神をどう実感するか


                                   

神をどう実感するか

                       
 神をどう実感するかというのは、実は信仰を持つ者にとって大きな課題でした。
それは今も変わりません。
 もちろん、何を神とするかという問題もありますが、目には見えないけれども、
どこかに存在する大きな力。宇宙の創造主、人類の親のような愛の存在、人間の
人生と運命に大きな影響を与える存在、究極的真理、心に呼びかけてくる良心、
これらをまとめて、神としておきましょう。
 「神は信じない」「神は必要ではない」という人もいますが、それは、何を神  
とするかとういうことによりますから、今は問題にしません。
 重要なのは、現在の自分が充実した生き方をしているか、心が希望と目的と、
喜びと愛を持った生き方をしているかという事にあります。現在、多くの人が
希望と愛と目的を失い、うつろな生き方をしているのではないでしょうか? 
 「癒し」とか「ヒーリング」とか、「元気をもらう」という言葉をよく聞きま  
すが、現代人はどうも疲れているようですね。
 過去現在を問わず、パワフルで、希望を持ち、輝いている人は、心の中に何
かを信じている人が多いのです。その「何か」とは、自分の良心だったり、信
念だったりしますが、その心の姿勢が、実は神を求める姿勢なのです。
 教会に行っていなくても、宗教団体に所属していなくても、心の中で神を信
じ、その内なる声に従って、「人が見ていなくても、神様は見ておられる。だ
から正しい生き方をしよう」
「今まで神様が自分を守って下さったように、自分も人の為に生きよう」と思
っている人は、結構いるものです。  
 それでは誰もが神を信じれば希望や勇気や愛を与えられて、もっと積極的な、
輝いた生き方が出来るのでしょうか?そうです。出来るのです。そのためには、
神を頭の中だけでなく、心から実感しなければなりません。そこで、どうした
ら神様を実感出来るかという、今回のテーマに入っていきましょう。      

神様を信じた人について学ぶ

                        
 神を実感するために、神を信じ、神をとても近くに感じて生きた人を研究して
みましょう。  過去の偉大な聖人、釈迦や孔子、マホメット、イエスキリスト、近代のシュバ
イツアー博士やマザーテレサ。現代では統一教会の文鮮明先生などの語られた言
葉と行動を学んでみると、神への姿勢に多くの共通点があることに気がつかされ
ます。
 神様のために誰よりも真剣になり、人類の平和と幸福を願う心は、今も私たち
の心を捉えます。聖書やその語られたみ言葉を学び、共感するならば自然と、私 
たちの生き方もそれらの先人に似ていくようになります。そして、少しずつ神様
を感じられるようになっていきます。 

心に呼びかけてくる良心の声、それが神様

                  
 私たちは、神様について分らなくても、自分に心があることについては、誰も 
否定しません。もちろん、脳という組織を通じての働きですが、まったく新しい
考えや、反省や悩み、良心や邪心の働きは、生物学的には説明が出来ません。
 この、心に呼びかけてくる良心の声というのは、なかなかやっかいな存在です。
自分がいいかげんな生き方をしていたり、悪い事を行うと、「そんな事をしてい
ていいのか、それは違うのではないか」と責めてきます。自分を休ませてくれず、
常に追いたてます。この声こそが神の声なのです。
 数千年前、ユダヤ人の指導者モーセに、神は戒めを与えるという形で語りかけ
ました。
 「私はあなたの神、主であって、あなたをエジプトの地、奴隷の家から導き出 
した者である。
あなたは、私のほかに、なにものをも神としてはならない。
 あなたの父と母を敬え、あなたは殺してはならない。姦淫してはならない。
盗んではならない。偽証してはならない。隣人の家をむさぼってはならない」。 
 他国を侵略し、人間を殺したり奴隷にしたりするのが、あたりまえだった古代 
社会の中で、こういう高度な戒めが説かれたというのは驚くべき事ではないでし
ょうか。これこそまさに、神様がおられる事の証明です。
私たちもまず、自分の心を見つめましょう。不平不満や怒りや妬みなどの邪心
を静め、心の奥底に呼びかけてくる良心の声、つまり神の声に耳を聞きわけるの
です。いつでもその声を聞き、従おうとしていると、神の存在がはっきりと見え
てくるようになります。

1歩踏み込んで信じてみる

  
 神は心で感じられる精神的な存在であり、頭で考えているよりも、まず1歩踏
み込んで信じてみることが大切です。
 神は人類の親であり、一人ひとりの幸福を願っておられるという事ですから、
「神様、あなたは私の親であり、私が幸せになる事を願っておられるのですね。 
私は今、***の問題で苦しんでおります。どうか助けてください」。と信じ、語り  
りかけると、いつしか願いが叶えられるようになります。こうして神を実感でき
るようになるのです。