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ロンドン・テロ  

7月7日、日本では七夕の日、イギリスというか、ロンドンというか、では大騒ぎが続いた。先ずはG8の会議開催、世界中のマスコミがここに神経を集中している時、2012年のオリンピック開催地が有力候補のパリを抑えてロンドンに決まり、市民は歓声を挙げたそのあと、ロンドンの地下鉄で3ヶ所、バス1台が同時テロで爆破され、50名を超すと言われる犠牲者と700人の怪我人がでた。このニュースでG8もオリンピックも、そして小泉さんもすっかり影が薄くなってしまった。  

 国際的なテロとしてはニューヨークの、貿易センタービル破壊が強烈な印象として残るが、確かマドリッドでもあったから、今度は3回目と言える。このようなテロ活動は一体何時まで続くのか、何時になったら終わるのか、これは誰にも予想できないから、日本でも市民は「今度は東京か」の気持ちを持っているかも知れない。私の知識では、一体どうしたらテロからの攻撃を防げるのか、を考えることは出来ない。米国のイラク政策がその原因というならば、米軍を中心とする多国籍軍が全面撤退したら、テロはなくなるのか。その保障は全くない、とすれば、これらのテロが何のために、誰のために行われているのか、がさっぱり判らない。しかしこのテロ団は時限爆弾も、武器も、それを使う人もしっかり抱えているが、その資金はどこから出ているのだろうか。それに自爆テロという昔の日本軍が行った神風特攻まがいの行動もある。ここまで考えると、テロ団は一つの国とか軍を対象としているのでなく、G8に参加している大国の市民に、恐怖を与えることを狙っているのだろうか。来年のG8はロシアで開催されるが、これについて、プーチンは「テロとは断固戦う」と早くも語っている。  

 今度の首謀者はアル・カイダだというが、テロがあるとこの名が出てくるが、一向に逮捕されたとの話は聞かない。ブレア英国首相は「世界各国とともにテロと戦う」との声明を出したけれど、具体的には何をするのか判らないし、聞いた国民もこれは一つのセレモニーと受け止めたことであろう。
(2005.7.9)

 ロンドン警察の発表を聞いていると、爆発の起きた時間が4ケ所とも、同時であったと訂正されたり、時限爆弾らしく犯人は国外に逃走した、と捜査が順調に進んでいると思われたが、それが一転して4人の自爆テロと発表された。では事件から約1週間の発表は何であっのか、確証もない侭のものであったのか。ロンドンの地下鉄には監視カメラが備えてあり、その分析をしていることは報じられていたが、その分析結果での結論なのであろう。しかもその犯人の住居まで突き止めてそこを家宅捜査をしての結論のようなので、これは確かと思われる・

 時限爆弾が自爆テロだったということは、考えによっては恐ろしい。しかし自爆は本人が死を覚悟しなければできない。それも集団の自爆、決められた時間に実行しなければならないのだから、余程の精神力がなければ出来るものではない。そのような人が次から次へと出て来ないとと思うので、ロンドンのテロは終わったと思う。むしろ今度は何処か、モスコー、北京はないだろうから、パリ−、ベルリン、そして東京だろうか。

(2005.7.13.)