第02回 (1996年05月)
人との出会い・別れは、無数にくり返されていく。
出会わないまま、多くの事件が繰り広げられ、
出会う中でまた、数々の出来事が展開し、
そして淡々と日々は過ぎ去ってしまうものなのかもしれない。
心に残ること、通り過ぎてしまうもの、
悲しみ、喜び、無言の日々、幸せをかみしめる時間、
たゆたうとき、心満たされるひととき。
すべてが全てで、すべてが全てでなく....。
人々の群像が描かれてゆく、大好きな映画を。
「C階段」(1985) |
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C階段のあるアパートに住む美術評論家のフォステール。彼の仕事や、生活の中には、様々な人々が介在し、自分の中にいるはずの、本当の自分に出逢い、触れあう時間が描かれていきます。 フランスらしい言葉と感覚が横たわっています。隣人たちと、友人たちと、そして愛する人たちと、ときは流れていきます。 考え込んだり、ふさぎ込んだり、絵画をゆっくり眺めたり、その中で何かに出逢っていこうとする心のゆとりの大切さを感じさせてくれます。 ☆☆☆☆ |
「ショート・カッツ」(1993) |
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虹を求めていてもきっと雨が降ってくる 22人の主人公が188分の中で繰り広げる日々。どんなことが起こっても、人生の苦しみと悲しみの時間は、過ぎてゆきます。 ☆☆☆☆ |