Z26

選挙はどうなる

 投票日まであと3日と迫ったが、候補者も運動員もこれからは祈るような気持ちであろう。ある意味では選挙は無情にも思えるし、冷酷でもある。ここまで日が迫ったので私の希望を含めての観測を思い切って書いてみたい。外れたらお許しの程を。
 まず、与党の勝利はまず間違いない。自民党が単独で過半数との予測もあるが、これはないと思う。しかし小泉人気が私の当初思っていたよりもどうも高いようだ。それで所謂無党派層の票が自民党に流れると読んだ。これで民主党は破れ、政権を取れる議席には到底及ばないから、岡田さんは代表を引くことになるだろう。それに、もし党の大物、菅さん、藤井さんなどが選挙区で落選したら、この党は大きな傷を負うことになり、それが更にはこの党分裂に繋がるかも知れない。共産党は組織票で現状維持か、社民党は福島さんではどうにもならない、独自の政策が見えないのだから、現状維持も無理とみる。
 問題は公明党、政党としての意見も持たず、自民党政権を支えるというのがこの党の主張だから、普通なら支持する者はいなくなる筈なのだが、そこは学会の力があり、なんとか現状維持は出来るであろう。もし減るようなことがあったら、この党も今の侭では将来はない。 問題はさきの国会で郵政民営化に反対した自民党議員の当落である。党の公認はなかったけれど、県連の推薦、公認を得ている人が何人もおられ、地元代表としての面子は立っているし、地元に無関係な刺客を返り討ちする可能性は大いにある。が小泉さんに盾ついた人の全てが当選するとは考えられない。つまりこの反小泉の中で何人が当選するか、これが私には一番判らない 。
(2005.9.8.)

 次の問題は、自民が勝って衆議院で郵政民営化法案が改めて成立し、それが参議院に回ったとき、再び否決されるか、である。この予想は難しいけれど敢えて僅差でも今度は成立する、つまり小泉さんの強行手法が功を奏すると思う。  
 まず、この選挙を衆議院の選挙と言わずに、郵政法案賛否を問う「国民投票」と呼んだこと、そして成立に反対した自民党員に対しての制裁、それがこの衆議院選挙で小泉流の手法が発揮されたこと、などで参議院で賛成に回る議員が出てくると思う。解散という博打で小泉さんは勝つことになる、全く運のよい人であるが、裏を返せば自民党に後任の人材が乏しいという一面もあると思う。  
 しかし私は半ば脅迫的な小泉手法には反発を禁じ得ない。しかしこれは我々年輩の者が考えることで、若い人にはこの手法は強い指導力のある人と写るのかも知れない。11日の投票を私はどうするか、まだ決まっていない。
(2005.9.9.)

 早くも参議院議員の自民党所属で前回反対投票した鴻池さんが、「衆議院選挙で与党が過半数を占めたら、その民意を尊重して反対には回らない」との意向を示したとの報道があった。参議院の再審議にはまだ大分時間があるのに、何故この選挙直前に言いだしたのだろうか。全く理解に苦しむ。選挙の結果を見てからで十分ではないか。  
 推察するに、自民党側は衆議院の選挙には「勝てる」との確信を持ったから、察するに裏で参議院議員の反対派の説得を始めたのではないか。鴻池さんはその第1号ではないのか。小泉さんの「良識に期待する」というのは、こういうことなのだろうか。私は参議院では僅差になろうが、成立すると前に述べたが、それは議員の良識では自民党の分裂を望まないと読んだのである。だから今度は成立するとみているのだが、この結果は可なり先になるのか、小泉さんだから判らない。
(2005.9.10.)