高校入試までのスケジュール

■中1中2
中3になるまでに案外見落とされがちな点は、
@中1中2の内申も公立高校受験に影響する。公立高校の受験では、中1の内申点と中3の内申点は、全く同じ重さで評価される。特に美術や音楽など実技のテストや提出物に手を抜かない。
A先輩がどこの高校に進むかに関心を持つと良い。どんな高校があるかを知る良いきっかけが、あの先輩が進んだ学校という事実だ。中3の9月になっても高校名を少ししか知らないと、学校選びに困る。

中3の6月
 中3の6月は、非常に大切だ。大事な期末テストがあるが、暑く雨も降るうえ、最後の試合を控えて部活の練習がきつい。ここで手を抜くと、成績は大幅に低下してしまう。なぜなら・・・・
@中3になって、勉強をしっかり始めている人は増えてきている。ただ友達の前ではそんなことを言わないだけだ。もし勉強時間を増やしても「べつに〜。今回も英語はあきらめてるよ〜、もう捨てた!」などと言うでしょ? もし「今回は必死に勉強したから5教科合計で100点以上アップさせるぞ」と言ったら、からかわれるか友達なくすかでしょ?
A数学は、因数分解と平方根なので、2年の図形より分かりやすい内容だ。しかし問題はそのぷん難しいので、十分練習しないと点数は案外取れない。
B1学期の中間テストがない中学は、試験範囲が2倍になる。単純に考えて、2倍の勉強が必要なので、今まで5日前なら今回は10日前に始めないと間に合わない。
 夏休みに勉強して2学期に成績が仮に大幅アップしたとしても、1学期の低い内申点で、11月に志望校を選ぶ際に推薦が取れなくなってしまう。実際は夏以降は他の生徒も勉強するので、簡単には成績が上がらない。1学期のうちに本格的に勉強を始めるしかないのである。

中3の夏休み
 夏休みには多くの公立高校で「学校説明会」「体験入学」が開かれる。私立高校は9月以降に何回も機会があるが、公立高校は夏休みだけの高校が多いので、ぜひとも申し込んで参加したい。絶対に入りたい高校が決まっている場合でも、比較するため2〜3校に行きたい。
 
塾の夏期講習を利用するのが良い。夏は勉強の質もあるが、量が重要だ。1日5時間以上勉強するには、自宅ではよほど意思が強くないと無理だろう。中間期末テストで40点以下の人は、1人で勉強しようと決意しても、わからない問題がたて続けに出てくると、意欲が低下してしまう。短いコース・個別指導でもいいから教わって勉強のペースを維持するべきだ。

中3の9月
 合同説明会・進学相談会に出かけよう。これは、1つの会場に何十校もの学校の先生が座っていて、一人15分くらいで話を聞ける会だ。多くの高校のパンフレットも無料でもらえる。
 この日に話を聞いたりパンフレットをもらったりで、受験するかもしれない私立高校を5〜6校までに絞り込む。そしてその5〜6校には実際に見学にいって受験校を決定することになる。
 千葉県で大きな合同説明会は、次の4種類ある。
(日程は2004年実施分)
日時 イベント名・参加校数 会場 主催者
9月19日(日)
12:00〜17:00
スクールフェア2005
千葉県と一部都内の私立中高約130校が参加
南船橋駅下車
ホテルサンガーデンららぽーと
千葉学習塾協同組合
 (中小の塾が加盟する団体)
9月23日祝
13:00〜16:30
第16回私立中高進学相談会
東葛地区から通う生徒が多い高校が約60校が参加
柏駅前
ホテルサンガーデン
塾全協千葉支部 (中小の塾の団体。2005年よりNPO法人になる)
9月26日(日)
10:00〜16:00
2004千葉県私学フェア
千葉県内の私立高校56校(私立中学22校)が参加
海浜幕張駅下車
幕張メッセ
千葉県私立中学高等学校協会(県内の私立高校の集まり)
10月3、10、11 首都圏進学フェアー2004 公立高校も一部参加
10/3木更津市民会館、10/10松戸市の森のホール21、10/11千葉市の幕張メッセで開催
首都圏進学フェアー実行委員会
(千葉日報、総進図書などが協力)

 
会場テストを受けよう。偏差値と合格可能性が出る学力テストを、私立高校(一部は大学・専門学校)を会場に借りて実施するものである。入試当日と同様に慣れない会場で受けるので、本当の実力が推し量れる。
 千葉県では、進学研究会の「Vもぎ」、総進図書の「総進もぎ」の2つの会場テストが有名だ。志望校の決定に役立てるには9月10月に受けるべき。

中3の10月
 私立高校の学校説明会に行こう。学校説明会に行くと、その高校の特色がよくわかる。校舎を見学したり、在校生の様子をチェックしたりして、受験するかを決めることになる。
 高校によっては、学校説明会は事前面接の色彩を持つ。たとえば「推薦入学の基準が5教科内申15」なのに14しか取れなかった場合、高校の先生と何度も話をして好感を持たれた生徒なら、考慮してもらえることがある。「欠席は3年次10日以内」なのに16日欠席した場合も、事情を直接話して理解してもらい特別に認めてもらえることもありうる。
 
10月はドタバタして忙しい。「中間テスト」「英検三級受験」「会場テスト」「学校説明会」、それに中学によっては文化祭や合唱コンクールも加わり相当忙しい。気力で踏ん張るしかない。

中3の11月
 志望校を決める三者面談が10月下旬から11月にある
 成績が低くて合格は苦しい場合、先生に「無理だ」と言われる可能性が高い。そんな時は「合格確実な高校を1つ受けますので全滅はしません」または「今度の期末テストと会場テストの結果が悪かったら諦めるので、あと少しチャンスをください」と訴える方法もある。ただ鳩山邦夫が文部大臣を務めた時に「無理して希望者全員合格させる必要はない」と言ったあたりから、昔ほど厳しくは言われないようだ。
 
内申点が最終的に決まる期末テストは非常に大切。数学は二次関数と相似、英語は関係代名詞のあたりで難しいので成績イマイチの生徒は特に踏ん張るしかない。

中3の12月
 12月15日ごろに通知票の数字が固まり、中学から推薦できるかどうかが最終的に決まる。
 冬休みに入る前に、私立高校の調査書を担任にお願いする。
 
12月に入るころから過去の入試問題を解くと良い。10月だと各教科とも習っていない分野があるが、12月だとほぼ全部習っているので、大きな支障なく解くことができる。
 冬休みは塾でバリバリ鍛えるべし。

中3の1月以降
 公立高校の倍率は、1月に「志望調査」「特色化応募倍率」、2月に「出願倍率」「変更後の倍率」が発表される。日程的に、私立の結果が判明し、一応の倍率を見たうえで変更できる。近くに同レベルの高校が2校あれば、低い倍率の高校に変えたくなるが、その判断は難しい。
 言えるのは1.1倍より低いと、合格ラインは結構下がる。1.2倍と1.4倍では合格ラインに極端な差はないが、1.05倍と1.25倍では非常に大きな差になる。
 なお、変更状況は千葉県教育委員会のホームページで発表される。(昨年はアクセスが殺到したらしく、見るのに非常に時間がかかったが・・)

 
公立高校の合格発表後に「二次募集」があるが、当てにはしにくい。公立高校の二次募集は、定員割れした人気のない高校で、なおかつ倍率が高い。更に、原則として全滅した人向けなので、「公立の二次募集落ちたら、既に合格している私立に行けばいいや」という受験の仕方はできないのである。
.前年度日程  公立高校  千葉県私立  都内私立
1月 . 推薦試験1/17から
一般入試1/27から
推薦試験1/22から
2月 特色化選抜 2/2試験→2/8発表
一般入試 2/16までに出願
       2/21まで変更期間
       2/24.25試験
       3/3合格発表
. 一般入試2/10から