1997年05月30日号 勝手にタケちゃん通信 勝手にたけちゃん通信

 

「コンビニ新時代」編


そして新しい時代は、始まっている。

コンビニに、買い物に行くと、鼻ピーした、茶パツの17歳ぐらいの
バイトの女の子が、レジに立っていた。
かごにジュースを入れ、レジに持っていったとき、携帯の鳴る音がした。

「あ、わたし、レイ。」どうやら、彼女の名前はレイらしい。
片手で、レジを打ちながら、片手で電話を持ち、友達らしき人と
電話で話している。
電話を切る気配は、いっこうにない。
やれやれ、と思いながら、2、3日後、買い物に行くと、今度は、
漫画を読みながら、レジを打っていた。

腹を立てるよりも、僕はこの女の子が、次にどんなことをしているかが、
楽しみになってきた。

一週間後、コンビニに入ると、彼女はいなかった。
少し安心し、少し残念に思いながら、店を出て、角を曲がると、
アスファルトの上にあぐらをかいて、やきうどんの弁当を食っていた。

恐るべし、レイ!
ちなみに、携帯で電話しながら、片手で焼うどん喰っていた。


1ヶ月後、そのコンビニに行くと、レイの仲間が増えていた。
ああ、ここは、未来の日本の新しいコンビニにちがいない。
まるで、ニューヨークの下町(ごめんね、ニューヨーク)のような、
映画のような世界だ。

丸坊主でスケーターのような高校生や、レゲエもどきの男の子。
髪の毛にストローいっぱい差した大学生。たくさんのバイトがいる。
金髪の女子高生のバイトすら、地味に思えてくる...。
愛想の悪いおばちゃん、無表情な店長。

姿形だけならず、今何かが大きく変わって行っている。
おじさんは、たいへんだ。

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