12.ボクシングにかかわるいろいろな怪我
スポーツは体を動かすものですから、大なり小なりケガはつき物です。でも、ボクシングは、さながら「相手にダメージを与える」競技ですので、その副産物である怪我の意味合いが違います。実際、競技人口あたりの死亡事故の確率は、山岳スポーツ、マリンスポーツやダイビングや他の球技などより少ないのですが、やはりこれらとは目的が違いますからね。このような事故は少しでも減らしたいのがみんなの望みでしょう。そのためには、そのケガの頻度、おき方、結果などを検討して、再発を予防するよう、正面から付き合っていかなくてはいけないと思っています。
眉毛界隈の怪我
バッティングといって、夢中になって頭が前に出て、グローブではなくて、おでこ同士がぶつかってしまったり、あるいは、相手のパンチが「切れて」いるので、それにより皮膚が切れてしまうと、よく眉毛の近くを切ります。当然出血するわけですが、余りに大きかったり、出血が多く凄惨な印象があると、試合は中断されることが多いです。実際に、瞼が腫れたときでもそうですが、血が目に入って目が見えなくなりがちになるわけです。人間は両目で見ていて初めて遠近感覚があるわけです。ですので、片目となっては、遠近感がなくなるので、パンチが来る方向、スピードの判断に誤りを生じ、危険な状態になるわけですので、その理由からも早めに試合を中止をする場合が多いです。
その傷は、試合後医務室で処置をすることが多いです。小さいようでしたら、テープで止めますが、大きいときあるいは深いときは、その場で縫合しちゃいます。そのときに、眉毛を剃るか剃らないかは、医者の判断によることが多いのです。かなり前の話ですが、ある医者が、有名な選手の眉の怪我のときに、その選手の眉毛の外側を剃って、縫っていました。僕は相棒ですので、後で、「おまえ、あそこまで剃らなくたってよかったじゃないの?」と諭しました。後輩も「やりすぎたなー」と思っていたようで、ちょっとその選手のことが心配でした。そして、次の機会に選手にあったときには、反対側の眉毛も思いっきり剃って、当時はまだはやり初めだった、眉毛のお洒落をはじめてくれました。いいきっかけになったのでしょうかね。
このような傷の手当ては、昔は、「このような傷は縫合しないほうがよく治り、今度ぶつけたときも、切れにくいんだ・・」という恐ろしい迷信が浸透していました。トレーナーさんたちはそのように信じていましたので、10年ほど前からの意識改革は結構大変だったです。特に地味に対応したO医師の業績は偉大だと思います。
顎の骨折
顎なんて丈夫だから、グローブ越しでは折れそうもありませんよね。勿論、通常は折れることはそんなに多くないと思います。しかし、タイトルマッチなどの試合になると、顎の骨が折れてしまったと言うことがあるんですね。それだけパンチが強い・・つまりグローブの中での握りが強いのですね。折られた選手に聞いたことがるのですが、夢中でわからなかった選手もいますが、最初にどこかへパンチをもらったときに、「あーこれはとてつもなく強いパンチ」と体で感じ、「やられる」と覚悟したと言うのです。こちらとしては、あごの骨を鍛える方法なんてありませんしね。
耳が変だぞ
ボクシングで耳なんて・と思うでしょうが、実は結構多いのです。勿論、耳たぶが打たれたために、関取さんとか柔道の選手のように、腫れてしまって変形したりという外見的な問題もあります。しかし、意外と多いのが、グワーンと外側から回して打ってくるいわゆる「スイング」というパンチが、耳に当たっちゃう選手がいます。しかも、これは手の平で打つような好ましくないパンチであるオープンブローが多いのです。耳の穴(外耳道)を外から、「ポン」と打たれれば、奥のほうに圧力がかかるのは想像しやすいでよね。それで、耳の中の鼓膜が破れちゃう選手が結構いるのです。試合中から自覚するそうですが、その耳が「ぼーっ」として聞こえづらくなります。なんだか、本来好ましくないパンチで大切な耳、しかも奥のほうに怪我をしてしまう選手はかわいそうです。
目の怪我
目の玉はピンポン球くらいの大きさですが、そこに大きなグローブがぶつかることがあるわけです。尖ったものではありませんから、大丈夫かと言うと必ずしも・・。特に先に話が出た、サミングで眼を突っつかれるとおきやすいと言われています。ピンポン球は柔らかいですから、一瞬に変形をします。すると、ピンポン玉の裏打ちをしていて、カメラで言えばフィルムに相当する眼の網膜がはがれてしまうことがあるのです。これが「網膜はく離」です。目の中で一番敏感で、ものを見る際の主役である黄斑部というところまではがれてしまうと、もう見ることに関しては多くは望めません。ですので、この剥離が起きた選手は、失明の恐れがあるので、ボクサーとしての生活を退くように決められています。辰吉選手の引退問題で話題になったことがあります。医者からすると「失明する恐れがあるから、ボクシングやめたほうがいい」と言うのが僕がボクシングにかかわったころのスタンスでした。でも、実は僕は当時から、ボクシングが生きがいの人間に、一方的に「君の生きがいを取る」と言っていいかと思うことに疑問を思っていました。人が他人の生きがいにどこまで立ち入れるかって、本当に難しいところがあります。医学的に起き得ることを十分に説明することが必要ですけど。
眼のケガにはもう一個あります。人間には誰でも目の玉を入れている器があるわけで、それは、ちょうど一番先っぽを目の奥に向けたようなソフトクリームのコーンのような形をした薄い骨で出来ています。さらに、そのコーンの中に柔らかい脂肪がクッションとして入っていて、その表に近い食べやすそうなところに例の目の玉があるわけです。パンチをまともに目に受けると、目は脂肪のクッションで後ろに逃げられますが、コーンは「ポーン」と言う感じで、破裂することがあります。それを「吹き抜け骨折」あるいは「眼窩底骨折」といいます。コーンが吹き抜けてしまうと、目の玉がそこから逃げ出すわけではなくて、目の玉を右へ左へ動かす筋肉がはまり込んじゃうことがあります。すると、目の玉の動きがスムースでなくなるので、右目と左目の動きが協力して動くことができなくなり、物が二重に見えたり、気持ち悪くなったりするのです。この怪我は僕たちがリングに行く前には、あまり知られなかったボクサーの怪我でした。実は、程度の差こそあれ、かなり多く見受けられるのです。きっと、今まで多くのボクサーの人たちが、目の事で苦労されたのではと思っています。
ともかく一番心配なのが「目の調子がおかしいから、医者に行って診てもらおうかな」と思っても、「なんかあって、引退勧告されたらたまらない」と思って、医者に行かないことのほうがよほど良くないと思っています。規則は規則かもしれませんが、先にも述べたように、一人の人間としての生きがいを強制するつもりはあまりありません。本人が思っている今のそして将来設計のなかでの「生きがい」とケガに関する医学的相談して、一番いい方法を考えたいと思っています。ですから、ともかく素直に自分の困ったことを出来るだけ多くの医師などに相談してもらいたいと思います。
顔の腫れ
だれでも殴られれば、あるいは、ぶつかればその場所は腫れてしまうわけです。ボクサーたちは、多くの場合顔面を目標とされるので、顔が腫れちゃいます。選手の個人により、腫れやすい人と腫れにくい人がいるのですね。ほんとに不思議です。医療を行っていれば、人間の神秘性にいつも驚かされているのですが、個人差と言うのは、本当に不思議です。神様に作ってもらったものだなあと思う時であります。
ですから、色白で、腫れやすい選手などは、ジャッジのこともありますが、なんだか不利でかわいそうだなと思います。でも、幸いなことに、そのような腫れも、ピークを3日目として徐々に引いていくでしょうから、このスポーツの象徴として、見ることにしましょう。これによる大事件はありませんし。しかし、瞼が余りに腫れてしまうと、目が見えなくなります。先にも述べたとおり、片目では遠近感がもてません。パンチのスピードの認知ができないことになりますので、きわめて不利な状況になります。試合の最中は、危険な状態の準備状態と判断され、試合を中止することがあります。これで、心を痛めるのは、選手自身は腫れているのも、パンチが来ることもグローブの大きさからの判断で経験的に判るので、試合を継続したいと思うわけです。それまで、想像に絶する努力をしたわけですから、そんな自分の顔が腫れていることなんて、なんでもないですよね。何にも知らないようなオッサンに訳もわからず試合を止められる理不尽さが前面に出るでしょう。
どうか許してください。もし、事件がおきたら、これは命にかかわるものですから。
鼻血
鼻血も出やすい人と出にくいひとがいます。周りに飛んでしまうのは、カメラマンの方たちとか、ジャッジの方たちに、少々迷惑となりますが、基本的に大きな問題となることはありません。その量が多くなると、のどの奥にも血液がまわってしまうので、息がくるしくなることがあるでしょう。試合の継続が可能であれば問題ないでしょうが、
鼻の曲がり
すごく有名なボクサーなどがテレビに出演していると、もともとから俳優女優であった方々と鼻の高さが違うことにお気づきになるでしょう。顎の骨まで砕けてしまうパンチを真正面から受けてしまえば、ぜんぜん軟らかい鼻の根元のほうの骨などはひとたまりもありません。結果としてつぶれちゃいます。これは「骨折」には違いありませんから、先の顔の腫れの中で、「うー痛いなー」と言う中で、骨折の痛みの急性期をボクサーたちは乗り越えちゃっているのではと思います。
ナックルが痛い
グローブのクッションが十分にあって、なおかつ相手にダメージを与えられればいいのでしょうが、物理的に考えれば、相手への衝撃は作用反作用で自分の腕にも来るのが「ものの理」です。ですから、ハードパンチャーと呼ばれる、一発のパンチで相手を倒すことのできる魅力的なボクサーは往々にして自分の手にも怪我を負うことが多いです。「グー」を握ったときの、手の背中側の手首の次の飛び出した四本の指の出っ張りの部分「ナックル」が壊れることが多いわけです。なぜならこの部分を相手にランディングさせるからです。その部分の関節がいたいのならまだしも、手の甲の骨まで折れてしまう選手もいます。すると、放置しておいて骨がつくこともありますが、中に鋼線を入れて、骨のくっつくのを待つことになります。また、試合中に急に調子が悪くなったり、リズムが変わる選手がいるのですが、この選手の中に、実はこのトラブルが多いようです。痛くて、その手が使えなくなり、片方だけで戦い、痛いほうの手は本気で打つことが出来ない状態で試合を終える選手です。注意深く見ていると、素人でも結構「あれー」と気がつくことがあるのです。
肩の脱臼なんてあるの??
ほとんどありませんが、時として右腕でパンチを思いっきり打ったとき、つまり伸ばしたときに、腕が肩から離れちゃう・つまり肩の関節での脱臼がおきちゃう事があるんです。想像ですが、このようなパンチは、相手に当たらずに空振りのときに起きるのでしょうね。でも、当事者は痛くて死にそうだと思います。試合は負けが決まったも同然でしょうね。
お腹痛い!!
ボディーへのパンチは、選手のスタミナを消耗する一番の手段と言われています。どころ臓器がやられると、スタミナが消耗するのでしょうか?じつは、僕はわかりません。肝臓かなと思うのですが。戦術としての重要性は明らかで、自分の経験からもお腹への打撃はこたえるのは子供心に覚えています。
お腹の中には、肝臓以外にも、小腸、大腸、胆嚢、すい臓、などが入っています。幸いなことに、これらは目の問題と違い、柔らかいお腹の中に入っているので、逃げ場所も無限大。だから、あとで大きなトラブルになることは、割と少ないです。
おしっこに血が!
同じボディーブローでも、わき腹にパンチを受けると、その奥のほうにあるソラマメのような腎臓と言うおしっこを作る臓器に衝撃が来ます。そこに亀裂つまり傷ができちゃいことがあるわけで、すると尿に血液が混じることがあるわけです。とうぜん黄色か白の尿が赤くワインのようになっちゃうわけです。びっくりすると思うのですが、ソラマメからの出血って、フルボディーのワインのようならまずいですが、ライトボディーからだんだん薄くなり、一日以内に自然と止まることが多いようです。
時たま足はくじくよね
ものすごいトレーニングをしてきた選手です。普通にリングを動いている限りでは足の怪我なんてありません。でも、相手のパンチを食らって、自分の意図とは違う方向へよろめいちゃうとか倒れちゃうとき、足の関節などを捻挫したり、ひどい選手は骨折しちゃったりします。本来、こんなことが起きることなんて少ないのでしょうがね。
脳震盪・・ポカーンとやられちゃう
ラグビーなどで、タックルされたときなどに頭を打って、一瞬意識を失うことがあります。そして、「魔法の水」と称されるヤカンの水をかけてもらい、意識を戻して、そのまま拍手に押されてプレーを続ける選手がいます。そして、その選手は、試合の後に、自分が何をしたかまったく記憶がないと感じることがあります。これが脳震盪です。打撃で意識を失うだけでなく、試合前後の事を覚えていないというが、ボクシングでは多々あります。試合が終わり、ノックアウトを食らった選手に「試合でリングに上がったこととか、試合経過は?」などと聞いてみても、その瞬間では、結構記憶が飛んでいる選手が多いです。僕たちが行ったアンケートでも、相手もパンチが「効いちゃう」と言うことは??とたずねると、その応えは多様ではありますが、90%近くが「わからなくなる」「ボーっとする」「何も覚えていない」「足が動かなくなる」などの答え・・つまり一瞬にせよ「脳震盪」の症状だったのです。では、それにいたるパンチは、一発か?はたまた、よく解説などで言う「ダメージの蓄積」かと聞いてみると、6-70%くらいの選手が「一発のパンチでそのようになった」と応えてくれました。つまり、脳震盪とダメージの蓄積と言うのは少々別物のことが多くあると言うことだと思います。
ノックアウトでの試合が多くの場合「「脳震盪」とすると、日本での年間の総試合数が2300試合余りですので、ノックアウトによる試合の決着率が47%くらいです。つまり、実に1000試合近くがノックアウト、つまり程度の差こそあれ、脳震盪の選手が1000人近く発生していることになります。
慢性脳損傷
パンチドランカーという言葉を御存知でしょうか?何回も脳みそが揺すられ、脳震盪を幾度となく経験したボクサーが引退してから数年から何十年もして、痴呆症状やパーキンソン病といって手足が震えちゃったり、小脳がやられて「酔っ払い」のようにふらふらするような病気になることが、1970年頃より欧米で注目され始めました。脳震盪を起こすことは、脳みそに瞬間的「歪」が起きているわけで、眼に見えないような小さな傷が蓄積したことによるかもしれません。ですので、この病気はとても怖がられているのですが、単純に頭へのダメージの強度と頻度が多ければ起きちゃう可能性が高まるわけです。データーも出ていて、生涯の試合数が多いボクサー、デビュー年齢が若いボクサー、引退年齢の高いボクサーが危険因子といわれています。幸いなことに、日本ではものすごく多くの試合をこなす選手が少ないこともあり、あまり多く発生していないと思います。
頭の怖い怪我・・急性硬膜下血腫
最後の最後に一番怖い話をします。僕はたまたま脳神経外科の医者です。同じ社会人であるボクサーの生きがいは出来る限り侵害したくないと思っています。でも、これだけは命と背中合わせの事件です。申し訳ないけど、ボクシングがすべてではないから、避けたほうが良い、避けるべきであると、言うのがこの怪我です。それは急性硬膜下血腫という恐ろしい怪我であります。脳みそは頭蓋骨という硬い骨に囲まれているわけですが、裸で入っているわけではありません。柔らかい脳みそは、スーパーマーケットのお豆腐のように、硬いケースの中に水が入っていることにより壊れないでいるというのとまったく同じです。普通、ぷかぷか水の中に浮いている脳みそはパンチなど食らって多少動いたって大丈夫です。ところが、ごくまれに脳みその表面と骨の内側を結んでいる血管(静脈)があり、脳が急に移動することにより、その血管が切れてしまうことがあります。結果として、脳と骨との間にどんどん出血してきちゃうわけです。そうすると、脳と骨の内側に張っている硬膜という組織の間に血が溜まるわけで、それを急性硬膜下血腫と呼びます。その血腫がどんどん溜まっちゃえば、硬い入れ物の中にある脳みそは逃げ場所がなくなって、圧迫されてしまいます。いよいよ、圧迫がひどくなった脳みそは、その中央部にある脳幹というところにまで圧迫がきてしまいます。その脳幹部は意識とか人間が最低限度生きていく機能を司っているところですので、それに支障を来たして、意識がなくなってきて、その後、いよいよ命にかかわるわけです。こんな悲惨な事故はジング上では今まで、過去25年くらいで50人近く起きています。そのなかで15名くらいが残念ながら死亡しました。この死亡に直結する事故は、競技人口あたりで行くと、スカイスポーツ、マリンスポーツ、フットボール、スノーボードなどと比べて、少ないものなのです。でも、ボクシングだけが、「殴りあう」スポーツです。いったん事故がおきてしまえば、そのスポーツのなかば目的であるという観点から、時として社会問題となり、その存続も問題となるわけです。ですから、このような事故は、一人でも起こさないようにと願っています。また、これまでの事例などを分析して、今後の事故予防の可能性を少しでも探りたいと医師として努力をしてきたつもりです。先にも述べたとおり、万が一起きたときでも、リング上で救急車を呼んで、後楽園から選手を運んで、日本大学駿河台病院か慈恵医大に到着して、CT scanを撮影して、手術室に入って、「お願いします」と言って手術を開始するまで、90分はかからないようになっています。そして手術が終わるのはいつも夜中ですが、その後も付きっ切りで頑張ります。何とか助けたいから、何だってします。不幸は起こしたくないと心のそこから思っているからです。
脳震盪と急性硬膜下血腫の発生についてのデーター
先ほど述べた脳震盪がどの程度起こしているのか正確にはわかりませんが,ほぼKOといっしょと考えて,その発生の確率(何%かな?)というデーターが体重別と予定ラウンド数別のデーターがあります。それと同時に,急性硬膜下血腫(グラフではASHと略しています)の発生確率もまとめたグラフがありますので,提示します。
赤の棒がKOです.決して重いクラスに多いわけではないのがわかると思います。軽量級でも結構KOで試合が決定します。
また,青で書いた急性硬膜下血腫(グラフではASHと略しています)は,何と軽いクラスに発生しやすいデーターが出ています。
次に,対戦予定回数別の統計です。
これも,KOは決してまだ経験の浅い4回戦ボーイの試合で少ないわけではありません。
また,急性硬膜下血腫(グラフではASHと略しています)は,明らかにベテランで戦績のよい選手が戦う10回戦12回戦で多く発生しているのです。
このような事故は経験の浅い選手に多いと思いがちですが,まったくそうでないということを僕たちは肝に銘じねばなりません.