2009年03月02日号

勝手にタケちゃん通信 勝手にたけちゃん通信

「結石ドタバタ記」編

去年の2月、夜中1時に、突然の腹痛が襲った。
ずっと我慢していたけれど、どんどん痛さが増す。
鋭い痛みではなく、鈍く重い痛みだ、左わき腹が爆発
しそうだ!内臓も飛び出しそうだ!
盲腸じゃない、位置が違う、どうしたんだタケシィィ〜、
もうダメかも...。
愛犬ラッシュに別れを告げ、救急で近所の大学病院に
駆け込んだ。


レントゲンを撮ると2cm大の石が発見された。
尿管結石。
その日は座薬を入れると痛みが治まった。
いったいアノ痛みは何だったんだ?!
嘆きつつ、通院が始まる。

音速よりも速いという密度波を体内に当てて石を砕く
「体外衝撃波結石破砕術(ESWL)」治療となった。
裸で処置台に乗るだけである。
カーン、カーンという音が聞こえてくる。
背中の方から衝撃波を当てて石を砕くらしい。

砕く音を聞きながら、最初は楽勝だと思っていたが、
段々と背骨に響いて最後はうめき声を上げていた。
痛くて叫んでも、20分間、ドクター「もうちょっと我慢」の
連続で容赦なし。笑


3〜4ヶ月間で5回ぐらいやったが、砕けたのは5mm
程度。腎臓の腫れがヤバイらしく、6月にステント(細い
管)を入れましょうということになった。

この管、当然ながら入り口はアソコである。涙
麻酔して入れたのだが、入れた日は恥ずかしさと体内に
ある違和感で気持ちがドンヨリした。ステント入れられると、
人生の気力さえも奪い取られる感じだ。

8月になり、レーザー治療に切り替えましょうと言われた。
一番避けたい入院手術だったが、なんだかね、もうどうでも
良くなってきたのだ。
ESWLで裸で台に乗り〜の、ステント入れるのに出産みた
いに両足上げて○ンコ引っ張られ〜の、最後は手術かよ、
分かりましたよ...。
仕事が5日間休める12月での手術を承諾して家に戻る。
一人暗〜い気分で過ごしながら手術のことを考える。

この気分を結局12月まで持ち続けるのか?
答は絶対にNOだ。
どうせやるなら早くやればいい!
スケジュール調整と闘い、9月初めに手術を決意した。

手術1週間前に「レーザーが空いてなかったんだよね、
他のでやりましょう」と言われ、雲行きが怪しくなる。
前日には「石の位置が上で、管が届かないかもしれないん
だよね、石が下がってると良いんだけど」と言われ、
さらに気持ちがゲンナリしていく。

石の位置なんて初めっから分かってんじゃん!
石がこの半年で動いたこともないじゃん!
文句言いたいところを、明日の手術のために封殺。
医者と患者の関係なんて、所詮こんなもんなのさ。

かくして経尿道的尿管砕石術(TUL)が行われたの
であった。麻酔は身体に合わなくて吐いちゃうしし、
ウンザリだったけれど、入院で3kg痩せたよ、
アリかな。笑


手術でほとんどの石は粉砕されたけれど、尿管の壁に
張り付いた石は管が届かずに少し残ってしまった。
せっかく仕事休んで手術したのに...ちょっとショック。
これどうするんですか?って聞いたら、様子を見て
また手術かもって。
届かない管はどうすんだろ?
届くモノがあるなら、最初から用意して欲しいんだけど。
腹立つな〜、ブツブツブツ。


退院して2週間後、手術時に入れ換えたステントを
抜く日となった。
一番の激痛は、この日だった。
麻酔なしで痛み止めの座薬だけ。
ステントを抜く際に○ンコを引っ張られ、イッキに
抜き去る。時間にして2分ぐらいだろうか。
痛かった...、もう絶対にイヤじゃ〜。

ステントを抜くと身体が楽になった。
ジャンプもできる。椅子に座るのも、前屈みになるのも
全然平気だ。
人生何でも前向きに考えたくなる感じだ。笑

夜11時に仕事を終えて、快気祝いをした。
ビールをジャカジャカ飲んでるうちに、トイレに行きたく
なった。
マジで、マジで〜!っていうぐらい石が出てきた。
きっとステントに付着した粉砕されていた石が、イッキに
下に降りてきたのだろう。
感動だぁぁ。
くせになっちゃうかも〜。笑


会社勤めをしていない身のフリーランスとしては、
健康診断を定期的にすることがない。
これからは、ちょっと気をつけていこうと誓いながら
出てきた石をせっせと集めて病院に向かう。

ステントを外してからは、本当に身体を動かすことが
楽しくなった。運動できる喜びをしみじみと感じて、
健康の大切さを改めて感じる日々。

レントゲンを見ても、へばりついた石は、動いてない。
痛みもないから、このまま様子見ながらつき合っていく
しかないと言われる。
病気って、だいたいそんなもんじゃね?
完治するなんてことよりも、どうつき合っていくか、
なんだよな。


1年経った今年の2月、またしても腹に激痛が
走った。救急行ってもどうせ座薬だけだ。
オレは分かっているのだ。
家で座薬を入れ、ひたすら我慢。
どうにか半日で克服した。



そして今日、病院の検査日だった。
点滴で造影剤を入れて、レントゲン撮りながらチェック
する。
レントゲンを見ながらドクターが言った。
「あれ?、石がなくなってる!」

2月の激痛は、石が動いた合図だったのだ。
ハッハッハ、結石よ、さらばじゃ〜!!
さらばじゃ〜っ!
1月からダイエット始めて、運動したり水飲んだりした
ことが、石を動かしたのだ。
ハッハッハ〜、オレのダイエットは最高のドクターだ〜!


病気と闘うには気力と体力が必要だ。
ときに気持ちが沈んでしまうこともある。病気になって
初めて、健康の大切さが身にしみたりもする。

けれど、病気って大なり小なりだれもが持っているもの。
自分がどうつき合っていくかを真剣に考えて、自分の
時間を大事にしていくことが必要なんじゃないかな。
結石でドタバタしたけれど、自分にとって健康について
考えさせられたとても貴重な時間でもあった。

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