2004年02月22日号 勝手にタケちゃん通信 勝手にたけちゃん通信
「新しい家&WILLING」編
東京都世田谷区池尻に住み続けて15年。
23歳の終わりに東京に来て以来、あっという間に、時間と日々は
過ぎていました〜。(^-^)
ふと、支払った家賃を計算してみた。
最初に住んだ池尻3丁目のワンルームマンション、
WILLINGを始めた池尻2丁目のちょっと大きいマンション、
さらには同じ2丁目の古い一軒家に移り...、
15年間で、全部で3千万円以上...、えっ?マジ〜?!
持たざるモノの悲しさかな〜、なんて思いながらも、とくに、自分の
家やマンションを欲しいと思うことはなかった。
今の仕事と生活がどこまで続くのだろうか...。
いつまで東京に住み続けるのだろうか...。
僕は、どこまで今のアグレッシブさを維持できるだろう...。
常に進化したい、いつも何か新しいことに挑戦したいと思う気持ちが
あったからだと思う。
転機は、2002年の冬、なにげなく見た不動産屋さんの広告だった。
ちょっと電話をすると、もうじゃかじゃかやって来る。(^-^;
WILLINGを兼ねるので、当然、フツウの家とは違った造りが必要に
なってくる。
しかし、向こう(不動産屋さん)も、アノテコノテ。(^0^)
銀行からどれだけお金が借りられるかかだとか、建築屋さんの世話
まで、決まるまでに、めまぐるしい動き!
女性である美保さんにとっては、自分の家は、一つの夢(らしい)。
ネズミ事件、雨漏り事件、さらに賃貸というカタチでお金を消費して
ゆくコトに抵抗を感じていた美保さんの強力なプッシュがあった。
でもって、固定資産税分を考えても、賃貸より支払いが安くなると
いうのは、ケッコウ魅力だった。
美保さん名義(さすが大企業の看板)でお金が借りれることになり、
どうにか小さいながらもなんとかなりそうだということになった。
あ、もち、僕は自営なので、銀行は、相手にしてくれませんよ〜。
「晴れている日に傘を貸して、雨の日に傘を返せ」と例えられる銀行
ですからね...。(・O・;
僕自身としては、正直、新しい家を持つとなっても、イマイチ興味が
わかなかった。(建築学科出身のくせにね〜...)
モノより人、形より気持ちだと感じていたからだった。
気兼ねしないでゴロゴロできる(もち、ラッシュとパティともね!)、
狭くても、みんなが押し合いながら、肌の温もりを感じることができる、
そんな場所を作れればいい、そしてその場所を作れていると感じて
いたからだった。
そこには、僕の家族の苦い経験があった。
僕が子どもの頃、親が借金まみれで行くところがなく、祖父母の家に
住まわせてもらっていた。祖父が死去してからも、祖母とずっと同居
させてもらっていた。
祖母と僕たちの生活は、やってくる親戚の叔母たちやいとこに囲まれ、
とても幸せな温かい時間を過ごせた。
時が移り、バブル絶頂期。
繁華街にあった祖母の土地と家を生前贈与というカタチで売ることに
なった。郊外に新しい家を借り、さらには新しい家を建てる。
借金まみれだった僕たち家族にも新しい家が与えられた。
まさに他者からみれば幸せな贅沢な出来事のように思えるだろう。
しかし僕は、住み慣れた古い家を出て、知らない町に祖母を連れて
行くコトへの抵抗感があった。祖母と祖母の古い家が大好きだった。
靴下に穴が開くような壊れた扉のレール。古い石造りの台所。
けれど、繁華街にあり、いつも集う人がいた。必ず祖母の周りに集う、
だれかが一緒にいる家だった。
郊外に行けば、家も新しくなり、気持ちはいいだろう。
しかし、祖母を訪ねてくる人も減り、祖母の生活は、寂しいモノになる
だろうと感じていた。
郊外に移り住んでから、祖母はのどかな晩年を過ごした。
叔母たちも、時折、郊外までお足を運んでくれていたが、以前のような、
毎日誰かいる生活ではなかった。
祖母は病院生活を経て死んだ。そして、よく来ていた叔母がひっそりと
死んだ。
僕は、この二人の死が象徴するかのような古い家を壊したコトに、今も
抵抗を感じていた。あのままだったら、もっと幸せだったかもしれない...。
だから自分が住む家は、新旧にかかわらず、人が集い、人の温もりが
感じられる場所でなければならなかった。
だから無理な住宅ローンを組んで、そこから自分のスタイルが圧迫
されることがないようにとも思っていた。
僕にとっては、家とは、キレイだとか新しいだとかの形ではなかった。
人が憩える場所、みんなが寄り添える場所というモノだとさらに強く
感じるようになった。
だから、今回、家を建てるにあたって、僕が一番こだわったのは、場所
だった。今までの生徒や仲間のいる池尻からは一歩も離れたくなかった。
でもね〜、ぶっちゃけ、高いんすよ、池尻って...。(・0・;
とほほ...。おかげで建物にはお金をかけれませんでしたね〜。
(^0^;
ホントは10月17日完成だったんですけどね、全工事が終了したのが
1月28日。3ヶ月の遅れでございました。(^0^;
住み始めてから、まだ工事してましたしね〜。
家が新しくなったからと言って、僕は今までのスタンスを変えるつもりは
なく、むしろ、もっとどっと人が押し寄せてくれるような場所にしたいと
企んでいます。(^-^)
幸せのぜいたくと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これが僕の
ぶっちゃけ、偽らざる気持ちです。
みんなが集う場所は、新築でありながら、すでに床も傷だらけ、壁も
汚れてまいりました。(^-^;
いい感じで、みんなの色がついて来たのかな?!
掃除しても追いつかないぐらいだけど、僕のスタンスは変わらずに、
いつも楽しく、みんなの笑顔に支えられています。
支えているフリして、支えられている...。
このスタンスも、変わらないね〜。(^0^)
周りのみんなに、ホント感謝しております。
これから15年は、今の活動を続けたいと思ってます。
だから15年間、この池尻で、パワフルに、さらにみんなが集える場所で
いたいと思ってます。
なにかイヤなことがあったときブラリ訪ねて来てもらえるような、
なにか楽しいことがあったときに話にきてもらえるような、
そんな場所でいたいと思っています。
ぜひ、遊びに来てくださいね。
これからも応援ヨロシクお願いします!!