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安倍総理大臣誕生  

 予ねて予定通り26日に臨時国会が始まり、衆参両員で総理大臣の指名選挙が行われ、安倍晋三氏が第90代の首相になった。それが終って直ぐに組閣が始まり、夕刻には総理を含め17名の大臣全てがきまった。  

 それに先立って党の三役が決められた。幹事長には中川秀直氏、政調会長に中川昭一氏、総務会長には丹羽雄哉氏、二人同姓というのは珍しいが、中川(秀)氏と丹羽氏が同年で62歳、中川(昭)氏は53歳と首相と略同じ、と二つに分かれている。これは結果としてそうなっただけだから気にすることはないけれど、私は政治家にはあまり詳しくないので適材適所なのだろうとしておく。  

 さて、今度の閣僚の選任には党内では「論功行賞」との声があるが、どのような人選をしても、そう思うひとはあるだろうし、これはヤッカミとも受け取れるから一応無視するとして、老・壮・青の集団と言われるので、これを調べてみた。すると、50代が7人、60代6人、70代は4人、女性の高市さんの45歳は別格として、もう一人の女性太田さんは総理と同じ52歳、という結果であった。  

 この内閣はタカ派との声があり、それも海外からも聞かれるが、私にはいま一つ判らない。何事にも争わないのを穏健派というならば、タカ派大いに結構、言うべきことは、はっきりと言うべきと、申し上げたい。とくに北鮮からそういわれるなら、大歓迎である。しかしこれは憲法改正に絡んでいる話のようだ。60年も前に占領下でつくられた憲法を見直してもいいのではないか、またその時に来ている、を指してタカ派というのは、納得できない。私も憲法はもう少し時代に即した内容であっても良いと思っている。戦争放棄を明文化していることだけにしがみ付いている政党もあるが、内戦とかテロは戦争なのかどうか、の定義ははっきりしない。しかしテロ対策をすべきと言えば、それは憲法違反になると言われなければ、ならないのだろうか。宣戦布告をして戦うのだけが戦争、という時代では最早ないと思う。  

 日中、日韓関係はこれで改善される、と期待する向きもある。中国、韓国ともに小泉さんの靖国参拝が気に入らないというが、では彼らは靖国参拝をしている日本人全体が気にいらないのか、日本人全体が歴史認識に欠けているのか、と伺いたい。彼らも何時までもほおっておけない問題なのである。時間は掛かるかも知れないが改善に進んでいくと期待している。  

 スタートしたばかりの内閣を当分は見守る他はない。が何となく安倍さんには応援を送りたい。娘の同級生だからではない。日本でもこのように若い政治家が育ち、活躍して欲しいと願うからである。誰かが言った。総裁に選ばれたらなんとなく貫禄かついたように見えた、と。環境が人をつくるのかも知れない。
(2006.9.27)