学習塾の種類〜中学生編〜

「進学塾」「補習塾」「個別指導塾」
中学生が通う塾には様々なタイプの塾があります。大ざっぱに分けると
 @入試に向けての学力をつける「進学塾」
 A中学校の成績アップに重点を置く「補習塾」
 B生徒の理解度に合わせて教える「個別指導塾」

 小学生と違うのは、高校入試を控えていることです。ですから「補習塾」とはいっても、高校合格につなげるという意味では「進学塾」としての役割もあるのはもちろんです。
 
 進学塾
中学校より早めの進度で、ぐいぐい引っ張って行く塾
 補習塾
中学校の授業に沿って、無理なく成績を上げる塾
 個別指導塾
先生と生徒が1対1または1対2で、自分に合ったペースで勉強できる塾
指導形態 黒板を使ったクラス授業 黒板を使ったクラス授業が基本 先生と生徒が「1対1」や「1対2」などの個別指導
成績 上位生向き。平均点は越えていないと苦しい 成績中位生中心。上位生の公立高校希望者、学力不振生もいる。 時間が自由なので様々な生徒がいる。(学力不振生も多い)
指導内容 中学校の進度は、あまり気にしない。独自に年間計画を立てて、学力アップを目指す。 中学校の授業に沿う。教科書内容の理解を目指す。 希望によって変えられるが、多くの生徒は学校の授業内容の理解を目指して勉強する。
英語の使用教材 教科書とは離れた教材で、文法などを教え、入試のための学力アップを目指す。 中学校で使われている教科書に合った準拠教材を主に使用する。 個人の理解度によって違うが、たいていは準拠教材を利用する。
おすすめの生徒 中学校の35人のクラスなら、1番から12番の生徒。(上位三分の一)
中学校の35人のクラスなら、8番から30番の生徒。(真ん中〜やや下) 中学校の35人のクラスなら、20番から35番の生徒。(料金が高くて良いのなら、どんな生徒でも問題なし)
よく見られる欠点 中学校の成績アップには、すぐには結びつかない 中学校の成績アップに力を入れすぎて、偏差値が上がりにくい 料金が高い
同じ料金なら時間が短い
 
 有名私立高校に合格するには、中学校の授業を理解するだけでは解けない難しい問題を解く必要があります。大ざっぱに言えば「渋谷幕張・市川・東邦大東邦・昭和秀英・芝浦柏・日大習志野・専修大松戸」のような上位私立高校に合格するには、中学校では上位の成績でも、塾などで鍛えないと合格は困難なのが現実です。
 そのため、成績上位生は、黙っていても中学校では良い成績を取れるので、進学塾で鍛える人が多くなります。
 一方、成績上位生でないのに進学塾に通うと、中学校で教わることが良く理解できていないのに更に難しい内容を勉強することになります。消化不良を起こし、勉強が嫌いになるなど無理があるので、お勧めできません。成績中位生は、中学校の進度にあわせた「補習塾」をおすすめします。

「大手塾」「中規模塾」「個人塾」
 規模によって塾の善し悪しはもちろん、塾の特徴が決まるわけではありません。個々の塾の方針は、塾の大小にはあまり関係ありません。ただ強いて言えば、次の傾向があります。
 「大手塾」とは、千葉県内ではたとえば「市進学院」「栄光ゼミナール」などがあります。
 宣伝も徹底していて多くの生徒が通っているので、一定以上の質を保っています。誰が見ても極端にひどい授業ということは普通は考えられません。といって即・良い指導というわけではなく、進度や料金などが自分に向いているかを判断することになります。(ちなみに家庭教師派遣業者は大手でもひどい業者がありますが・・・) 
 「中規模塾」もあります。100人〜1000人くらいの生徒を抱えるような塾です。1教室だけの塾もあれば、3〜4箇所に校舎を展開している塾もあります。中規模の塾は指導方針が様々です。地元では有名ですが、他の地域から引っ越して来た人には知られておらず、あまり派手な宣伝もしない傾向があります。
 中規模塾で比較的多いのは、地元の中学校の中間テストに合わせた対策が売り物の「地域密着の補習塾」です。
 一方、その地域だけなら最も多く難関校に合格実績を残している大手塾真っ青の塾もあります。(千葉市緑区の誉田進学塾、新松戸の大塚進学ゼミナール、姉ヶ崎のクォードなど)
 「個人塾」は塾の経営者が、全部または多くの指導をしている塾で、小規模な塾です。良くも悪くも先生の個性が全面に出ます。1人で英数国理社の全部教えられる先生も珍しくありません。
 公立高校受験では不安はないようですが、「中学受験」「大学受験」になると1人で全部教えるのは普通はできません。信頼できる先生なら兄弟姉妹で通う場合が多いのですが、その先生の得意分野を確認した上でお願いしましょう。