。寒暖の差が大きいのである。昔はこんなことはなかったと思うのだが。  
 それと驚くのは別荘の周りに猪が出ること。庭の苔が妙にむしられているのに不思議を感じたが、それは猪が苔の下にいるミミズを取った跡と知らされた。ユリを育てていた家では球根を食べられたそうだ。猿も出没するらしいが、何故猪がでるようになったのか。詳しいことは判らないけれど、これも温暖化か、気がついたことは、蛾をはじめ虫が少なくなったこと。生態系も変わったのかも知れない。  

 夏の間お休みしたゴルフを9月になればと10日に出掛けたが、暑いこと、それに湿度も高くてダウン寸前になって、とんだ残暑だと言いたくなった。例年ならば台風が来て、「台風一過」で涼しくなるのだが、目下のところそのような台風が見当たらない。我々が待望する爽やかな秋は何時になったら来るのだろうか。
(2006.9.11)