2003年08月04日号
 勝手にタケちゃん通信 勝手にたけちゃん通信

「自分の人生に何を見いだしたいですか?」
   
       
夏休み、今を生きる子たちは、自分のことや他人のこと、恋の話、社会の話、いろいろなことで、自分を模索しているんだろうなあ。
けれど、ふとした話や出来事からも、僕は彼らから、たくさんの生きる勇気と、生きる楽しさを与えてもらっているし、自分をもう一度考え直す、大切な言葉や意見をもらっていると感じている。

昨日も、突然に、こんなメールがやってきた。
「自分指針がよくわからなくなりました」

勉強に、恋に、スポーツに、バイトに、そして将来の自分に、多くのコトを考えたくなる、そんな時期。ふとした疑問や、誤解などから、自分が見えなくなってしまったのかもしれない。
けれど、他者の評価を気にしていたら、何もできなくなってしまう。
だから、今こそ、自分を信じるしかない、そんなときかもしれない。

「自分を一番にね!自分をガンバル人間だから、他の人からも好きになってもらえると思うし、自分がやりたいことをやっている人だから、他の人が応援したくなるのだと思うよ。
僕は一番に応援してますよ!」
返事を打ちながら、落ち込んだメールの主を、励ましたい気持ちがあった。だから、自分なりの、メッセージを送った。

すると、次のメールで、こんな文章が舞い降りてきた。
昨日はお休みで、海で遊んだ後、食事と共にビールを飲んだ。
飲んでいたビールの酔いが、ふと薄らぎ、自分を黄昏へと誘い込んでしまいそうなメールだった。

「たけしさんは自分の人生で、何をみいだしたいですか?」

もちろん普段から、自分への模索として、いろいろ考えていたりはする。けれど、不意打ちに、こんな直球を投げられたら、思わずドキッとする。

メールを返しながら、自分に酔いが回ってきているのを感じていた。
簡単には返せないメール。
これは、メール相手へ簡単に返事ができない、ということではなかった。
自分に対して、自分自身に対して、簡単に返せないのだ。

「オレは、誰かの役に立ちたいと思う。または、しんどいときのだれかの役に立ちたいと思う。たとえ役に立たなくても、いつか気づいてくれても、気づいてくれなくてもいいかなあと。
他の人と生きていく喜びのようなものかな。
ははは、そんな人いたな〜、でも、あの人の生き方もいいなあってね、思えてもらえたりしたら、すごくうれしいかも。」

答えにならない答えがそこに存在し、正直な気持ちでもあり、けれど、それが全てではないことも充分分かっている。
完璧な答えなんて、人生にはないのかもしれない。

 

翌朝、飲んだお酒も消え、日焼けの痛みも薄らいだ。
しかし、メールでやってきたこの言葉は、胸から消えてゆきそうもなかった。

自分の人生を見いだすコトって、すごく険しい道のりかもしれない。
ふと気づいたら、そこに道ができていて、それが自分の道だなあと思うことかもしれない。
そこには、いったい何があるのだろう...。

「あなたは自分の人生で、何を見いだしたいですか?」

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