その6:当サイトご贔屓さんの好きな“本”は?

前回の特集「その5」では、サイトに来て下さる方がAmazonでどのCDを買っておられるかレポートしましたが、
今回はその応用として「本」について語ってみたいと思います。書籍シロウトの私が書くことですから、
どうぞ気楽にお読み下さいまし。

実は、私自身、雑誌(といっても音楽誌)やレジュメ(といっても、プロモーション資料)は、おそらく人並み以上に
読んでいるかもしれませんが、書籍の読んだ数は本当にメチャクチャ少ないと思われます。

読んだことのある本といえば、大半がアーティストの自伝とか、あとはオリコン年鑑のようなデータブックとか
・・とにかく、全然自慢にならないレベルなのです。
きっと、こんな私は美輪明宏先生に会おうものならドヤされることでしょう。

そんな訳で、私なぞに共感してAmazonでよく購入されている商品は、これまで圧倒的にCDばかりだった訳ですが、
05年10月に発売された『名曲発掘!ジュエル・バラッズ』(以下、「ジュエバラ」と呼びます)については、ネットで
たくさんの方に口コミいただいたお蔭で本とCDを併買される方が見られるようになりました。

・・・しかも、なぜか特定の3冊が突出していたのです。

で、なぜこの3冊が??と思い、この3冊について2冊は購入し、あとの1冊はレビューを詳しく見ることに
しました。今回は、その3冊についてここでご紹介してみたいと思います。

では、TOP3の3位からご紹介します。
3位は、この本です!

ラヴァーズ・ガイド―究極の愛のすべて…愛する人々へのメッセージ
(Andrew Stanwayさん, 早野依子さん)
(税込み \2,625、本の友社、124p)
■第1章「相手を理解する」/■第2章「キスと愛撫」/■第3章「愛の営み」/
■第4章「セックスのもうひとつの側面」/■第5章「いつまでも新鮮な性生活を営むために」


目次は、Amaちゃんからコピペしました。(汗) 要は、ボディ・コミュニケーションに関する教則本らしいです。
ブログでダーーっと検索すると、読者の大半の方が女性のようですね。折角の機会だし(どういうこじつけ?)
買おうかなとも思ったのですが、私10代後半〜20代に姉のレディスコミックでこの辺かなり勉強(?)し、
現在まで特に不自由なく生きてきましたので、今回は見送ることにしました。でも、真面目な話、こういう本が
世の中に出回ったおかげで、正しい知識が浸透したということも大いにありますよね。私、大学時代に
昭和中期の「女性のお悩み相談室」みたいな本を読んだんですけど、(詳細は省きますが)
口を経由しても妊娠するのでしょうか?と悩んでいた30代女性の投稿があって非常に驚きました。
ほんと、この数十年でこういう知識は大きく変わったと思います。今は逆に進みすぎて、
精神面のガイドブックも必要な気もしますけどね・・・。

ジュエバラとの併買が多かったというのは、この本を書店で買うのが恥ずかしくネットでご購入された方が
ジュエバラがCD店になかなかなく、ネットで購入されたということが大いに考えられますので、本当に有難いです。
あるいは、肉体的にも精神的にも徹底的に追究する方に、両作品は気に入られたのかもしれませんね。(笑)
続いて第2位は、この本です!

マンガ嫌韓流<KEN KANRYU> (山野車輪さん)
(税込み \1,000、晋遊舎、275p)

こちらは、本屋さんでもかなり積んであって話題になっていましたね。私自身、 梁 石日(ヤン・ソギル)さんの
小説が好きだし、(あ、冒頭の記述を少し撤回。私、この方の作品はかなりの数を読んでいます。
本当に数百ページがすらすら映像的に読めます。)、韓国の食べ物も好きなものが多いし、あまり敵対視するのは
どうかと思うのですが、図書カードを持っていたので気軽に買ってみました。

読んだ感想はというと、韓国が嫌いになった、ということはなく、メディアが正しく事実を伝えているのか、また、
自分自身も人に対して誠実に伝えるべき内容を伝えられているかということに考えさせられました。
TVなどで日本批判の報道だけを観ているだけでは、気づかない歴史的事実も多数あると思います。
タイトルは、インパクト優先の為か“嫌・韓流”となっていますが、全体としてニュートラルな論調も多々あります。
これだけ売れているのに、TVでは殆ど報じられない、という所にもある種の圧力を感じますね・・・。

この本がジュエバラとの併買が多かったのは、TVではいっさい話題にならないのに、ネットで噂になっている
ということが、共通していたのかもしれません。
問題は難しいですが、マンガなので読みやすいです。ですが、短絡的に○○が悪い!と思うのではなく、
多面的に事実をとらえるキッカケになればいいですね〜。
そして第1位は、こちらの本です!! (というかこれを是非とも推薦したいと思い、このページを作りました。)

夕凪の街 桜の国 (こうの史代さん)
(税込み \840、双葉社、103p)

こちらもマンガでして、「第9回手塚治虫文化賞新生賞」「第8回文化庁メディア芸術祭大賞」など
受賞されていて各新聞で絶賛されていたようなんですが・・・なにしろ、私、マンガもほとんど読まないし、
そういった流行りものにはとんと疎いので、全く知りませんでした。だけど、この本が発行されて1年以上
経っていても長く売れているということや、何よりうちに来られる方が多数買っておられるのは何かあるに
違いない!と思い、買うことにしました。

結果は・・・もう何度読んでも胸にこみあげるものがあります。私のこれまで読んできたマンガの中でも、
すべての書物の中でも、確実に影響を与えた1冊になりそうに思います。


物語は、広島で被爆した女性が主人公の昭和30年代のお話『夕凪の街』と、
その弟にあたる男性を父に持つ女性が広島を想うお話の『桜の国』の2編からなります。

“ヒロシマ”もののマンガというと、私も大好きで多大に影響を受けたであろう『はだしのゲン』が
想起されますが、これはそういった直球のメッセージではなく、普通に暮らしている人々がどのように
あの時代生きていたのかを、丁寧に、そして確実に教えてくれる本だと思います。(実際、本の中に
旧・日本軍や米国を批判する描写はありません。) しかも、このマンガ、一コマ、一コマに
ストーリーの伏線が示されているのが見事!読むたびに新たな発見があって、例えば仕事でも
このレベルまで追究している人がどれだけいるのか?と自分を含めて反省してしまいました。
作者の方の“才能”というよりも何事にも屈しない“情熱”を感じさせる作品だと思います。また、

・わかっているのは「死ねばいい」と誰かに思われたということ 思われたのに生き延びたということ
・しあわせだと思うたび(中略)すべて失った日に引きずり戻される
・十年経ったけど原爆を落とした人は私をみて「やった!またひとり殺せた」とちゃんと思うてくれとる?

などなど考えさせられる台詞が多々あります。本当は、もっと細かい描写の素晴らしさを逐一
説明したいのですが、読まれた方の感動を損ねてしまうといけませんので、止めます。
とにかく読んでいただければ、より優しく強くなれるんじゃないかな、と思います。

この本とジュエバラの併買が多かったのは、作者の方の視点が中島みゆき作品に通ずるものが
あったから、もしくは、生や死についてきちんと向き合った部分が本田美奈子.さんの生涯と
ダブったからというのがあるかもしれませんね。

ともあれ、こんな素敵な本を私にご紹介してくださった訪問者の皆様、本当に有難うございました。
そして多くの方がこの本の魅力を感じ取ってくだされば、とても嬉しく思います。



2006年3月1日 臼井 孝



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