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安保理常任理事会入り

 私の見通しから言うと、日本の常任理事国入りは実現しないように思う。既に中国は反対、アフリカ連合も日本など4国案に賛意を示さないで、独自の案を提案するというし、米国も安保理の改革は時期尚早とのことの理由で賛成しない可能性がある。もし米国が反対を決めたら、小泉さんはどんな顔をするだろうか。  

 国連が出来たときの加盟国は幾つだったのだろうか。日本、ドイツは入っていなかった筈、それがいまは幾つか、総会で3分の2の表決がなければ4ケ国案は否決になるのたから、逆算すると192、世界にこんなに国があるのかと思う数になっている。総会での表決は米国も、新興国も同じ1票、そして常任理事国には拒否権があったりで、何か理に合わない気がする。国連改革は早晩考えなければならない問題である。国連の総会決議に各国は従わなければならないと思うが、常任理事国の一つが拒否権を行使すればそれはどうなるのだろう。だから国連事務総長と或る国が対立することがある、その時にも仲介者が出てくることもないようだし、国連とは何かがそろそろ議論されても不思議はない。  

 世界の各国は国連に加盟しないよりも加盟していた方がよいと思っているだろうが、米国をみていると、如何に上手く国連を利用するか、を考えているように思う。これができるのは、軍備、経済力がある国だけである。  

 日本はアフリカ連合の案と似通っているとして案を一本化することを考えているようだが、このアフリカ連合の国の数が58と聞いてまた吃驚したが、これが上手くいくとも考えられない。それは国連改革を急ぐ必要はないという意見が少なからずあるからだ。常任理事国になることが日本にとってどのくらい大切なのか、私には判らない。
(2005.7.17)