CDジャーナル試聴記を太く補足したいっス!のコーナー

(08/03/03更新停止、09/07/25リンク切れのみ更新)
このコーナーでは、私がCDジャーナルの仕事(02年4月〜、07年9月休止)をする上で見つけた
意外な名盤を紹介してまいります。ありきたりの音楽に食傷気味な方、是非お試しあれ!
お名前からは公式HPへリンク、CDジャケットからはAmazonにリンクさせていただいております。

<コンテンツ一覧>

しょの@木下直子『愛の大きさ』   <繊細な心を弾き語る自作自演系が好きな人に>
しょのA山田龍二&大輔『時代屋』 <息のあったフォーク演歌デュオが好きな人に>
しょのBVery Phat Soul『ベッドタイム』 <リアルにイメージできる歌詞の男声R&Bを楽しみたい人へ>
しょのCANATAKIKOU『sweet montage A』<ニューミュージックを基本とした歌謡曲が好きな人へ>
しょのD戸田和雅子『water strings』 <アコースティックサウンドとナチュラルな高音が好きな人に>
しょのE浦嶋りんこ『抱擁』 <パワフルな歌唱が好きだけど繊細さも求めるというこだわり派の人に>
しょのFロミ山田『BEST SELECTION-45th Anniversary-』<本格ポップスとムード歌謡を堪能したい人に>
しょのG道越裕海(みちごえ ゆう)『果てぬ限り』 <21世紀でも現存する正統派歌謡ポップスファンに>
しょのHぎんじ『ロンリーブルー』 <青年の色気と中年の包容力を同時に堪能したい歌謡曲ファンに>
しょのI佐藤寛子 『Can't hide』 <声質と音感の良い女性シンガーを先入観なく聴ける人に>
しょのJYa-foo 『ユメチガイ』  <地に足の着いたアコースティック・サウンドが好きな人に>
しょのKユンナ(Younha) 『ゆびきり』<メッセージ性の伝わる女性ヴォーカルが好きな人に>
しょのL大和田広美 『虹のかかるとき』 <音楽の優しさで心を豊かに、そして強くしたい人に>
しょのM榎本くるみ『優しいうたをうたいたい』<70年代風の切ない美声を現代サウンドで堪能したい人に>
しょのN清春『星座の夜/シクラメンのかほり』<退廃的なサウンドと深遠な歌詞を同時に堪能したい人に>
しょのOCRAZY CATS&YUMING『Still Crazy For You』<大人のポップ・ミュージックを渇望する人に
&バブル期のミリオン連発以来、ユーミンが“食わず嫌い”になってしまった人たちに>
しょのP中森明菜『Destination』<洗練された大人のラブソングを渇望する人に>

&89年-99年の一連のトラブルにウンザリして離れてしまった80年代後半の明菜ファンの人たちに>

☆全曲解説も担当しました。

しょのQ石野田奈津代『わたしのうた』<爽やかな歌声と真直ぐな歌詞を同時に堪能したい人に>

<休止のご挨拶>
 このレビューのレギュラー執筆ですが、本業が激多忙になったこともあり、一旦お休みいたします。

 これまで何組かのアーティストの方が直リンクして下さったこともあり、意外と多くの方が見てくださり、
また他のページと比較しても、その後Amazon購入にも繋がった枚数も多く、リスナーと素敵な作品を
結びつけることが出来て嬉しく思います。
 今は本業の音楽分析が忙しいので、CDJでのレビュー執筆はしておりませんが、プロモーションに行ったり、
レコード会社にCDJの面白い企画を紹介したりと、パイプは繋がっておりますので、また時間ができたら
再開したいと思います。
 では、良い音楽を〜〜!


太く補足しようと思ったキッカケ
掲載年月 この月の大推薦CD 発売日 つのちゃんの推薦コメント
しょのQ
07年6月号
石野田奈津代
『わたしのうた』

[SONGLiFE ]
品番:DDCZ-1415 

01.60億分の1
02.バラ色
03.会いたい人
04.運命の人
05.どうしたって
06.深海
07.メロディー
08.夕凪
09.オリオン
10.なにもない
11.たとえば今日



ちなみに、こちらは
08年3月5日発売のシングル
「春空−ハルソラ−」です。
01.春空−ハルソラ−
02.サクラ前線
03.春空−ハルソラ−(inst.)
04.サクラ前線(Inst.)

CD評 原文:
漢字名義では初となる女性シンガー・ソングライターのアルバム
。歌声だけ聴くと爽やかだが、力強い言葉とその部分に魂を込め
た歌声が心を揺さぶりかけ、犠牲の上に幸福が成立している事実
を思い知らされる。本気で生きたいと願い迷う人全員に聴いて
ほしい一枚。★

<爽やかな歌声と、実直な歌詞を同時に楽しみたい
女性版・馬場俊英 的な頑張り屋さんを
応援したい人に>


 今回は1年半続け、その後1年近く放置(汗)していた
「太く補足」コーナーを休止するにあたり、最後は、この仕事の
晩年で最も印象に残った女性シンガーソングライターの
石野田奈津代の漢字名義での1stアルバムを紹介します。

 石野田さんは、90年代に「いしのだなつよ」として10代の
シンガーソングライターとしてデビューしていたのですが、
90年代後半の10代歌姫と言えば、TKプロデュース
℃-uteじゃなくて(←うちの変換機能ったら!)キュート
だったり、R&B歌姫でコテコテメイクだったりというのが
メジャーで、見た目が派手ではなく、弾き語り系な彼女には
非常に不利、しかも非常に若かったし・・で、いったんメジャー
を退き、その後バンド活動を経て、漢字名義の本作となって
います。なので、苦節10年なのに、まだ20代!私なんかから
したら十分前途有望です!

 で、作品の方はと言いますと、原文レビューにも書いている
ように、声だけ聴くと、岡本真夜系の爽やかで嫌味のない声で
メロディーもTVサイズのJ-POPをきちんと聴いていたであろう
A-A'-B-サビみたいな基礎がしっかりした構成で、いかにも
ソニーが好みそうなアーティストさんなんですよ。・・・
あくまでもサラリと聴くと。
 だけど、そのうち「え?今、何て言ったの!?(他のこと
考えて〜)」と歌詞をあらためて見ながら聴いてみると、
心にグサグサと入り込むような言葉の連続でして。

「あなたを亡くして初めて気づいた」(「会いたい人」より)
「“結ばれることのない運命の人”だって」(「運命の人」より)
「愛想笑いをして隠してた本心は
うざい 消えろ 死んじゃえばいい 黒い言葉」(「深海」より)
「存在価値を否定され続けて」(「メロディー」より)
「「もういい加減あきらめろ」誰かの声
だけど私はやめない」(「オリオン」より)
「誰かが信じてくれるものも
全部裏切ってしまうんだ」(「なにもない」より)

と、爽やかな声やメロディーに乗って、しかも「バラ色」とか
「会いたい人」とか「運命の人」とか甘いタイトルに、
正直ウンザリするほど聴いていた予定調和な曲かと
思いきや、突然上記の激しい言葉が聞こえてくて、
もうジェットコースターのてっぺんから真っ逆さまに
ハードッコイ!(笑)と勢いよく落とされた気分になりました。
しかも、どの歌も赤裸々で、この人の真摯な生き方に、
自分の目指すべき所を重ねていて、すごく感動しました。
あと、元L←→Rの黒沢秀樹氏がプロデュースに参加して
いるのもポイント。兄ちゃんのスーパーポップとは裏腹に
どこか寂しげなアレンジが相変わらずいい味出してます。

特に、オススメはエロクトロ系爽快ポップス、だけど
叶わない恋の唄、だけどそんな日々も無駄じゃないと
前向きな「バラ色」、そしていつか輝く星に近づけるように
と夢を誓うフォーキーな「オリオン」の2曲。他にも、
出逢えた奇蹟を愛しく思う「60億分の1」やほのぼの系の
「夕凪」など、ハッピーソングも決して少なくありません。
むしろ、悲しみにも正直な分、より素直に喜べると思います。

ちなみに、08年3月5日発売のシングル「春空−ハルソラ−」
のカップリング「サクラ前線」は超ハッピーソング!1曲目
の「春空」で涙が涸れたら、こちらで一気に笑いましょ。
とにかく、今注目の女性アーティストです。いつか、もっと
色んな所で注目されると嬉しいです〜。

(08/03/03 一旦締めくくりなので図太く補足)
しょのP
06年9月号
中森明菜
『Destination』

[UM - ユニバーサル シグマ ]
品番:UMCK-1209 

また、このアルバムでは
CDジャーナル全曲コメントも
担当いたしました。


01.紅夜-beniyo-
02.嘘つき
03.Seashore
04.眠れる森の蝶
05.鼓動
06.GAME (Album Version)
07.夜の華
08.花よ踊れ (Album Version)
09.LOVE GATE
10.落花流水 (Album Version)
11.Only you
12.Grace Rain

2006/
6/21
CD評原文:
シングル(6)(8)(10)を含む通算22枚目のオリジナル作。本人も大満足
なようで、アッパーな歌い上げも囁くようなバラードも彼女の魅力を
最大限に反映した楽曲ばかり。辛苦を知った大人だからこそ実感できる
愛や希望に満ちた歌詞や、薔薇で統一されたブックレットも◎。★


<80年代後半に一気に完成されていった
“明菜サウンド”の延長線上を楽しみたい人に>


 今回は、私が全アルバム(ワーナー時代の乱発企画アルバム
まで殆ど持ってます。でも好きな曲が一番多いのはユニバーサル
期かもしれません。)持っている明菜っちを担当しました。
今頃になって、98年の2枚組ベスト『Recollection』が300位内
をウロウロするほど、再評価が高まっているのですが、なかなか
オリジナルは手を出しにくい、なんて思っている人も多いかも
しれません。しかし、これはとても聞きやすい、それでいて1曲ごとに
きちんとストーリーのあるものが多いのでオススメです。ですので
「★」マークは決して贔屓目ではないのです。
私がこれを「明菜ビギナー、あるいはワーナー期でプッツリと
ファンを辞めてしまった人にオススメできそう」
と思ったのは、実は私自身が、ざっくりと一聴きした時に、

「あれ!?これ、どこかで聞いた感じで、ちょっと退屈かも・・・。」

とファンながら思ってしまったからです。それは、全体の雰囲気が
ワーナー後期の延長線上のものとして全く違和感がなく聞こえたから
だと自己分析します。
(だから、ジャケットになっている80年代の写真もとっても自然。
ちなみに、このブックレット、とってもいい匂いします!)
この“自分にとっての退屈さ”って、例えば徳永英明の
『VOCALIST』とか、サザンの「TSUNAMI」とかに通ずるもので、
自分にとって食傷気味でも、それが安心できるからこそ買うという
ライトなファンの人たちが多いので、結局大多数に支持されるし、
気分を害しないようにしよう、と長年培った経験からの
実は、とってもポジティブな意味を持った“退屈さ”なのです。
(ちなみに、これと真逆の感想だったのが『不思議』
『Resonancia』で、案の定前後のセールスから下がりました。
でも私個人は大好きな作品です。)

で、そうやって聞きやすい作品なんだけど、1曲ごとに聞いてみると
前向きな歌でも地に足の着いた歌、というか彼女が歌うと、
後ろも見つつ前に進むというリアル感が凄く出てきています。
つまり最初は聞きやすいのに、それでいてコアファンの人が
何回も聞くのに適した深みのある作品群なのです。松本隆作詞の
耽美な「落花流水」、ブルージーなSaxとヴォーカルが絡む
「Grace Rain」なども良いですが、最もオススメは川江美奈子作詞
の「嘘つき」。彼女はシンガーソングライターとしても活躍していて
LIVEも数回観ましたが、本人は至ってナチュラルなキャラと清潔感
のある沢田知可子系の歌声なんだけど、歌詞をよく読んでみると
心のヒダを沿うような繊細なものが多くてゾクゾクします。それを
今井美樹や明菜っちが歌うと、物凄くリアリティを増すわけで。
もちろん、『プリマダム』(もう、大映ドラマかと思うほど過度な病弱
演出は、ある意味突き抜けてました(微笑))主題歌の「花よ踊れ」や
林田健司のファンキーなラテン歌謡「GAME」もノリノリで良いです。

ということで、長年離れていたけど、パチンコ台の明菜っちを見て
最近の活動にも興味を持たれた方に、是非ともオススメです。
この尋常ではない私の長文からもそれがお分かりになるはず。(笑)
よろしくお願いいたします!
(06/09/01太く補足)
本作では
CDJ全曲
コメントも
担当しました
01.紅夜-beniyo-
大人の男女が恋に堕ちていく様子をマニキュアの色の変化にたとえた、アップ・テンポのナンバー。出だしは低く
つぶやき、中盤で切なさを見せ、サビで一気に感情を爆発させるという、明菜ならではのヴォーカルが心地良い。
02.嘘つき
強く見られがちな女性の“恋に揺れる姿を見抜いてほしい”という本音を綴った、シンガー・ソングライター、川江美奈子
による歌詞も秀逸のメランコリックなナンバー。繊細な裏声や淋しげなギターの音色が情景を鮮明に描写している。
03.Seashore
夜の浜辺を歩き、過去にとらわれずに生きることを決めた、という前向きでポップな楽曲。明菜の地声が力強く響くと、
点在した抽象的な言葉が線となり、女性へのエール・ソングへと結実する。感情を煽るコーラスも効果的。
04.眠れる森の蝶
現実から逃避して愛に生きる二人を描いたクラブ系ポップス。強く触れたら壊れてしまいそうなガラス細工を彷彿と
させるような明菜の繊細な歌声や、終始ループしている電子音が、夢うつつのを漂流するさまを巧みに演出している。
05.鼓動
愛しい人との別離後も、相手の心や笑顔を胸に前向きに生きていけるという想いを描いた、重厚ながら爽快なアップ・
テンポのナンバー。音程が低めのヴォーカルに沿って響くギターやベース音が、主人公を鼓舞するような演出で◎。
06.GAME (Album Version)
パチンコ『CR中森明菜・歌姫伝説』イメージ・ソングにもなっている、アゲアゲなサルサ風歌謡ナンバー。作曲の
林田健司が明菜と掛け合う形でコーラスに参加し絡み合う。アッパーなノリに、自然と気持ちが高揚させられる。
07.夜の華
夜の性愛を大胆に描いた歌詞を、気高く歌うことでいやらしくならずにセクシーな要素が全面に出ている。這うような
ベースのリズムと、吐息とも喘ぎとも区別のつかないウィスパー・ヴォイスが、夜の世界を艶やかに演出している。
08.花よ踊れ (Album Version)
本人主演の日本テレビ系ドラマ『プリマダム』テーマ曲。ドラマにリンクして、夢を諦めずに生まれ変わろうという歌詞を、
力強い低音をきかせ励ますように熱唱。アルバムVerでは男性コーラスが加わり、いっそうムードを盛り上げている。
09.LOVE GATE
愛が始まり扉が開く動きにたとえたミディアム調のナンバー。官能的でありながら女性の美しさを反映させた歌唱に
思わずウットリ。歌唱も演奏も終盤に向けてどんどんエスカレートするので、ライヴでも盛り上がり必至だ。
10.落花流水 (Album Version)
テレビ東京系・新春ワイド時代劇『天下騒乱 徳川三代の陰謀』主題歌。男女の関係を流れる水に運ばれる花に喩える
松本隆による歌詞、艶やかに歌い上げるヴォーカル、そして異国情緒を醸しだす曲や演奏のバランスが見事。
11.Only you
古今東西、このタイトルと同名の歌は数あれど、本作ほど愛欲にこだわったものはなかったか。
「誘って」「淫らに感じて」「抱いて」「欲しがる」「あたしがあたしでなくなるほど」……
などのフレーズが明菜の情念がにじみ出たヴォーカルで飛び交う、まさに究極の恋歌だ。
12.Grace Rain
失恋のために雨に濡れてたたずむ女性を優しく励ますミディアム・バラード。明菜の低くうねる声が同性への
いたわりを感じさせる。ヴォーカルに寄り添うように終始聴こえるサックスが女性をエスコートするかのよう。
しょのO
06年6月号
CRAZY CATS
&YUMING

『Still Crazy For You』


[TO - キャピトル ]
品番:TOCT-4982 

[1]
01.Still Crazy For You
02.同 KARAOKE with KEI TANI)
03.同(KARAOKE with YUMING)
04.同(KARAOKE for DUET)
[2]〈DVD〉
01.同 (Promotion Video)
02.特典映像(レコーディング風景)
2006/
4/12
CD評原文
ユーミンが作詞・作曲・デュエットで参加したクレイジー
キャッツ50周年記念曲。純朴な谷啓と慎ましいユーミン
とのハーモニーから、間奏での植木のコント、天国にいる
元メンバーの演奏のサンプリングに至るまで、お茶目
なのにホロっとさせる大人向けの楽曲。★


<大人向けなのにベタじゃない、お洒落でポップな
デュエットソングを聞いて歌いたい人に>


 今回は、ユーミンがナベプロ50周年に捧げた曲に
★をつけました。あ、予めことわっておきますと、私
ユーミンさんも決して嫌いではございません。というか、
30枚以上CD持っていてそれは有り得ない(笑)。ただ、
あの“ユーミン・バブル”期(88年〜95年)の猫も杓子も
買わなきゃ!みたいなブームが恐くて離れていまして、
その辺の作品は、実はここ数年BOOK OFFで揃えました。
『A GiRL iN SUMMER』は新品で買ってます。お許しを!
このアルバム、スタンダードな魅力いっぱい!)

さてさて、この作品、勿論ユーミンのコアファンがお買いに
なってそこそこ売れましたが、これはユーミン&正隆さんの
プロデュース力、つまり裏方に回ったことで開花した秀作だと
思います。まず、新聞報道にもあったようにクレイジー・キャッツ
が全員参加。ヴォーカルの谷啓、台詞の植木等のみならず、
お星様になった方達の演奏もサンプリングするなんて心ニクい
演出です。あと、ユーミンのヴォーカルも抑え気味で、
きちんと自分の役割を分かっている。もうそれだけで、谷啓への
リスペクトを感じてじーんときちゃいます。(ちなみに、最新作も
引いて歌っているのが奏功している楽曲も多いですよ!)
歌詞の「まだーまだー」も良いですが、ダブルミーニングの
タイトルもこれまたシビれます。こんなタイトル、つけられるのって
スタイルから自作自演に走っている新人さんでは無理でしょう。

なーんて書くとちょっとお涙ちょーだいものの作品?と
お思いの方もいるかもしれませんが、全体のアレンジにムダが
なくて、オシャレな感じなので、全然ウェットではありません。
この辺の洗練され具合も脱帽です。
ということで、企画作品ながらスタンダードとしての良さのある
1作だと思います。どうぞ、お試しあれ。

(06/09/01太く補足)
しょのN
06年5月号
清春
『星座の夜/
シクラメンのかほり』

(左がDVD付初回盤で、右が
紙ジャケ仕様の通常盤です)
[ - バウンシーレコーズ ]
品番:LTCA-00021 
価格:\1,575
01.星座の夜
02.シクラメンのかほり
03.泥沼に浮かぶ花
04.深い海
2006/
3/8
CD評原文:
ソロでは通算7作目となるシングル。@は彼には珍しいSOPHIA風
ポップ・ロック、Aはフォーク歌謡のカヴァー、Bはロカビリー、
Cはブルース・ロックと、多様な楽曲をすべて彼の妖しげな世界に
引き込んでいるのが見事。歌声のみならず息づかいさえも孤高。★

<オリジナリティーの高さも退廃的なサウンドも
深遠な歌詞もすべて同時に楽しみたい人に>


 今回は、元・黒夢の清春さんをご紹介します。あら!?
こりゃまたつのちゃんにしては珍しいんじゃないの?と
お思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、私は
男性ヴォーカルも嫌いではありません。ただ、昨今の
音楽シーンでは、自作自演というスタイルさえあれば
歌唱力や歌詞の表現力が欠けてもOKという風潮があるので
自分がオススメしたいというものが少ないのです。
(ですが、06年は男性シンガーソングライターで注目株が
続々。また時間が出来たら特集しますね。)

 で、清春さんなんですが、黒夢やSads時代から
独自の耽美的な世界観があったのが更に研ぎ澄ました
ものとなり、さらにソロになったことで楽曲の振り幅が非常に
大きくなってますます孤高の輝きを放つようになりました。
表題曲はどうしてもこれまでの清春色そのままのガレージ・
ロックですが、もちろんオススメは布施明のカヴァー
「シクラメンのかほり」です。布施さんが別れの美学を
追求するのに対し、清春は別れの醜さをえぐっているように
聞こえます。それが、続く「泥沼に浮かぶ花」とも繋がって
いきます。(こちらはロカビリー歌謡で、これまた面白い
です。)巻き舌ヴォーカルが好き嫌いあるかもしれない
けど、彼はその個性が活きる作品を自ら選んでいることも
この4作からよくよく分かります。

 元○○と呼ばれる人でそのインパクトがあまりに強烈な場合
セールス面でのリベンジはなかなか難しいのですが、
ワンパターンにとらわれることなく、かといって奇をてらって
模索するでもなく、ひたすら自由に音楽を表現する彼に
あらためて注目したいと思った1作です。
(06/05/01太く補足)
しょのM
06年
1月号
榎本くるみ
『優しい歌をうたいたい』

[-ACROSS THE POP RECRODS]
品番:YUCA-1

01.愛すべき人
02.優しいうたをうたいたい
03.one of them
04.優しいうたをうたいたい
(strings version)

2005/
10/26
CD評原文
81年生まれのシンガーソングライターの初作品。何といっても
山本潤子の高音に矢野真紀の渇望感を載せたような声の吸引力が
圧倒的で、根岸孝旨プロデュースという触込みにも引けを取らない。
ネガティブな現状を見据えつつ、ポジティブに生きたい人、必聴!★

<70年代風の切ない高音の美声を
現代風のロックサウンドで堪能したい人に>


 今回は、私の年間ベスト50(2005年)の上位に入るほど
衝撃を受けた榎本くるみさんをご紹介します。
榎本さんは81年、名古屋生まれのシンガーソングライター
だそうなんですが、初め聞いて、元・ハイ・ファイ・セットの
山本潤子さんを彷彿とさせる伸びやかで上品な裏声が
非常に魅力的。しかも、楽曲全体がその歌い方なのに
全然聞き苦しくないのです。あと、タイトルからも分かるように
人間の心のヒダというか、ナイーブな部分を歌っていて
それが高音ゆえにすっと心に沁み渡っていく感じです。
なので、70年代から活躍するフォーク・シンガー系が好きな
方もきっとハマる歌声だと思います。
(他方、私は、中島みゆきも大好きで、彼女の場合は、力強く
入り込んでいく感じがたまらないのです。えぇえぇ、女性
シンガー贔屓ですとも!(笑)) その繊細な歌詞や、
荒廃的なサウンドから矢野真紀さんも想い起こしました。
いやぁ、すごい逸材!!だと思っていたら、既に、
06年4月19日にフォーライフからシングル「心のカタチ」で
メジャー・デビュー、更に、事務所も、Coccoや辛島美登里、
小野リサなど歌声だけでも魅了できるアーティストの多い
MSエンタテインメントに決まっているというのも納得です。
なお、このCDメジャーデビューに伴い、既に廃盤が決まって
います。特に高音の切なさが秀逸な「愛すべき人」が
聞きたい方はお急ぎ下さい!
(06/03/24 太く補足)

※ちなみに、本作は07年メジャーシングルとしても発売されました。
収録アルバム『NOTEBOOK1〜未来の記憶』はこちら
しょのL
05年
12月号
大和田広美
『虹のかかるとき』

[ - ライフ・ミュージック ]
品番:WLP-LK48407
価格:\2,730(税込)
01La、La、La 愛するあなたに
02I Love Me
03虹のかかるとき
04Everlasting Joy
05わたしとともに
06世界に一つだけの花
07なんて幸せなんだろう
08ああ愛されて
09永遠の約束
10You Are Precious
In My Sight
2005/
10/20
CD評原文
全盲の女性シンガーの2作目のアルバム。基本的に全曲の作詞・作曲
を手がけ、辛島美登里風の優しい声と、小林明子風の明るい曲調、
そして神々しいまでの前向きな自作詞に心が洗われる。(6)のカヴァー
もまるで自作のよう。出会えて良かったと思わせる一枚。★

<普遍的で揺るぎない愛を歌った
清らかな女性ヴォーカルが好きな人に>


 今回は目の不自由な女性シンガーソングライター
の大和田広美さんをご紹介します。
 大和田さんの音楽は、“清らかで伸びやかな声”が
大きな特徴なので、辛島美登里や白鳥英美子が好きな
人にも受けるのでは?と思います。
 「私のような者にでも愛されている」といった敬虔な
想いを綴った歌が多いこともあり、“宗教音楽”に分類
されているのですが、歌っている内容は非常に普遍的で
キリスト教の信者以外でも大いに共感できると
思います。その証拠にSMAPの「世界に一つだけの花」
も物凄く自然な流れで、大和田さんの自作では?と
思わせるほど自然に歌っておられます。(実際
この歌は槇原敬之が友人の牧師さんの教えをヒントに
作ったものだからでしょうか。)
 それにしても、全盲でありながらこれだけ人の心に
響きうる“揺るぎない優しさ”が歌えるのは本当に
驚きます。いや、障害を持っているからこそ、人に
優しくなれ、自分に強くなれるのかもしれないですね。
とにかく、ぬるま湯に浸りながら生きている人、
生きていても自分なんて・・と思っている人には
少しでもいいから聞いてもらいたいです。
彼女のように、逆境に抗いながら、しかしそれを恨む
のではなく、ハンデを感じさせない優しさと強さを持つ
こと。それが今の地球人が持つべき要素かもしれません。
(05/11/22 太く補足)
しょのK
04年
11月号
ユンナ『ゆびきり』
(「日本語versionは
アルバム『Go ! Younha』収録)


[ ES - EPICレコード ]
品番:ESCL-2668
価格:\3,059(税込)
01ほうき星(album mix version)
02もっとふたりで
03オレンジの初恋
04碧い檸檬
05ゆびきり(日本語version)
06向日葵
07マイ☆ラバ
08夢の続き (album version)
09あした、天気になれ。
10相合傘
11願いはひとつ
12思い出にできない
13タッチ
2005/
10/5
CD評原文:
ドラマ『東京湾景』挿入歌を担当した韓国女性シンガーの初シングル。
2曲とも本人が作詞・作曲に参加している。日本の15歳にはまず
見られない、伸びやかで力強い歌唱は、言葉の壁を容易に越える力
がある。やや憂いがある所にも、尾崎豊に似た大器を感じる。

<明るくポップな歌唱だけではなく、
メッセージ性の伝わる女性ヴォーカル好きに>

 今回は約1年前に書いた記事をプレイバック
して、最近「タッチ」のカヴァーやアニメ『BLEACH』
の主題歌で一気に10代のピュアさやダンスが
注目されるようになったユンナを取り上げてみます。
 最近のヒット曲からは、そういう可愛さが目立っていて
事実、それが奏功してアルバムのTOP20ヒットに
繋がった訳だけど、私が初めて聴いた時は
切なくて寂しい感情を歌える、芯の強い子だなぁと
思いました。それで“尾崎豊に似た大器”って
評したんです。どこまでも真っ直ぐな声でそれでいて
何か翳りがあるような感じで・・。

この最新アルバムのジャケットからも明るい感じ
ばかりがクローズアップされていますが、今後
オジさんとしては(苦笑)、切ない部分を前面に出した
スケールの大きなバラードなんかを聴きたいね。
彼女ならそれが十分出来るし、このデビュー作の
「ゆびきり」よりも成長しているはずだし。それが
彼女がステップアップする方向だと思います。

(05/10/10太く補足)
しょのJ
05年
9月号
Ya-foo
『ユメチガイ』

[ - Starman Records ]
品番:DDCS-4005
価格:\3,000(税込)
01Riceful Believer
02パンジー
03白いコスモス、
チョコレートコスモス
04Alone in the Moon (short)
05きみの音、ぼくの音。
06ラムネ色のすたるじぃ
07Endi Fovi…
08れもんの樹
09花冠と5月の魔法使い
10夢
11異常赤血球RED
12うたうたいのテーマ
13また逢いましょう
2005/
6/15
CD評原文:
男性アコースティック・ユニットの初フルアルバム。往年のフォーク系
の寂寥感と、近年のネオフォーク系の爽快感が共存した曲調と、
黒沢健一やASKAを想わせる安定した歌唱に、多大なる可能性を
感じる。ゆずが「陽」の王者とすれば、その対極を行く大器だ。★

<地に足の着いたアコースティック・サウンド
も90年代ポップスも好きな人に>


 男性デュオの方のアルバムです。
 今あらためてこの方たちの公式サイトを見たら、
既に10作以上活動なさっているんですねぇ。
どうりで歌が安定していると思った。とにかく、
このヤフーさんの歌唱を初めて聴いた時の印象は
「歌が上手いなぁ〜」ということでした。それは、
歌唱法的にどうこうというより、ハートが伝わる歌い方
というか。ユニット名やジャケット、タイトルだとなんか
エレクトロニカ系で世の中をすかして生きている感じが
するけど、実際はこの真逆ですね。コブクロに近いかも
しれないけど、コブクロよりももっとチャゲアスより、
でも ゆずみたいな葛藤も詞に出ているし、本当に
ポスト○○というより、彼らしかないポジションに
いると思います。是非ともメジャーでデビューして
より多くの人に聴いて欲しい完成度ですね。

(05/10/09 太く補足)


※09年に活動休止されたそうです。
しょのI
05年
8月号
佐藤寛子
『Can't hide』

[ - GIRLS’ RECORD ]
品番:CYCG-00001〜B
価格:\1,500(税込)
1.Can’t Hide
2.キミを盗みたい


2005/
5/25
CD評原文:
美形グラビア・アイドルの初CD。@は、文学的な歌詞が印象的な
バラードで、高音が多い難曲を気高く歌いこなしている。ポップス調の
Aも爽快で◎。リリー・フランキーによる推薦文も、28分に及ぶ空想
放送局『HRCO TV』のDVDも実に丁寧。決して侮れぬ秀作。★

<グラビアモデルという本職に
とらわれず、良いヴォーカリストが素直に
受け入れられるすべての音楽ファンに>


 記念すべき10枚目の“太く補足”は、正統派グラビアモデルと
言われる佐藤寛子さん。このCDを聴いた時は、正直驚きました。

 モデルと聞くと、どうしても“なんちゃって”シンガーが多いと
思われがちですが、佐藤さんは気品のある伸びやかな声で、
難しい曲を歌い上げていて、ビックリです。
こう書くと、フェミニンな松たか子や、デリケートな柴咲コウを
思い浮かべるかもしれませんが、私が思い出したのはMISIAでした。
勿論MISIAの超高音はなく、所々あどけない歌声も見られますが、
全体のスケール感を熟知した歌の配分が、プロはだしなのです。
今回、グラビア・ヴォーカル・シリーズという企画モノらしいのですが、
是非ともこのクオリティでシンガーを続けていって欲しいです。
作詞・作曲に濱地毅さんを起用している点も、通好みで、この方に
プロデューサーとしての実力を知り得たのも大きな収穫です。

 ちなみに、オマケDVDには30分近くで7つの様々な衣装に着替え、
コミカルな演技あり、レコーディング風景ありとフォトジェニックに
七変化していて、見事に本業もこなしています。

 彼女のこうしたヴォーカリストとしての才能とグラビアで惹きつける
ビジュアル面での才能を単純に、“器用貧乏”という言葉で一蹴する
にはあまりに勿体無い作品。それこそ、モッタナイナイオバケが
出てしまいますよ!
(05/07/18太く補足)
しょのH
04年
12月号
ぎんじ
『ロンリー ブルー』

[ - ニューセンチュリーレコード ]
品番:NCCE-40927
価格:\1,400(税込)


1. ロンリーブルー
2. シーポートシティ神戸

3. ロンリーブルー
(カラオケ)
4.シーポートシティ神戸
(カラオケ)
2004/
9/21
CD評原文:
奈良でカラオケ・ステージを経営する男性の歌手デビュー作。(1)は、
奥様方を狙い打ちの冬ソナ風バラード。(2)は、レトロなマンボ歌謡。
2曲とも中低音のメロウさと張り上げる高音に聴き惚れる。
石井竜也と小林旭の魅力を併せ持つ美声は生で聴きたくなる
ほどだ。★
<冬ソナよりも逞しく、和のムーディーな
魅力を楽しみたい人に>


3曲続いて歌謡曲を推していますねぇ。えぇ、私はやっぱりベストテン
世代なのでこの辺をおさえておかないと気がすまないんですよね。
時代に迎合せずとも良い物ってあると思うんです。

さて、この「ぎんじ」さん、一見ホスト風ですが歌っている歌も、
たしかにホスト風です。(笑)でも、なんというか原文でも
書いているように石井竜也のような毒気ある色気を持ちつつ、
小林旭のような寡黙な色気もあって、一筋縄ではいかないのが
いいなぁと思います。

で、プロフィールによると、
ちびっこのど自慢グランプリ、テニス全日本出場
少林寺拳法関西3位、珠算4段、書道4段
おまけにお祭り集団「邪馬台国」主宰・・と、
まぁホントに多才だこと!こういった色んな目標を一つ一つクリア
していく努力が、彼の情熱と孤独感を滲ませているような気がします。

また、デビューできたことに関しても、周囲に対する感謝の気持ちを
示したコメントも実直で好感が持てます。本当にこの人も生で
是非とも聞いてみたいです。
(05/07/06 太く補足)
しょのG
05年
7月号
道越裕海(みちごえ ゆう)
『果てぬ限り』

[ - アクアレーベル ]
品番:AQCM-1003
価格:\1,200(税込)
1. 果てぬ限り
2. あいのうた
3. 果てぬ限り(instrumental)
4. あいのうた(instrumental)
2005/
4/27
CD評原文:
大阪で活躍中の女性歌手の初作品。(1)は、海原へと旅立つ舟に
夢を重ねた壮大なバラード。高田みづえ風の幅広い世代が上手いと
感じる歌声が魅力。三留一純による弦楽器系ザーザー音も◎。(2)の
擬似中華歌謡は可愛く歌っていて実に器用だ。全国進出の期待大!


<21世紀になっても正統派の
歌謡ポップスを愛し続ける人に>

 この方は、関西で活躍されている女性ポップス歌手ですが、
良い意味で古い歌い方で驚きました。@は、壮大なバラードですが、
今の歌い方って日本語でも巻き舌で歌って間奏に入って、いかにも
即興で歌いました!!って感じで♪オー イエェ〜 とかなんとか
挿入したりする人多いでしょ?そういうのが全くなくて、音符に忠実に
丁寧に歌えるところに好感もちますね。既存曲で言うと、中森明菜の
「スローモーション」のような歌い方かな。だから80年代歌謡曲が
好きな人にオススメですね。でも、アレンジが最近のストリングスで
盛り上げるタイプなので、なかなか心にぐっときますよ。

 で、Aの方はというと、原文にも書いたようにまるで矢野顕子さんか
、昭和初期の歌謡曲のようなメロディーを、今度は戦後まもない頃に
流行ったような可愛い声で歌っておられるんですよ。それがまた
器用で面白い。

 関西って中村美律子とか神野美伽とかそういう声色を変えるのが
得意な人多いけどこの人もそう。多分、昔からお父ちゃんに連れ
られてスナックで歌い歩いてたんちゃうか?と思うような器用さ。
・・なんて書くと、この人が二流みたいだけど、そんなことはなくて、
本当スターの素質がある良い声で、東京でもイベントがあれば
是非聞いてみたいです。ちなみに、ブログではめっちゃ浪花の
オバちゃんしていて、エエ感じです。
(05/07/03 太く補足)
しょのF
05年
6月号
ロミ山田
『BEST SELECTION-45
ANIVERSARY-』

[ DX - DAIPRO−X ]
品番:DXCL-80
価格:\3,000(税込)

1.ニューヨーク ニューヨーク
2.蘇州夜曲
3.知りすぎたのね
4.街の灯り
5.シャル ウィ ダンス
6.マリコ
7.マイ ウェイ
8.キャバレー
9.煙草のけむり
10.リンゴ追分
11.別れの曲
12.ラスト ワルツ
2005/
3/24
CD評原文
デビュー45周年アルバム。歌謡曲の(3)(6)もムーディで良いが、
(1)(8)をはじめ英語曲が抜群にカッコよく、声だけ聴くと東京事変の
ような扇動的魅力があり若々しい。他方、クラシック曲(11)も本格的。
60年代に米ミュージカルで活躍した実力は、今も輝き続ける。★

<トッポイ本格ポップスと熟女ムード歌謡を
同時に楽しみたい人に>

これを聴くまでの私のロミ山田さんのイメージは、昼間のオバちゃん
向け番組で一人気高く正義感の強い(時には鼻につく)コメントをする
人という先入観でいっぱいでした。しかも、大学在学中にスカウト
されているってことは、現在は○○歳はとうに越え(以下自粛)

と正直渋々聞き出したのですが、1曲目のシナトラのカヴァーで
いきなりノックアウト。だって、トッポくてカッコいいんだもん。他にも
有名曲DやGも全編英語で確かな発音、ショー・ビズとしての明朗さ
がイキイキとしています。これ、録音年が書いてないのですが、
シンセサイザーの使われ方からして、そんなメッチャ古く
ないんですよね。

他方、BCEあたりのムーディーな歌謡曲は、ハスキーな低音で、
まるで別人のような熟女っぷりを披露しています。これは、かなり最近
じゃないでしょうか。それでも、音を無駄に伸ばすことがないので、
そこが素人のオバちゃんとは一線を画しており、声だけ聴くと
40代〜50代前半という感じです。ちなみに、Iではシンセサイザー・
リンゴ追分が楽しめます。まぁ、これはご愛嬌ということで・・。
圧巻は、ショパンのJ!伸びやかな裏声や確かな音程に漲る
素養と教養に唸るはず。

ということで、これを聴くと、今のJ-POP界がいかに歌唱に対して
勉強不足なままデビューしている子が多いか、と痛感させられます。
そういったイマドキに辟易していて純粋にヴォーカル力を楽しみたい
人には是非オススメです。(05/06/05 太く補足)
しょのE
05年
2月号
浦嶋りんこ
『抱擁』

[ - WOMANIC RECORDS ]
品番:WMU-1001
価格:\2,100(税込)

1.Fin
2.東京海溝
3.夏の夜の夢
4.a piece of glass
5.Rain
6.キリがない夜
7.Blossom〜水を撒こう〜


2004/
12/22
CD評原文:
ドリカムのバック・コーラスで有名な彼女、意外にもこれが初アルバム。
朝本浩文らが参加したアダルト・ポップスで、特に金子隆博が編曲した
(4)で見せるノリの良さはベテラン級(さすがFUN・P1号!)。
EPOのメロウさと大橋純子のソウルを同時に楽しみたい人に。★

<パワフルな歌唱が好きだけど
繊細さも求めるというこだわり派の人に>


 ご存知、ドリカムのサポートメンバーとして、吉田美和とのユニット、
FUNK THE PEANUTSの一員としてかなり有名な浦嶋さん。だけど、
ソロとしての実績は02年に一回シングルを出したきりで
ほとんどなかったんですねぇ。

正直、私もこれを聴くまではちょっとパワフルさが前に来すぎていて、
メインヴォーカルとしては聞きづらいかも・・って余計な心配をして
しまったのですが、聞いてみたらメッチャソウルフルなのは当然として
、繊細な歌い回しもスイスイとこなすので驚きました。

調べてみたら、浦嶋さん、ミュージカルも映画女優もこなして
おられるんですね〜、どうりで歌い方に幅があると思った。ゴッツイ
姉ちゃん風なイメージがあるけど(ジャケットもそんな感じだもん)
これは、EPOさんがダイナマイトな歌唱もした感じでいいですよ〜。
音もオシャレさんなので、歌謡曲のベタっとした所が苦手な人にも
イケます。でも、歌唱がお墨つきなので歌謡曲好きなの方も
ご安心を!(05/05/19 太く補足)
しょのD
05年
3月号
戸田和雅子
(とだまさこ)
『water strings』

[ - SONG BIRD ]
品番:SBCD-00501
価格:\1,995(税込)

1.わたしの妄想
2.その瞬間を
3.My Favorite Things
4.いまだけは
5.ポピー
6.a gentle rain is falling
7.霧雨

2005/
1/19
CD評原文
セカンド・アルバム。有名曲(3)のカヴァー以外は全曲の作詞・作曲を
手がけるが、生楽器と肉声を大切にした音作りに感心する。歌には
ANRIの爽快さとBONNIE PINKの繊細さを表しつつ、全体を
大貫妙子のような寂寥感でまとめ上げるという才能の持ち主。★

<洗練されたアコースティックサウンドと
ナチュラルな高音が好きな人に>


 これは、戸田さんの2作目で、私はこの仕事で初めて聴いたの
ですが正直ぶっ飛びました。全く無駄がない作りで、それでいて、
伝えたいものもしっかり持っているという仕上がりだったからです。
まぁ、後でプロフィールを調べてみたら94年にコーラスグループ
「モモクロビック」で活躍されていたそうですが、でも、コーラスと
この弾き語りは別ですしね〜。私は、元々熱唱系のアーティストが
大好きなんだけど、彼女はその類ではないのに全く自然に受け入れ
られました。それは、熱唱せずとも心のヒダに届く声質だからだと
思います。その点もかなり驚かされました。こ、この人は一体・・と。
 原文では、声の張り具合からBONNIE PINKとANRI
を想像して書いていますが、「小野リサやアン・サリーの雰囲気が
好きなんだけど、やっぱり自分は和モノが好き!」っていう人にも
オススメ!とにかくシンプルなのに、寂しげでもないのに、人の心に
さりげなく浸透していくようないい感じです。是非とも一度ライヴに
行きたいな〜って思っています。 (05/05/17 太く補足) 
しょのC
05年
4月号
ANATAKIKOU
『sweet montage A』

[ VI - BabeStar ]
品番:VICB-60001
価格:\2,100(税込)
1.WOMEN RECORD
2.不思議なイト
3.ヌルイ雨
4.いけないところで
5.ポストマン
6.モーターガール
7.“SO”CHIME IN
8.眠たい電車
9.パンとホープ
10.幻想港町
2005/
1/19
CD評原文:
大阪で人気のバンドの初アルバム。全体の雰囲気はフォーキーだが、
歌謡曲風の譜割りが明確で物語性の高い歌詞がちりばめられて
面白い。はっぴいえんど節と筒美京平風のポップスが同時に楽しめる
贅沢な一枚。愉快さと切なさを往来するツイン・ヴォーカルも魅力。★

<フォーク・ニューミュージックを基本としつつ
歌謡曲も捨てきれない人へ>


 彼らは、すっごく音楽が好きなのが分かりますね。しかも、歌謡曲
へのリスペクトがしっかりと感じられる所がいい。
 全体の雰囲気は、はっぴぃえんど聴いて育ちました!って感じ
なんだけど、そこかしこに歌謡曲の美味しいフレーズやメロディーの
断片(決してパクリじゃなくて、あくまでも雰囲気ね)があるのが
クスリと笑える。
 あと、ツインヴォーカルなのも大変魅力的。しかも、どちらも
歌詞カードを見なくても何を歌っているか分かるし。(ここ重要!)
 この先も大ヒットはしないかもしれないけど、是非とも日本語ロック
の良さを継承していってもらいたいものです。私が好きなのは、
「ヌルイ雨」ですね。すっごくクセになるメロディーです。
(05/05/05 太く補足)
しょのB
05年
5月号
Very Phat Soul
『ベッドタイム』

[ - ARTIST GARDEN ]
品番:AG-0009
価格:\1,200(税込)
1.Her Eyez On Me
2.BED TIME
3. For my love
(Amazonでは買えませんが、
HMVでは買えるみたいです。
2005/
3/10
CD評原文
R&Bシンガーとトラック・メイカーの男性二人からなる98年結成ユニット
の初作品。妖しげなパーティでナンパする(1)、激しく求愛する(2)、
永遠を誓う(3)、と物語仕立てなのが◎。平井堅のようなエロ路線の
歌詞とEXILEのような甘い声が同時に楽しめる大人限定の作品。

<うわべだけではなくリアルにイメージできる
歌詞の男声R&Bを楽しみたい人へ>


これは聴いた時おどろきましたねー。英語詞ならたまにありますが、
日本語の歌詞でここまでリアルに性愛を表現するかって・・・。
ある意味、清々しさを感じましたね、彼らには。
音楽だけ聴くと、セクシーな男性の声と、トラックのループからなろ、
ありきたりなように聞こえるんだけど、よくよく聞いてみると、んまぁ、
ご立派!!と言ってしまいそうなほど、赤裸々な歌詞のオンパレード。
下手なアダルト系の何かを見るよりよっぱどセクシーだと思います。
雰囲気重視の女性にはバッチリなアイテムじゃないでしょうか。
しかも、3曲で一つのドラマになってるし。
どうですか、お客さん、今夜あたり・・(ニヤリ)。
(05/05/05 太く補足)
しょのA
05年
5月号
山田龍二&大輔
『時代屋』

[ - フリーボード ]
品番:FBCM-33
価格:\1,200(税込)

1.時代屋
2.心のひだまり
3.時代屋(・カラオケ)
4.心のひだまり(カラオケ)


2005/
2/23
CD評原文:
97年以来活動する親子デュオのシングル。(1)(2)とも酒場が舞台の
永井龍雲風哀愁演歌だが、父子が掛け合う(2)よりも、二人が
同じ目線で過去の恋を想い出す(1)の方が断然◎。年齢差を
感じさせない父のテンポの良さと息子のハリのある声が絶大な魅力。

<息のあったフォーク演歌デュオが好きな人に>

この方たちは、親子でありまして、それでデュエットされてCDまで
出しているという、言ってみれば
矢野顕子&坂本美雨みたいな素敵な関係なのです。
 私が素敵だなぁと思ったのは、原文にもありますようにお父さんが
もの凄くリズムに乗っていてテンポにずれておらず、また息子さんが
意外と太くて響く声をされているんで、年齢差を感じない所ですよね。
これって、デビューまで8年間一緒に歌ってきたからだと思うんですよ。
だから、お父さんが無理矢理自費出版で子どもに歌わせた、
というような企画CDとはひと味もふた味も違う作品です。
 で、曲は演歌、というよりフォークに近いですね。演歌嫌いな人でも
かなり聞きやすいと思います。ただジャケット写真は、二人が
熱唱している姿が良かったかも(微笑)。まぁ、でも実力があるんだし、
地道に活動していってほしいです。話題性もあるしね!
(05/05/05 太く補足)

しょの@
05年
5月号
木下直子
『愛の大きさ』
     
[ - リアル・ワールド・レコーズ ]
品番:RWCR-1022
価格:\2,300(税込)
1.ひこうき雲
2.愛の大きさ
3.桜の季節
4.白昼夢
5.線のない道
6.白の世界
7.まほうの手
8.音の街
9.ミルクティー
10.雲と嘘
11.まあるいもの

2005/
3/11
CD評原文
首都圏で活動する女性シンガー・ソングライターのセカンド・アルバム。
70〜80年代アメリカン・ポップス風の安定感のある曲の完成度に加え、
山崎ハコのように心に訴える歌詞に二度ビックリ。特に、(4)〜(6)の
完成度は、82年生まれとは思えないベテランの貫禄!★
<繊細な心を弾き語る自作自演系が好きな人に


この方は、お若くて本当にビックリしましたね。彼女は歌詞や
ヴォーカルがもの凄くストレートで、30代以上の人にはかなり心に
響くのでは、と思いますね。日本語も多いし。
 原稿では、山崎ハコさんで例えましたが、それはあくまでも
インパクトであって、雰囲気はCoccoとか小谷美紗子に近いかなぁ。
特に、私が気に入ったのは、地声と裏声がスイッチする瞬間の
切なさですかね。無意識のテクニックだと思いますが、とにかく、
歌詞と曲が自然にリンクしている才能の持ち主だと思います。
浜田真理子が好きな人にもオススメ。

(05/05/05 太く補足)
<太く補足を始めたいと思ったきっかけ>
 
私は、2002年4月号からCDジャーナルのCD評コーナー“CD試聴記”を書かせてもらっています。
(実は、このお仕事も、前年の河合奈保子『Jewel Box』の自力プロモーションをしていた時に、
こんなに作品の発売日や作家陣、作風をオールジャンルで語るおバカさんはいない、という事で、お声がけいただいたのです。)
 これは、1枚のCDを120字程度にまとめて読者の方に分かりやすく解説するというもので、文字数の制限もあって、正直
ギャラはよくはありませんが(スミマセン)、どんなCDが出ているかを勉強しながらお金がいただけるのは幸運な事ですし、
何より自分が10代の頃からCD購入の際に参考にしていたページを自ら手がけられるなんて、すっごく感慨深いものがあります。
 
 書き始めていた頃は、単に雑誌だけの掲載だったのですが、最近になってCDジャーナルは元より、ネット上の様々な他の
データベースに転載されることが随分と増えました。例えば、Yahoo!Musicで、『Eternal Ballads』については、このようなコメント
「文責:CDジャーナル」として載っています。(ちなみに、これは私ではありません。)雑誌では文末に(つ)マークがつくのですが、
DB上では各ライターの名前は省略されています。それでも、以下のような特徴をつけるように心がけているので、該当する文を
見つけた場合は、「これ、クッサイなぁ〜」「きっと、あの人だろうなぁ〜」とアルカイック・スマイルのように
ほくそ笑みながら読んでいただければ嬉しいです。基本的に女性ヴォーカルものや演歌・歌謡曲を書かせてもらっています。

ポイントしょの1:通算○作目とか、○年デビューとか妙に細かいナンバリングがある。

ポイントしょの2:読者層に合わせて、なるべくお馴染みのアーティストの魅力に例えて表現。
(例) 戸田和雅子さん=「歌にはANRIの爽快さとBONNIE PINKの繊細さを表しつつ、
全体を大貫妙子のような寂寥感でまとめ上げるという隠れた才能の持ち主。」


ポイントしょの3:やたら、ヴォーカル面での評価にこだわる(苦笑)。

で、最近書いていて欲が出てきまして、せっかく素晴らしいCDを聞いたのならば、サイトも持っていることだし、120字と言わず、
もっともっと推してそのアーティストのバックアップに繋げたい!と思いまして、ここに、毎月★マークをつけた特選CDを、
原稿ではなく素の自分の言葉で、ダラダラと書いてみます。それで、あー、このアーティストはこんな人なんだなぁって、
興味を持ってもらったら、本当に本当に嬉しいです。

それでは、どうぞお楽しみ下さい。


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2005年5月5日 つのはず誠 (2008年3月3日 本業多忙の為、本誌でのレビューを休止)


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