第11章 先祖の教育、先祖に恨みを持つ霊の解放


私たちの人生は、自分の意思や感情で選択し動いているように思っています
が、振り返ってみると、ほとんどが先祖に動かされてのことが多いのです。

人生の中での課題は、異性との関係、友人との関係、上司との関係、親子
親戚関係という人間関係の中で起きてきます。金銭問題もありますが、同じ
失敗を何度も繰り返し、なんでいつもこうなるのだろうと思いませんか?
これは先祖に同じ問題で人生を失敗した人がいて、その影響が血統的に残って
いて、また同じ失敗をしてしまうことが多いという現象です。

血気、怒気、悲しみ、苦しみなどの感情に主管されると、問題の多い霊界の
先祖や、悪霊がやってきて、人間が変わってしまい、考えられないような事件
を引き起こすことが多いのです。
今の時代は霊界が総動員する時代ですから、特にそうです。普段おとなしい人
がなぜあんな恐ろしい事件を起こすのかというようなことは、すべて先祖や、
悪霊に憑依されての事件だとみて間違いないでしょう。

よく見ていると顔つき、特に目が瞬間的に変わります。別人になってしまうの
です。ですから、信仰を持った私たちは、悪霊や先祖の霊に主管されないため
に、感情的になってはいけないのです。血気、怒気、悲しみ、苦しみは要注意
です。

聖書を読むとアベルの供え物が神様に受けとられ、カインの供え物が受け取ら
れなかった時、カインは怒りで体をふるわせていました。これをみて神様は、
「なぜあなたは憤るのですか。なぜ顔を伏せるのですか。もし正しい事をして
いないのでしたら、罪が門口に待ち伏せています。それはあなたを慕い求めま
すが、あなたはそれを治めなければなりません」と語られました。

また聖書の箴言には「怒りをおそくする者は勇士にまさり、自分の心を治める
者は城を攻め取る者にまさる」と書かれています。映画スターウォーズでも
ハリーポッターでも、主人公が怒りの思いを持つと悪の勢力が押し寄せてきて、
その人格を全面的に悪に染めてしまおうと働いてくることが描かれています。
ですから、自分の感情にそのまま乗らないことが大切です。

自分の気持ちが怒っている時は

「今、私の心は怒っている。
私が無視されて愛の減少感で怒っている。
こんな私を見て、サタンが怒れ怒れ!とあおっているけど、
私はその手に乗らないよ」

と冷静に自分を分析しなければなりません。

李ヨハネ先生は「怒っているのは私なのか、神様なのか?自分の怒りなら問題で
あり、神様が怒っているのなら怒っていい。それは正義の怒り。神様の怒りであ
る」と言われました。
神様の怒りは人生の中でそんなに何度もありません。大部分は、自分が無視され
たり、愛の減少感からくる怒りです。
これに乗ると自分の霊性を下げ、サタンを喜ばせるだけになってしまいます。怒
りや恨みや批判の思いは、霊界の悪霊を呼び寄せますから、感情のままに動いて
はいけないのです。

以前、先祖への祈りを紹介しましたが、今は地上の私たちが霊界の先祖を主管で
きる立場に立っているのです。霊界は苦しくて助けて欲しい一心で、地上の事情
も無視してどっとやってきます。これに渇を入れ、命令してあげなければなりま
せん。また一度に押しかけてこないで順番に来るように指導しなければなりませ
ん。
海で助けを求めている人が何人もしがみついてくると、泳ぎの上手いレスキュー
隊員も一緒に溺れてしまいます。それである婦人は、いろんな思いがどっと来る
と「並んで並んで」と言うようになりました。すると、対応しやすくなったそう
です。

先祖への宣言は例えばこうです。

「**家の先祖の皆様、皆様のおかげで私は今、再臨主文鮮明先生に従って、神
の国を建設するために歩むことができるようになりました。本当にありがとうご
ざいました。皆様が人のために尽くした功労によるものです。感謝いたします。

しかし、みなさんの中にかつて勝利できなかった課題、男女問題、金銭問題、
上司との関係、親子問題などで私の足を引っ張り、私を失敗させようとする方が
います。
霊界に行ってもまだわからないのですか!そんなことをしたら、あなたがたは
もっと苦しい大変な立場になります。苦しいのはわかりますが、助けて欲しい
のなら、そういう悪さをやめて、私が今の時代にご父母様に最後まで従ってい
けるように、正しく応援してください。
そうすればあなたがたの霊界での立場も上がり、苦しくはなくなります。必要な
み言葉は、私が毎日訓読しますからよく聞いて学び、私を守ってください。」

これが、先祖への教育です。先祖が人のために尽くし、神仏を大事にした人の
子孫は、温和でやさしく、愛があり何事もうまくいきます。
ところが先祖が人の恨みをかった人の子孫は、貧相で人間不信、悟りもにぶく、
絶えず問題が起きています。そういう人の霊界は暗く重いのです。

私は、先祖を代表して今という時代に生きています。先祖の霊からのさまざまな
影響を受けていますから、人よりも不幸に見えたり、なぜ自分だけがこうなのか
と悲しく思えることもあります。そうだからこそ、子供や子孫が辛く苦しい人生
を送ることのないように、人のために尽くし、神様のために生きなければなりま
せん。
今、こうして導かれ、目覚めさせられたことに感謝しましょう。

さて、病院に行っても病名がわからず、体に痛みが続いたり、決まって早死にした
り、子供が病気になったりというように、明らかに何かおかしいという場合があり
ます。こういう場合は、先祖が多くの人を殺したりして、多くの恨みを受けている
ことが多いのです。

霊界での恨みの力は予想以上に大きく、この恨みの霊は、簡単には払えません。清
平での解怨も、一度や二度では駄目で、本人が四十日修練会に参加するくらいの内
容が必要となります。
ここでも、ただ万物条件を捧げたから、祈願書を書いたからいいというものではな
く、恨みの霊たちが納得しなければ解決しないわけです。

戦国時代や豊臣秀吉の朝鮮出兵での戦闘では、女子供も含め、村中皆殺しという殺戮
が行われたわけで、殺された人々からすれば、殺した相手にはその子孫にまで取り
付いて、自分が殺された同じ苦しみや痛みを与えなければ気がすまないのは当然の
ことです。そうした恨みの怨念は、膨れあがり、恐ろしい力で痛みや苦しみを与え
るようになります。ここで、そうした霊への語りかけが必要となります。

「**家に恨みを持って私に苦しみと痛みを加えている皆様。
皆様がいかに苦しんできたか、そして悲しい殺され方をしてきたかが、
よくわかりました。今まで皆様のことを知りませんでした。
まことに申しわけありませんでした。
* *家の先祖に代わって、私がお詫びいたします。
皆様からすれば、私を殺しても気持ちがおさまらないのでしょうが、
あなたがたが恨みを晴らすと、皆様は霊界でもっと辛く
不幸な立場に立たされることは、すでにご存知のことと思います。
私は、今の時代に、地獄をも解放しあなたがたを助けてくださる、
ご父母様の弟子となって天国を実現しようとしている者です。
ですから、皆様を助けるために、私も一生懸命働きますから、
応援してください。恨みを晴らしたいでしょうが、
その苦しみは自分の代だけにして、悲しみや苦しみ、悪を無くしていくことが
本当の意味で恨みを晴らすことではないでしょうか?
皆様がそのように心を入れ替えれば、皆様も救われ、
今の苦しみから解放され、もっと上級の霊界に上がっていくことができるのです。
私の先祖が皆様に苦しみを与えたのですから、
皆様が救われるまで、最後まで私が責任を持ちますので、
今後ともよろしくお願いいたします。」

こう語ってあげてください。恨みに凝り固まっている霊たちですので、
こちらが本気でないと通じません。また、一回や二回では駄目で半年、一年と
時間がかかります。
    定期的に祈願書を書き、清平の修練回に参加することも必要だと思います。
この場合、自分の先祖の救いや解怨よりも、先祖に恨みをいだいている霊の救い
と解怨のためであると強く意識してください。祈願書にも「先祖に恨みをいだい
ている霊の解怨」とはっきり書いてください。
本人が自覚し、真剣にこの内容を思うことが一番ですので、霊能者や祈願書や
清平だけに任せるのではなく、自分が氏族の責任者であるという自覚を持って
取り組んでください。