第5章 愛の実践


さて今までの講義を受けて、どれだけ神様を実感するようになったでしょうか?
そうですね、このテキストを読むだけでなく、どれだけ人のために尽くし、祈り、
愛する努力をしたかが問題になるのです。授業外の実践の量が問われるわけで、
これは、時間がかかります。
神様の愛は、無限に高く、深いわけで、これでいいというものではなく、生涯努力
していかなければなりません。

例えば、私は写真を撮る時、その人を見つめる神様の目でその人の美しさや、心の
よさや、優しさを表現してあげようと思っています。
自分でもよく撮れたと思う写真をその人にあげると、「この写真は、本物よりもきれい」
と喜ばれている理由は、そこにあるのかもしれません。

この、どれだけ愛したかという内容は、どこの教会に行っているとか、どの宗教を
信じているかとか、何年信仰しているかなどとは、関係ありません。

どれだけ仕事ができても、どんなにお金があっても、ともに喜んでくれる、夫や妻や
子供や、仲間がいなければ、砂をかむような虚しいものとなってしまいます。

私は若い頃「仕事人」と呼ばれ、多くの重要な仕事をこなして、評価を受けてきましたが、
過ぎ去ってみれば、それはほとんど心に残らず、家庭や子供を犠牲にしてしまったと悔いが
残ります。
どれだけ人を愛し、相手にとっても忘れられない重要な存在になっているか?私の心の
中に何人の人が住んでいるか?よくよく考えてみると、ほんの数人しかおらず、寂しく
なってしまいます。愛のボリュームは、人生の充実度をはかるバロメーターにもなります。

 あなたの心の中に、何人の人がいますか?