先祖に感謝する生活
神は我が子として人間を創造されました。そして神が永遠であられる様に、人
間も永遠に生きる事が出来る霊の存在を与えられました。
肉身生活は、魂とも呼ばれるこの霊の存在、霊人体を育て、清めるための教育
期間であり、肉身生活を終えてから、天界で神とともに永遠に存在するようにな
っているのです。
ですから、死はすべての終りや悲しみではなく、天国への出発点であり、喜び
の時であるはずでした。しかし、人類始祖の堕落により、人間はサタンに支配さ
れ、死後の世界も天国ではなく、どんよりとした中間霊界や地獄に行かざるを得
なくなってしまったのです。
生前に自分が犯した罪と向きあい、自分を呪い、後悔する毎日が永遠に続く。
これを宗教的には地獄と呼んでいます。しかし、この地獄は神が創造したもので
はありませんから、神はなんとかして、この地獄の苦しみに喘ぐ我が子である人
間を救おうとされています。
つまり、霊界や地獄に対しても神の救いの計画が進められているのです。それ
は、地上の後孫に働きかける事により、地上の人間が悔い改め、生きかたを変え
善人になる事により、その功績を認められ、現在の立場よりも一段階高い霊界に
引き上げられるのです。
先祖の働きかけに鈍感な地上人
地獄の苦しみに喘ぐ多くの先祖は、必死の思いで私たちの心に働きかけてきま
す。ところが肝心の私たちが、心に働きかけている、この先祖たちのかすかな声
に耳を傾けようとしない事が多いのです。
地上には楽しい事も多く、仕事や遊びや恋人など、心を奪われる事ばかりです
から。
そうなると、救われたい思いの先祖の霊は、病気にしたり、事故を起こしたり
して、自分たちの存在を気づかせようと必死に働きかけてきます。
霊的な感性の鋭い、霊能者と呼ばれる人たちが、それらの先祖の怨みや無念の
思いを聞いてあげ、地上の後孫が心を入れかえ、供養する事により問題が解決し
たという例を、この頃はテレビ番組でもよく放映しています。これは極端な例で
すが、私たちの先祖も、私たちに様々な形で働きかけており、私たちを通して善
化したいという思いで必死なのです。そこで、先祖の霊にとっても、私たちにと
ってもプラスになる生き方を御紹介しましょう。
先祖の霊に感謝する
朝起きて一日が始まる時、自分に生命を与えて下さっている神様に感謝すると
ともに、自分を守り、導いている先祖の霊に感謝しましょう。
今日の自分があるのも、両親の先におじいちゃんやおばあちちゃん等の先祖が
おり、協助霊となって自分を守り、導いて下さっているのです。霊界の側にして
も、自分たちの存在を意識し、しかも感謝してくれていると分かれば、嬉しくな
りもっと応援するようになります。
なにも仏壇やお墓の前に行かなくても、心の中で先祖を思い浮かべ、「ありが
とうございます」と、感謝の思いを持てばいいのです。自分をかわいがってくれ
たおじいちゃんやおばあちゃんの記憶があれば、その顔を思い浮かべて、感謝の
思いで語りかけるのです。いつも、先祖が一緒であるという思いで生活してくだ
さい。困った事があれば相談し、助けを求めて下さい。
現在の私が、病気や人間関係、男女問題等で悩み苦しんでいるとすれば、先祖
の中にも必ず同じ課題を抱えていた人がいます。その先祖の怨みを理解し、解放
してあげなければ、私の問題も根本的には解決しません。まずは先祖に語りかけ
ましょう。
「私と同じ病気や苦しみを抱えておられる御先祖様。あなたも辛くて大変だっ
たのですね。でも、私があなたの苦しみを知り、悩みを知りました。あなたの救
いのために祈り、努力します。
今は、神様の恩恵で地獄も解放され、すべての怨み、苦しみから解放される時
代になりました。あなたがたも必ず救われますから、焦らずにいてください。
地上の私ががんばって問題を解決する事により、あなたがたも救われていくと
いう霊界の原則がありますから、私が元気になり、今の課題を解決できるように
導いてください。
御先祖様が今まで私をずっと見守ってくださり、本当にありがとうございまし
た。これからもよろしくお願いします。」
霊界にいるからと言って、先祖の霊が全員、神様や霊界の原則が分かるわけで
はありません。また、先祖がすべて善人というわけでもありません。
地獄でのあまりの苦しさに、知上の後孫に取り付き、肉体の自由を奪ったり、
別の人格となって現れることさえありますから、霊界への正しい教育が必要て
す。
霊界と地上界では、あくまでも地上が主体ですから、霊界の事を恐れたり、
怖がったりしないでください。また、霊能者をむやみに崇めたりもしないで下
さい。
一番大切なのは、地上での愛の実戦であり、人への思いやりの心、為に生き
る精神なのです。
