2014年12月30日号

勝手にタケちゃん通信 勝手にたけちゃん通信

「ヤップ旅行記」編


12月中旬、ヤップに行った。
それどこ、ヤップ?
それって国、ヤップ?
なぜに、ヤップ?

ヤップはグアムとパラオの間、パラオ寄りな所にある、「ミクロネシア連邦」という国の一部。
ミクロネシア連邦は、コスラエ州、ポンペイ州、チューク州、ヤップ州の島々から成る。ヤップは第二次大戦での戦地となった場所でもある。

なぜにヤップなのかと言われても、うーん、困った。笑
行ったことがない国で、海のある所に行きたかった。
そんな感じだ。

朝7時に家を出て、グアム乗り継ぎ。このトランジットが退屈なぐらいに待たされて、ヤップ空港に着いたのは夜1時。
送迎の車に乗り込み、途中から舗装されてない道に変わり、ガタゴトとアップダウン、さらに土砂降り、ジャングルみたいな道で不安になりながら、真っ暗なコテージ前で荷物を降ろされる。
やれやれ深夜2時半だ。

部屋に入ると、いい意味で言えばシンプル。笑
冷蔵庫はあるが、何もない、ペットボトルの水もない...。
もちろんテレビなんてあるわけがない。
携帯も通じない。
スーツケースに入れてきた箱ワインと柿の種で疲れを癒し、眠る。
やれやれ、どうなるのだろう、この旅は...。


翌朝、目が覚めると快晴だった。
天気予報はずっと雨続きだったが、全て日中は晴れだった。
ドアを開けて外に出てみる。
ワオ!
目の前がすぐ海!、オーシャンビュー。
どしゃ降りの夜中では海が近くにあることすら分からなかった。
心までもが、朝の海のまぶしさで輝いてきた。


街まで行くというので乗せてもらう、車で40分。
街見学してみたが、何もない。笑
スーパーに行ってみたが、とくに買う物もない。笑
レストランは島全部で5軒ぐらいあるらしい。
行ってみたが開いてない。笑

僕たちが泊まった所は、どうやら街からかなり外れた場所にあり、村の一部に作られているらしい。
ヤップでは勝手に旅行者が立ち入ってはいけない道や場所がたくさんあるという。横にすぐ見える島は、島全体が旅行者立ち入り禁止らしい。


宿泊したホテルは4つのコテージと、1つのレストランがある。
もちろん海に来たのだ。まず食事は、魚でしょ!
刺身を注文する。
ないという。
SASHIMIって書いてますが...。
刺身もグリルも、魚は何もないという。
ではでは、パパイヤサラダを注文してみる。
ない...。
えっ?

ヤップでは自給自足の生活をしている人が多く、このホテルがある村では、1週間前の台風で野菜などがかなり海に流されたらしい。
魚も最近あまり捕れていないらしい。
結局、この旅行中、魚は一回も食べれなかったし、パパイヤも食べられなかった。笑


ある日、シュノーケリングをした。
潮にどんどん流されていって遭難しかけた日本人女性M。笑
救出に向かった日本人男性T。笑
その一部始終をコテージから眺めていた老夫婦がいた。
隣に泊まっていたヤップの近くにある島出身のヤップ人夫妻。
ヘトヘトになって戻ってきた僕らに、彼らが声をかけてきた。

「見てたよ。笑
疲れただろ。一緒にビアをどうだい?」

もちろん!
マジ、行っちゃうよ!
こういうの大好き。旅ならではの出逢い。
この日はご主人Fさんの誕生日で、奥さんが料理をたくさん作ってこのコテージに泊まりに来たらしい。
奥さんサプライズの手料理ココナッツクラブをいただく。
ここで魚介類にありつけるとは、なんという怪我の功名!!笑
しかもべらぼうに美味しくて、ブラボーすぎ。笑
タロイモサラダもいただく。
ああ、やっと食べれた。ヤップのローカルフードだ。

チキンの丸焼きもいただきながら、離島の話や、日本のODAの話やら、ビアと共に話は尽きない。
最後は、遭難しかけた日本人夫妻によるFさんへのバースデーソングで締めくくり。


旅で出逢える新しい友人。
だから旅は、やめられない。


人は人と生きる。
自分のために、他者のために共生して生きていく。
人と人が出逢っていく中で、自分たちの生を見つめて生きていく。
人が生きることは、いたってシンプルなはずだ。そのシンプルな命の中に、人は付加価値を見出していく。

その付加価値に埋没して、自分だけの欲望に固執してしまっては本来のシンプルなはずの生きる道を見失ってしまう。
自分たちがどう生きていたいかを考えずに、自分の欲望に埋没してしまえば、共生していくことはできない。
洋服や家などの金銭的欲望で、自分たちの生きるはずの大きな道標を見失っては仕方ないのだ。


ヤップ、最初はどうなるかと思ったけれど、とても心に染みた旅となった。
人生とは旅である。芭蕉も言ってるし(笑)、もちろんそうなのだと思う。
本当に人生もいろいろある。旅もいろいろある。
いろいろあるからこそ、大切なものがある。自分の中の人生の価値観を大切にして、新たな出逢いを信じていこうと思うのだ。


ただいま35カ国目。
人生は旅なり。
Travel makes new friends !!



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