2006年11月30日号

勝手にタケちゃん通信 勝手にたけちゃん通信

「オレだって世界史未履修だ!」編

今から遡ること22年。
大学受験で一つ多めに成績証明書もらって、コッソリ開けた。
まずは所見をチェック。
小学校卒業時、ヒイキばかりしていた担任の先生から
ボロボロに書かれた苦い経験があったからだ。

「寛容A
明朗で人の世話が良くでき、考え方がユニークである。
目標を常に高いところにおいている。美術部でよく活躍した」

おっ!、なかなかイイコト書いてくれてんじゃん。
寛容 =学校の体制を攻撃してたんだけどな〜。
明朗 =たしかに普段からキゲン良い。
人の世話が良くでき =なるほどお節介だ。
考え方がユニーク =つまり変な人。(笑)
目標を常に高い =理想が高過ぎってこった〜!!
美術部 =乗っ取ってたんだけど...。

一人一人書くのもたいへんだろうなあと思いつつ、丹念に
見ていると不思議発見。
履修していない世界史に成績がつけられている。
勉強したはずの科目が空白になっているものもある。

進学校だったので、オカシイ授業はたくさんあった。
1年の勉強は2学期途中で全部終え、2年の教科書に進む。
決まった時間数もやってないから、履修時間数なんて、
そのとき次第。

高1でも夏休みに通常授業が行われた。
休んで海外に語学留学することを伝えると
「退学届けを書いて行ってくれ」
学校の体制を乱す者は許さないといった高圧的な態度。

今考えりゃ、アッサリ退学届け書いて海外行けば良かった
ってもんだ。せっかく入ったばっかの高校で辞める勇気が
なかったハセガワ家。(涙)


けれど小学校ヒイキ事件、留学阻止され事件、世界史
勝手に成績つけられ事件も全ては、今の仕事をする
パワーにつながっているんだなあと感じる。
留学できなかった話を関わってる子にすると、どんどん
嬉しそうに海外に飛び立っていく。ちょっと悔しいけれど、
自分の失敗は無駄になっていない。
学校という体制に飲み込まれない、自分と学校との距離の
取り方を考える手伝いがしたいと思うのも、自分の経験が
下敷きになっている。


オレだって世界史未履修だ。
世界史未履修な日本人なんていっぱいいる。
12年前から世界史が必修化されたというけれど、だったら
オレの成績表はいったいなぜに偽装されたのだろう。
20年以上経った今は、まったくのナゾだ。
履修が必修化された年以前だろうが後だろうが、学校が
悪いなんて言ってたら、いつまでたっても自分の責任を
放棄したままだ。
世の中のオカシイことを他人のせいにしないで、自分も
責任の一端だと考えることが大切なんだと思う。

社会に出て必要だと感じたら、勉強し直せばいい。
いつからでも遅くない。
アイルランドの問題が気になれば他の国との問題も絡めて
調べればいい。
シオニズムが分からなければ、結論は出なくても様々な
意見に耳を傾ければいい。

学校という体制なんて所詮、作り出されたものにすぎない。
多少規格外になろうとも、人間の道をはずれるわけじゃない。
法改正されてどんどん規格人間が増えていくなら、自分が
ちょっと規格外でもいいじゃん。
国家の枠に人を当てはめるのではなくて、人に合わせて
国家は作られるべきだ。

本当に自分にとって何が必修なのか、人生を大きく捉えると
必要なモノは学校以外にたくさんある。大切なのは、過去の
自分よりも、今の自分をどうリカバリーしていくかだと思うのだ。

BACK