第18章 サタンと戦う知恵


前の章で、「神を傷つけるものとしての罪」が最も大きい罪であると学びました。
言葉を変えて言えば、神様を悲しませ、苦しめるものが一番の罪であるという
わけです。
民族、人種、宗教間の戦争は、人間でさえ悲しく思うわけですから、人類の父で
ある神様にとっては、耐えがたいほどの悲しい世界です。最初の罪、原罪がなん
といっても原爆級の罪です。それと比べたら、私たちが犯した罪は、どれほどの
ものでしょう。豆鉄砲のようなものにすぎません。

イエス様は、売春婦やローマの税金を取り立てる取税人を、責めることはまったく
ありませんでした。彼らの心の奥底の悲しみを知り、また彼らを見つめる神様の親
としての痛みと苦しみを知っていたからです。
アダムとエバは、自らの判断と自由によって堕落してしまったわけですから、こん
どは、自らの決断と信仰によって神様のもとに帰ってこないかぎり、神様といえど
手を出せないのです。サタンがじっと見ていて、神様が手を出しすぎれば、黙って
いないからです。
アダムとエバが堕落していく瞬間でさえ、神様はご存知でしたが、手を出せないと
いう原則があったのです。

現在の世界は、サタンが巧妙に人間をあやつっている神様の見えない世界。太陽の
見えない、どんよりとした曇空のようなものです。そこで、どうやってサタンと戦
っていくか。知恵が必要だとイエス様も言っておられます。

1、み言葉を学び武装しましょう。サタンとは、言葉つまり真理の戦いとなります。
自分の好きなみ言葉や聖書を一日のはじめに開けて、学びましょう。
気にいったみ言葉を、机にはっておく。壁にはっておくことも重要です。

2、お祈りをして、神様、ご父母様に守ってもらいましょう。

3、聖歌をいつも口ずさみましょう。

4、神様がいつでも自分の心に働けるように、心の中に神様が降りてこられる場所
を確保しましょう。
ベトナムのジャングルの中で取り残され、ゲリラに囲まれたアメリカ兵は、いくら
無線で味方のヘリコプターを呼んでも、ヘリコプターの着陸できる場所がなければ
助かりません。

 これは、自分のテーマを決める、つまり神様が善しとして認め、降りて来ること
のできる場所を心の中に確保しようということです。
例えば「毎日お祈りをし、み言葉を学ぶ」とか、「人に喜びを与えることのできる
人間になろう」とか「正直者でいよう」とか「自分のことよりも、まず隣人のこと
を第一とする」とか「愛の人間になろう」「人の批判はしない」とかです。それを
心の支えとし、実践するのです。

チリも積もれば山となります。毎日の積み重ねにより、少しずつ神様に近づいて行
きます。曇りやキリが晴れ、すっきりと太陽が見えるようになって来ます。それま
での辛抱です。