航空会社紹介

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フライトルポに登場する航空会社の紹介です。筆者の知りえている情報、印象、調べたものに基づいて書いていますので、間違いなどあるかもしれません。また、私個人のフィルターがかかっている部分もあります。感想やコメントなども書いているものもありますが、あくまでこれは筆者が搭乗したフライトの体験、あるいは編集時点で筆者が知り得た情報によって感じていることであって、これがその会社の全てでないことを承知願います。

掲載順は会社名の英文表記のアルファベット順です。なお、表記中に出てくる略称は以下の意味です。

Code:
航空会社の2レターコードおよび3レターコード表記です。

A

Air France

Code : AF/AFR

概要

フランスのナショナルフラッグキャリアで、航空連合「スカイチーム」の創立時からのメンバ。パリを拠点とし、アメリカ、アジア、アフリカにネットワークを持つ。BAと共に、コンコルドを就航させていた航空会社としても有名。日本には成田と関空に就航しており、パリ、海外仏領の1つであるヌーメアとを結んでいる。他の航空会社のフライトが禁煙化していく中、喫煙者向けに、喫煙エリアを設けたり(現在では実施していない)、デイフライトばかりの日本-欧州線の中、唯一夜行便(愛称:スターウイング)を運航するなど、個性的なサービスも多く行っている航空会社である。

All Nippon Airways,Co. Ltd.(全日本空輸)

Code : NH/ANA

概要

JALと並んで日本の2大航空会社の一翼(かつてはJAL,JASと共に大手3社と言われたが、JALとJASの経営統合により、大手航空会社のグループはJAL系とANA系の2つになった)。現在では「全日空」ではなく、「ANA(えー・えぬ・えー)」というブランドを強く打ち出しているが、2レターコードの「NH」は創業時の社名「日本ヘリコプター輸送株式会社」が由来とされている。

現在ではアジア、アメリカ、ヨーロッパ、アジアへの国際線を就航する日本のフラッグキャリアの1つとなったが、もともとは国内線に強く、国内線の「超割」「1万円で1日乗り放題」などの話題商品、そして全世界で特別塗装機のブームを起こすきっかけとなった「マリンジャンボ」は全てここが震源地。更に、同社のFFPである「ANAマイレージクラブ」の特典・マイル加算の手段に2003.6から電子マネーを採り入れ、マイルの蓄積・利用法に新たな道を開いた。話題作りもうまく、2003年1-3月に放映された航空ドラマ「Good Luck!」では製作に協力している。

また、スターアライアンスの会員であり、日本の航空会社では唯一国際的なアライアンスに加盟している航空会社である。

American Airlines Inc.

Code : AA/AAL

概要

UA、NW等と並んでアメリカを代表するメガキャリアの1つ。ベアメタルで銀色に輝く同社の機体は有名だが、NWA、UALがアジア各都市へフライトを持ち、日本を経由するフライトがあるので、日本人にも良く知られた航空会社であるのに対し、同社はアジア地区では日本にしか就航していないので、日本人はアメリカに行かないと搭乗できない。路線のメインはヨーロッパと南米である。そのためか、日本人の間での認知度は低めだが、実は世界最大の航空会社の1つである。

現在世界中で大ブレークしているFFPの産みの親で、航空連合ONEWORLDの創立時のメンバ。同社に限らず、かつてのY席は「狭い」が相場だったが、Yの「聖域(?)」だった座席のシートピッチの拡張にいち早く手をつけ、全フリートのY席を最大10cm近く拡張する「MORE ROOM」計画を実施。筆者も「MORE ROOM」実施後のフライトを利用したことがあるが、快適であった。

また、成田からはIT産業関係者にとってはメッカであるシリコンバレーの最寄り空港であるサンノゼへ定期便(AA128/129)を就航させており、ビジネスでシリコンバレーに向かうIT産業関係者には重宝がられている(だろう)。そのかわり、観光等のニーズが高いサンフランシスコには日本線は就航していないので、AA128/129の乗客向けにサンフランシスコのダウンタウンまでの送迎サービスを実施している(要予約)。

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B

British Airways

Code : BA/BAW

概要

イギリスのみならず、世界を代表するメガキャリアの1つ。AAと並び、oneworldの総帥的存在である。ヨーロッパは勿論、アジア各都市、アフリカ、オーストラリア、南北アメリカ大陸と世界中に路線網を持つ。その大きさゆえに、同じくメガキャリアAAと提携には様々な障害が多く、そのためにoneworldの機能が生かし切れないとの話もある。国営企業とその巨大さ故にかつては大企業病に蝕まれていたが、完全民営化と徹底した合理化により、立て直しに成功した。

イメージからすると伝統と格式を重んじる英国の雰囲気いっぱいのように見えるが、新しい試みも見られ、例えば、1998年頃に行われた「ワールドイメージ」キャンペーンでは英国に因われず、フリートの尾翼に世界各国のアーティストのデザインを施したり、搭乗券やタグ類などにも同じデザインを施す、といったことも行われた。LHRのスポッターにとっては、機体デザインが増えたという楽しみを与えたようだが、 この試みは評判が芳しくなかったのか、現在ではこの試みは中止され、尾翼は同キャンペーンの時に使われたものの1つであるユニオンジャックに統一されつつある。

同社は乗客の健康管理に力を入れていることで知られ、「well-being in the air」と呼ばれるプログラムが存在する。これは、機内でのストレッチ体操のみならず、機内食に消化の良いものを採用したり、搭乗前後の注意事項について告知するなど、あらゆるものが含まれている。最近こそ多くの航空会社でストレッチ体操の紹介など、機内での健康管理に関するアドバイスを行うようになったが、他社がこの分野に注目するようになる以前から力を入れていた。

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C

Canadian Airlines International, Ltd.

Code : CP/CDN

概要

かつては「CP Air」「カナダ太平洋航空」と呼ばれた会社で、2レターコードの「CP」はそれが由来と思われる。oneworld創立時からのメンバ。南北アメリカ大陸はもとより、アジア、ヨーロッパ、オーストラリアに路線を持っていた。成田にも就航していたため、関東圏の人間がカナダへ行くには検討対象になる航空会社だった(同じカナダの航空会社であるエア・カナダ(AC)は当初、関空にしか来ていなかった)。

199x年(正確な年号は失念)に機体デザインとロゴの変更を行い、カナディアングースが飛ぶ姿をイメージするものになった。新しい塗装はカナディアングースが大きく描かれるという斬新なものだったが、経営危機が続き、とうとう2000年4月、ACに吸収合併され、同社は消滅した。

Cathay Pacific Airways Ltd.(國泰航空公司)

Code : CX/CPA

概要

アジア地域で唯一のoneworld加盟航空会社で、香港を拠点としている。B777-300のローンチカスタマーとしても有名。アジア地域はもとより、欧州、オーストラリア、北米大陸等に路線を持つが、同社は1998年にオープンした香港の新空港を「スーパーハブ」と位置付け、香港を最終目的地とする乗客のみならず、これらの各就航地へ向かう乗客も利用しやすいスケジュールを組んでいる。また、日本ではアジアや欧州方面などの格安航空券も多く販売されているため、同社のお世話になる日本人は多い。また、香港から台湾、シンガポール、大阪へは貨物便を利用した深夜便を運航する(乗客数には制限あり)など、特徴的なサービスも多く行っている(貨物便を利用した深夜便は2004年10月で全て運休)。

同社の客室乗務員は日本も含めアジア各国から採用され、乗務員の出身国に関係なく、同社の就航する路線全てに乗務するのが特徴で、他の多くの外資系航空会社が日本人を日本線専用に採用するのと対照的である。そのため、欧州線など日本とあまり関係のない路線に日本人クルーが乗務していることがある(日本線では必ず乗務している)。また、時々中華機内食キャンペーンが行われ、機内で香港の有名レストランのコックが企画した食事が食べられることがある。

なお、ビジネスクラス以上では「Cathay Delight」「Pacific Sunrise」という名のオリジナルカクテルを飲むことができる。Cathay Delightはミルクベースのキウイ味、Pacific SunriseはDrambuie(ドランブイ)とシャンパンのカクテルである。

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D

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E

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F

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G

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H

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I

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J

Japan Airlines,Co.Ltd(日本航空株式会社)

Code : JL/JAL

概要

日本の2大航空会社の1つ。同社は古くから日本を代表する航空会社として世界各地への国際線を運航してきた。かつては半官半民の特殊法人で、国際線と国内幹線は同社、国内線はANA、JASと棲み分けがされてきたが、1985年の御巣鷹山の墜落事故以降、同社は完全民営化され、JAL、ANA、JASの競争時代に入った。ANAを始め、世界のメガキャリアが何らかのアライアンスに所属する時世の中、旅客部門は特定のアライアンスに属せず、アライアンスと関係なく独自に世界の各社と提携関係を結んでいる(貨物部門はアライアンスに所属)。

長年、日本の大手航空会社はJAL、ANA、JASの三社だったが、2002年10月、同社とJASは経営統合を行い、新生JALグループとして出発、2003年4月にJASは完全に統合、国際線中心のJALインターナショナルと国内線中心のJALジャパンになった。かつて同社のロゴは鶴丸印として、航空ファンならずとも広く知れ渡っていた。鶴丸自体は経営統合以前から既に正式ロゴではなくなっていたが、鶴丸に対する一般の思い入れは強く、尾翼に残してはいたが、今回の経営統合で発表されたロゴと機体の新デザインは昇る太陽をイメージしたものになり、鶴丸は完全に払拭された。

日本の国際線のパイオニアだけあって、海外渡航者のサービスには力を入れており、海外へ赴任する家族向けのサポートサービスや御土産紹介サービスなどがある。機内サービスとしては、独自開発したドリンク「スカイタイム」がドリンクサービスで飲めることが知られている。キウイベースのさっぱり目であるその味のファンは多く、箱でまとめて買うというファンもいるという。スカイタイム以外にもスープや「うどん de sky」といった独自のリフレッシュメントもあり、スーパー等で購入できるものある(筆者の知る限り、スカイタイムについては以前、JALプラザで購入できたのを知っている)。

ハワイなどの日本人に人気のあるリゾート地向けへは機内でゲームや写真撮影会など、イベント性の高い「リゾッチャ」フライトを立ち上げた(リゾッチャの運航は現在では関連会社であるJALwaysが行っており、JALwaysのサービスとなっている)。

また、同社は航空文化を広める努力もしており、航空用語を解説した「航空実用事典」の出版の他、一部はweb上でも公開している。

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K

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L

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M

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O

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P

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Q

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R

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S

Singapore Airlines Ltd.

Code : SQ/SIA

概要

名前の通り、シンガポールのフラッグキャリアである。シンガポールは淡路島(ぐらいかな?)の小さな国であるが、航空世界での同社の存在は非常に大きく、「小さな国の大きなエアライン」という言葉まであるのを聞いたことがある。旅行雑誌や各種リソースで行うエアラインの人気投票では上位の常連である。現在ではスターアライアンスの会員であるが、優良企業と知名度、その人気が故に、同社がアライアンスに入る前は、どのアライアンスに加盟するかが非常に注目された。

SIAとしての発足は1972年と比較的新しい企業だが、元はマレーシア・シンガポール航空というマレーシアとシンガポールの合同経営会社で、MHと同じ会社だった。このマレーシア・シンガポール航空が分裂して同社とMHが誕生することとなる。

同社の特徴は新しい機材を積極的に導入することと機内サービスの充実、CAなどの人的サービス要因を重視するところにある。サロンケバヤと呼ばれる民族衣装をモデルにした制服を着たスチュワーデスは、シンガポール・ガールと呼ばれ、同社のシンボルとしてあまりにも有名。機内サービス面では、PTVで任天堂のTVゲームが楽しめる。

更に同社は新しいプロダクトの開発にも積極的で、古くは機内での無料ドリンク、機内国際電話サービスの提供、近年では2004年2月、A340-500型機によるシンガポール-ロスアンゼルス間ノンストップ便の運航を開始、現在ではシンガポール-ニューヨーク間にもノンストップ便を運航している。シンガポール-ロス ノンストップ便は運航開始時点で世界最長のノンストップ便を記録した。

また、同社は優良さ故に、品質管理面からも注目されており、以下の本に詳しい。
シンガポール航空 TQM戦略のすべて
− 最高のサービスを追求する総合的品質管理の実践
チャン・ジェフユン/ヨン・ウィヨン/ローレンス・ロー 著
梶川達也/花村珠美 訳
実務教育出版

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T

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U

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V

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W

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X

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