夢での再会
私の葬儀の後、九州からパパの従姉妹の美砂江さんが我が家に来て下さいまし
た。美砂江さんは心臓弁膜症のため、2〜3歳くらいまでしか生きられないと言
われていましたが、高校生の時に手術して助かり、その後結婚して2児の母とな
った元気な女性です。彼女の父親、つまりパパの叔父さんは出張先の東京で心臓
麻痺で亡くなり、パパが葬儀の手配をしてあげたのでした。
パパが「家内が一緒にいると感じるんです」と話し出すと、美砂江さんは「そ
れよく分かります。私も父が守ってくれていると感じるんです」と言ってくださ
いました。いつも死と隣り合わせに生きてきた美砂江さんは、普通の人にはない
感性を持っているのだと思います。
私はパパと結婚して30年間一緒に暮らし、特に最後の数年間は職場でも一緒
でしたから、パパには私がそばにいる気配が感じられるのだと思います。私と出
会った時は、私のことを「存在感を感じさせない空気のような人」と言っていま
したが、30年も一緒にいると、その空気のような気配でも分かるのでしょう。
私の葬儀が終わると、私は先祖の方々や道案内に来て下さった方々に連れられ
て、霊界での自分の行くべき場所を探していました。霊界は、一般的に地獄と呼
ばれている暗くて辛い世界、どんよりとしていて何の喜びも感じられない中間霊
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界、明るくて嬉しい天国と呼ばれている世界というように、とても広い世界です。
自分の心のレベルに合わないと、そこでは息をすることも出来ず、最終的には、
自分の生前の行いや心にふさわしい場所を自分で決めることになります。夫婦、
家族でもほとんどはバラバラになってしまいます。
その間、霊界での原則や作法などを教えていただき、40日後に自分の居場所
が決まります。生きていた時に人を傷つけてしまった罪、人や神様に対して犯し
た罪が目の前のスクリーンに再生され、その時の恥ずかしさや苦しさは、その場
から消えてしまいたいと思う程のものです。幸い私は、人生の早い段階で教会に
導かれましたので、そんなに大きな罪はありませんでしたが、それでも神様の前
に足らない点ばかりであり、涙の悔い改めをせざるを得ませんでした。
罪を清算する方法は、地上の家族や親戚、知人友人に働きかけ、彼らが悔い改
めて神様の前に正しく生きるようになってもらうしかありません。でも、霊界か
ら働きかけても、本人がその呼びかけに気がつかなければどうすることもできま
せん。これが霊界と地上界の難しい点です。
「パパ、子供たち、お願いね」
幸いパパは私の気配が分かるようですし、次女も敏感なため、夢の中に現れや
すいのです。私が一緒にいることが分かったパパは、いつも私に呼びかけていま
す。
「ママ、よく考えたらそちらは家賃も、電気代も食費もいらない世界なんだね。
羨ましいよ。こちらはパパの給料が入っても、家賃や電気代、食費、借金などで
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あっという間に無くなってしまう。ママが我が家の家計をパパに任せたいと言っ
ていた通りになったね。頭が痛いよ。収入より支出が多いんだもんね。
こんな生活をあと30年も続けなければならないなんて、気が遠くなる。早く
ママの所に行きたいよ。でも子供がまだまだだし、頑張るしかないよね。これが
パパが先行ってたらママはもっと大変だったと思うから、ママが先逝ってよかっ
たのかもしれないね。
パパの稼ぎが悪いからママに苦労かけたね。もっと早くママの言うとおりにパ
パが家計を見れば良かったね。ママはいつもため息ついていたもんね。
長女が就職するようになったら、1ヶ月5万円を家に入れて欲しいと頼んだよ。
それでやっと我が家の収支はとんとんになるよ。でも次女の大学の学費や、長男
の専門学校の入学金と学費が無いんだ。それは国民生活金融公庫の教育ローンを
借りるつもりだよ。ここ4年が我が家の一番きつい時だね。
ママ、宝くじが当たるように教えてもらえないかな?そちらからはどの窓口で
いつ買ったら当たるとか分からないかな?1億円でなくても100万円でもいい
けど。でも、いくらママでもそれは無理だよね。生きるために働かなければなら
ないって、さえないよね。でも今はしかたないよね」
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「パパ、ごめんなさいね。パパに苦労をかけるね。でも必ず道は開けるよ。私
がいつもついていて応援してるから、パパ頑張ってね」
「ママ、子供たちの結婚が一番の心配だよ。パパは子供たちにパパとママのよ
うな幸せな結婚をして欲しい。ママは霊界からどこでも見渡せるんだから、うち
の子供たちに一番ふさわしい相手を探し出して、教えて欲しいな。それがママに
一番頼みたいことだよ。
それからママは霊界で、パパとママの家の先祖の皆さんに挨拶して、先祖の皆
さんが我が家の子供たちや、パパとママの実家と親戚の人々を守り、助けてくだ
さるようにお願いしてね」
「パパ、私だって子供たちの結婚問題が一番の心配事だけど、子供たちも自分
の人格を磨き、魅力ある人間になってもらうよう、パパからも教育してもらわな
いとね」
「ママ、ママのお母さんはママが死んでから一度もママの夢を見てないって寂
しがってたよ。ママのお母さんの夢に現れてあげてよ」
私もそうでしたが、私の母は霊的感性があまり無い人で、そういう人の夢の中
には現れにくいのです。でも、私も母に霊界があることを知らせたくて頑張って
みました。そしてついに母も、時々私の夢を見るようになりました。
「ママ、ママがいつも一緒にいることは分かるけど、具体的に会話したり、一
緒に生活したりしないとやはり寂しいよ。だから時々夢の中に現れてよ」
パパは夜、眠る前にいつもそう呼びかけてきました。それで私は時々パパの夢の
中に現れて、いつも一緒にいて生活している様子を見せてあげました。
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パパは夢の中で、ごく普通に私と会話し、一緒にいることが当たり前として生
活しています。朝起きてから、私が死んでどんなに大変だったかもっといろいろ
話したかったのにと悔しがっていました。そして、今度夢の中で必ず私の死につ
いて質問しようと決めていました。
2004年2月3日明け方、私はパパの夢の中に「ただいま」と言って入って
行きました。パパは私を玄関で迎え、私の腕に触って、触れるので驚いていまし
た。そしてこう言いました。
「ママ、ママは8月26日に亡くなって尾瀬に埋葬されたんだよ。今頃実体で
現れてどうするの?困るんだよ」
「パパ、パパは分かってないのね」
私は笑いながらパパの肩を叩きました。
パパは驚きのあまり飛び起きて、「ママが生きて我が家に帰ってきた。触った
ら実際の体だった」とパソコンに記録し、子供たちにも知らせました。大母様か
らの、皆さんの先祖の霊を皆さんの家に送りましたというみ言葉があり、パパは
そうだったのかと喜んでいました。
それからパパは、私が夢に現れると必ずパソコンに記録し、アメリカの次女に
メールで知らせました。そして、次女にも私の夢を見たらパパにメールするよう
指示しました。
次女については、アメリカという危険な国に一人で送っているということもあ
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り、私としても意識して見守るようにしています。霊界が便利なのは、アメリカ
でも日本でも瞬時に行けることです。さらに二ヶ所でも三ヶ所でも同時に現れる
ことができます。次女も、毎日お祈りをし、私にも話しかけるようにとパパから
言われているため、よく話しかけてきます。生前、私とぶつかったことが多かっ
たため、その反省の意識もあるのだと思います。次女の夢の中に私は何度も現れ、
いつもパパと一緒にいる様子を見せてあげました。
アメリカにも占い師がいます。次女は友人に誘われて、手相を見る占い師の所
に行きました。この占い師は霊感が強く、次女の背後にいる私の存在に気づいた
ようです。
「あなたはつい最近、身内の人を亡くしていますね。その人があなたの後ろに
白い姿で立っています。その人はいつもあなたを守り、助けてくれています」
次女は、私のことを何も話していないのに突然そう言われて驚きました。
「その人の力はだんだん強くなっていきます。1年するともっと強い力となりま
すが、その力を強くするために、あなたはローソクをつけ、お水をあげ、お花を
飾ってあげてください」
次女は嬉しくなってさっそくパパにメールしました。
我が家ではパパは居間の棚の上に私の写真を置き、ローソクをつけ、お花を欠
かさないようにしています。生前、私がお花が好きで部屋にいつもお花を飾って
いたため、パパは3日から4日おきに新しいお花を買っては供えてくれています。
切れ味のいいハサミを買い、花が長もちする方法を研究して、昔の私以上に頑張
っています。私が育てていたポトスは、長女が毎週水をあげ、枯らさないように
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してくれています。
「みんな、ありがとうね」
実家では、私の母は私の写真の前に毎食、ご飯を供えてくれています。
「お母さん、親孝行できなかった私でごめんなさい。毎日ありがとう」
2004年5月、ゴールデンウィークがやって来ました。以前からゴールデ
ンウィークはパパの海外出張が多く、我が家では何もしていませんでした。しか
しこの時、パパも家にいてぶらぶらしていました。長女はせっかくのゴールデ
ンウィークだから、尾瀬のママのお墓に行こうと言い出しました。長女は私の死
後、私のことをあまり話題に出しませんでした。長女なりに耐えていたのかもし
れません。その長女がそう言ってきたのでパパは驚き、もうすぐ母の日になるか
らカーネーションの花を買って持っていこうと、駅前の花屋さんに向かいました。
「ママ、明日ママのお墓に行くよ。お墓の所にママがいるとは思わないけど、
ママ、パパだって寂しいな、ママに会いたいな」
私のことを思ってパパは急に目を真っ赤にしてポロポロ泣き出しました。今ま
で誰にも言えずにこらえていた思いが、いっぺんに溢れだしたのでしょうね。幸
い、夕暮れ時で泣いていることは誰にも分かりません。
「パパ、私だってはやくパパと、完全に会話できるようになりたいわよ」
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翌朝、パパは私の夢を見ました。私は本部教会で訪問伝道に出発する準備をし
ていました。そこには沢山の古い先輩もいました。パパは私がいる班の中に知り
合いを見つけて挨拶しました。
「パパ、なんでこの人を知っているの?」
「昔、仕事でお世話になったんだよ」
パパは、ここにいるのは先に亡くなった先輩たちであり、そこは尾瀬霊園だと
夢の中で気づきました。午後尾瀬霊園に到着したパパは、私の墓参りのあと、先
輩の墓をひとつひとつ訪ねて、挨拶して回りました。
霊界ではやるべきことが山のようにあります。先祖の方々のフォローや、神様
から与えられたお仕事でけっこう忙しいのです。でも同時に地上のパパや子供た
ちや、親戚や気になっている人の様子をいつも見ています。時々今日は、子供や
家族のめんどうを見に行っていいですよという日が完全に与えられることがあり
ます。そういう時は喜んで家に行きます。私の母の家にも行きました。
母は私が掃除に来た夢を見て、パパに電話するように言いました。パパも私が
子供を世話するために家に来て、息子の部屋をどう掃除したらいいか考えている
姿を夢に見て、そのことを息子に伝えました。
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霊界は地上と表裏一体なのですが、地上の物理的法則には支配されませんから、
空中にも浮きますし、壁も通り抜けることができます。ある日、私はパパに夢の
中で、人間は空に浮かぶこともできると教えてあげました。パパはそんなことが
できるの?と半信半疑でしたが、私は空中に浮かんでいる人の所に連れていって、
見せてあげました。その人は、「できないと思ってはいけない」とパパに教えて
くださいました。私はパパをこの人の所に2回連れていってあげ、パパも練習し
て空中に浮かぶことができるようになりました。パパは、霊界は面白いところだ
と思うようになりました。
私は地上にいた時に、神様のみ言葉や霊界の原則についていろいろ学んではい
ましたが、実際にこちらに来てみると、神様に近い世界は、本当に光り輝いてい
て明るく、嬉しく、心の底から愛されているという喜びに満ちた世界です。じわ
っと涙が出てくるような、親のふところに包まれたような平安な世界です。神様
は目には見えませんが、その存在は心に強く感じられます。
天国というのは、その最高位の世界でそこにはまだ誰も入っていません。イエ
ス様もお釈迦様もマホメットも孔子も、楽園でそれぞれのグループを作っていま
す。宗教を信じていた人は、顔が輝いていて心に平安がありますのですぐ分かり
ますし、ここでは宗教間で争うこともなく助けあっています。霊界で問われるの
は、自分のためではなく、どれだけ人のために尽くして生きてきたか、どれだけ
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人を愛してきたかということで、肩書きや権力や知識は何の価値もありません。
しかし、心に負債があり神と人に罪を犯していると、顔も姿も醜くなり、明る
い世界はむしろ苦痛となってしまうため、神様から離れた暗い世界を自分で選ん
で、そこに隠れるように住み込みます。そういう世界では神様のこともよく分か
らない人が多いのです。良心基準で生活した人のほとんどは、こうした中間霊界
にいます。しかし、そこはどんよりとしていて希望がなく、なんとかそこを抜け
出したいと思っていますが、どうしたらいいか分からないのです。
地獄と言われている世界は、真っ暗で悪臭がただよい、泣き声と悲鳴とうめき
声が聞こえてくる世界で、恐ろしくて私は近寄れません。地獄や中間霊界から抜
け出すには、気の遠くなるような長い年月の苦しみと、地上への善行が必要で、
改めて救いの難しさを感じさせられます。
私たちの役目は、先祖の方々を尋ね、過去の辛かった人生の話を聞き、恨みや
苦しみを解放してあげ、神様のもとに帰る道を教えてあげることです。地上では、
人にあまり神様のお話をできなかった私ですが、こちらに来てみると、先祖の方
々はあまりにも大変な所にいて疲れており、苦しそうで、私はまるで戦場の看護
師のように働かざるを得なくなってしまいました。でも、お役に立ててとても嬉
しいのです。地上でもっとみ言葉を学んでおくのだったと悔やまれます。
こちらで大勢の親戚の方々を招いてのパーティを開くこともありますが、そこで
私は会場を仕切る役で大忙しです。
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「霊界での食べ物は?」
「それは真理のことで神様のみ言葉です」
これが私のその場での答えでした。私のてきぱきとした仕事ぶりを見たパパは、
「ママに惚れ直したよ」と言ってくれました。次女は、私がドレスを着て踊ってい
る姿を見て喜んでくれました。そう私は昔、社交ダンス部でしたの。
霊界での姿は、肉体での姿ではなく魂が形となって現れますから、天国に近い
ところにいる人たちは、若くてきれいでまぶしいくらいです。そして夫婦が基本
となっていて、いつも一緒にいます。時にはひとつの体となることがあります。
そこから夫の顔が見えたかと思うと妻の顔になったりします。ですから、私もま
ねして地上のパパの体に入り込んでいます。夫婦が心の中でともに住めるように
なる心地よさは表現のしようがありません。その喜びがあるから、パパも具体的
な夫婦の性生活がなくても、耐えられるのではないでしょうか。
パパも、私が時々自分の体の中に入っていると感じていますし、子供たちも私
がパパの体の中に入っていく夢を見ています。またパパも子供たちも、私がとて
も若くてきれいだと感じています。年をとっていやな思いを持たれないうちにこ
ちらに来れて、私はとても幸せだったとも言えます。
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昔、私と一緒に会計の仕事をしていた梅津さんという女性が、新潟に住んでい
ます。
彼女は小さなお子さんを亡くしており、やはり辛い思いをしていた女性でした。
パパは梅津さんにも私のことを伝えなければならないと感じ、ある日電話しまし
た。彼女は自分の子供だけでなく、私のことでもショックを受けてしましたので、
私はその夜夢の中で彼女に現れました。そして、「霊界に行くことは辛く悲しい
ことではなく、親である神様のもとに引きあげられる喜びなのよ」と、彼女の心
を平安で満たしてあげました。梅津さんはとても喜んでくれました。
私は別の日にもう一度、梅津さんの夢に現れました。電車に乗っている梅津さ
んに、私は買い物袋から卵を3個上げたのです。梅津さんはとてもきれいな私が
夢に現れ、嬉しくて心が満たされたことを、パパにハガキで知らせました。
パパのよく知っている人で、若い時から苦労してがんばってきたひろ子さんとい
う女性がアメリカのニューヨークにいます。彼女はかなり霊的な人で、私が昇華し
た日にとても頭が痛かったとパパに言ってきたくらいです。昨年12月の大雪の日、
地下鉄の中で疲れきっていた彼女の心の中に私は現れ、私は元気でどこにでも行く
ことができるからがんばってと励ましてきました。
それからの彼女は、困ったことがあると、よく私に助けを求めるようになりまし
た。ある時、彼女の娘が韓国に滞在していて、急に病気になり盲腸かもしれないか
ら、手術代2000ドル送って欲しいと言われ、困っていました。そこで私が背景
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を調べてみると、盲腸ではなく精神的なものから来ている痛みだと分かりました。
そこでひろ子さんに「心配しなくて大丈夫よ。こういう問題はひとつになっていな
いから起きるの。ひとつになれば解決するわ」と説明しました。しばらくしたら韓
国の娘さんから、手術の必要が無くなったという電話がかかってきたのです。お役
にたてて嬉しいです。
パパが大学時代に伝道した塩沢さんは、真面目な学者のような人ですが、長年う
つ病で苦しんできました。奥さんはそんな御主人を支えてきた本当に立派な人で、
我が家にとっては一番の親戚のような親しい家庭です。
塩沢さんは、私が亡くなったことで、パパと子供たちのことを考えて誰よりも悲
しんでくださっているのが分かりましたので、私は塩沢さんの心に語りかけました。<
「私が昇華したのも、すべては愛のためなんです。やがてそのことが分かるよう
になりますから、悲しまないでください」
この塩沢さんの長男が、親元を離れて、東京で一人暮らしをしていたため、親と
してはいろいろ心配していました。そこで私は、塩沢さんにパパを送りますからと
語りました。
「パパ。自分の子供だけでなく、困っている家の子供たちのことも心配してあげ
てね。パソコンばかり相手にしてるんじゃなくて、生きた人間の面倒を見ないと駄
目よ」
私がこちらに来てから気になっていることとして、パパの服装があります。パ
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パは服装を全然気にしない人で、同じジャンバーとしわだらけのズボンで平気で
会社に行く人です。背広を着るのは、年に数回だけ。生前は私がブレザーを買っ
てあげたり、クリーニングに出したりしていたのですが、今ではそれはできませ
ん。就職したばかりの娘は、会社の仕事が忙しくてそこまで気が回りません。こ
の冬などは、ほとんど数ヶ月同じジャンバーです。さすがに私も耐えられず、夢
の中で注意しました。そこは通勤電車の中でした。
「パパ。もっとちゃんとした服を着てよ。妻の私が恥ずかしいんだからね」
「ママ、ひさしぶりのご対面なんだから、言うべき言葉は、愛してるよでしょう」
パパは、ひさしぶりに私が夢に現れたことを喜んでいて、私の忠告は役に立た
ずでした。やれやれです。そういえば生前でも「私は着せ替え人形じゃない」と
言って、服装をきちんとさせるのは大変でしたね。
パパは、私がパパや子供たちだけでなく、母や親戚の夢の中に、もっとはっき
り現れて、神様のことや、霊界の存在、今が天国を実現する時代だということを
伝えて欲しいといつも祈っています。もちろん私もそうしようとしているのです
が、相手が私のことを思ってくれないとなかなか働けないのです。敏感な人の場
合は、私が傍に行くと「敏江さんは今ごろ、どうしてるかな」と私のことを思う
ようになり、そこで私の思いを送りこむことができるのですが。
結果としては、やはりいつも私のことを思ってくれているパパに一番現れるこ
とになります。
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昨年十月に千葉で大母様を迎えての大規模な祈願祭が行われました。パパは会
場には行けませんでしたが、祈願書に「ママが我が家にもっと具体的に現れて、
家族全員に働いてくださるように」と書いていました。そして田舎の母やパパの
兄弟たちの祈願書も一緒に奉納しました。
私はいつも一緒にいて、パパたちの願いをちゃんと聞いているんだよと教える
ために祈願祭の日の朝、パパの夢の中に現れました。
そこは洪水のあとの泥んこの川でしたが、私はその泥をものともせずに「パパ!」
と言ってパパの所に行ってあげたのです。パパは、「あ、ママ、来てくれたんだね」
と嬉しさのあまりに目を覚ましてしまいました。なんだ、もっと話したかったのに
ね。
長女と息子は、パパのもとに居るので安心なのですが、一人でアメリカに留学
している次女のことは気になりますので、私も意識して見守っています。次女も
私がそばにいるのが分かるようで、いろいろ相談してきます。
次女は生前、家のこともほとんど手伝わずに自分のやりたいことばかりし、ア
メリカ留学も自分で決めて私に苦労をかけ、そうしたことが重なって私が霊界に
行ってしまったのではないかと悩んでいました。私は彼女が、車の中でお昼寝を
している時にその夢の中に入って行きました。
「お母さん、いろいろごめんなさい、苦労をかけてしまって」
「いいんだよ。だってママはあなたのことを愛してるんだから」
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私は泣きじゃくる娘をそっと抱きしめてあげました。そして彼女の心の負債を
すべて取り払ってあげました。私もお蔭様で少しずつ人の心を癒せる力が付いて
きたのです。
次女は、私の写真を部屋にたくさん飾っています。そして時々、その写真をず
っと眺めています。パパが霊界の雲みたいだと言った越後三山を背景に、パパと
私が並んで写っている写真を見ながら、次女は私と話していました。
「ママは大丈夫よ。こちらでは何の痛みもないのよ。これからママは頑張るわ
よ」
次女は、生前見たこともない、私の自信に満ちた顔に驚き、すぐにパパに連絡
しました。
別の日の夢の中のお話です。我が家で私が亡くなっていることはみんな知って
いるのですが、私の周りにみんなが集まり、楽しそうに話しています。旅行に行
った写真で、私は霊としてみんなと一緒に写っています。そのうれしそうな写真
を見ながら、みんなで笑っていました。パパも子供も、私が落ち着いて微笑んで
いるので、とても心が安らいだそうです。
夢から覚めた次女は、もっと幸せな夢の続きを見たくて眠ってみたのですが、
続きは見れませんでした。
「これだけお互いのことを思い合っている夫婦なんて、どこにもいないよ。
パパとママを誇りに思うよ。ママは本当にラッキーだったね、パパみたいな人と
出会えて。
そして、パパも本当に幸せだよ。霊界に行ってからでも、これだけ尽くしてくれ
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る妻はそこら捜しても見つからないよ。パパとママは、私の憧れの夫婦です。
このことは神様と真の御父母様に本当に感謝しています。そしていつか私にも
パパみたいな旦那様が見つかるように、パパと神様にお願いします」
子供の幸せを祈るのは親の心です。そしてなんと言っても一番の幸せは、結婚
をして幸せな夫婦になること。私はパパと本当に幸せな夫婦になれました。だか
ら、子供たちにもそうなって欲しいのです。
アメリカという、愛において自由すぎる環境だからこそ、私は娘の夢の中で何
度も純潔を守るように言いました。その大切さを示すために、お医者さんにはあ
と何時間の命と言われて、その最後の一番大事な私の言葉として語るという状況
にしました。これは次女だけではなく、子供たち全員への私の遺言です。次女が
一番敏感なため次女に語るのであり、祝福による結婚を受けるために純潔を絶対
守ること、みんな分かったね。
それから、親は子供がたとえどんなになっても絶対に見捨てることなく、背後で
見守り、助けようとしてるんだよ。
夢の話をしていますので、いつでも私が夢に出てくるように思えるでしょうが、
そういうわけではありません。これらのお話は、ここ2年間でのことであり、一
年間で言えば数回くらいのものです。夢に出るためにはエネルギーも必要ですし、
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条件も必要ですから、私としてはパパのように意識で感じてもらえたほうが楽な
のです。でもあまり出てあげないと寂しがりますから、時々は顔を見せてあげま
す。
今年の春、アメリカの娘の夢の中に現れてあげました。
「ママ、ママにどれだけ会いたかったか、
どれだけこの日を待ったか知ってるの?
これは夢じゃないよね。本当のママだよね!」
私は何も言わずに微笑んでいましたが、思いはしっかりと伝わったはずです。
「大丈夫だよ。いつも一緒にいて、みんなを守っているよ」
パパは私が霊界に来てから、文鮮明先生のみ言葉の中で霊界について語ってお
られる部分を何度も読みなおしました。そして「人間の生と霊魂の世界」の次の
み言葉に勇気づけられました。
統一教会員たちは、霊界に行っている妻と話しながら生きているのです。
真の愛は永遠な愛であるので、永遠に離れたくないというのです。
それゆえに、真の愛に永生があるのです。
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霊界に行ってこの地上で仲良く生きた人をちらっと見れば、男性に見えるのに、
じっとよく見れば女性が笑顔でその中にいます。
それが愛した妻だというのです。それが最高の理想です。
これからどのようなことが残っているのかといえば、
地上において霊界の人たちと愛し合うことができる愛の門が開く時になった
というのです。夫が死んでいったとしても、地上で共に
暮らすのです。今そのように暮らす家庭もあるのです。
これから統一教会を信じて逝った人は、
夫でも妻でも地上に来て共に暮らせます。
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