第20章 堕落の結果


愛と性の問題は、私が人生問題を考えはじめた出発ともなった課題であり、それ
を統一教会に入ってもしつこく追求してきました。ある程度まとまった時点で書
いたのが「愛と人生の極意」(光言社発行)で、若い兄弟姉妹に歓迎され、かな
りの影響を与えました。よく講演も依頼されました。

統一教会の場合、「堕落論」で、アダムとエバの堕落の問題が愛と性だったこと。
だから信仰生活では、かってに異性を愛してはいけない。性は、夫婦間のみと非常
に厳格で、はっきりしています。合同結婚式を行う理由もそこにあります。最近は、
若いカップルだけでなく、既に結婚していて伝道され、こんどは神様から祝福を受
けて再出発したいという既成祝福のカップルのほうが多くなっています。

 あなたがこれからの学びを通して、神様に祝福された夫婦として再出発したいと
いうのであれば、この合同結婚式に参加したらいいと私は心から思います。すばら
しい恵みを受けられます

私は二十四歳の時に祝福を受け、合同結婚式に参加しましたが、それから霊界が晴れ、
神様がすっきりとわかるようになりました。それと、愛していい女性が神様から与え
られたということにより、自分の心が安定してきて、私の課題だった愛と性の問題も
解決しはじめたのです。

普通の人は、自分の心の中を直視できません。怖くてのぞけないのです。なぜなら
そこには、人殺しと姦淫魔と人の不幸を喜ぶサタンがとぐろを巻いて住んでいます
から。自分の心の中を冷静にのぞける人、自分の心の弱さを認めることのできる人は、
強い人なのです。

「もしわたしの言葉のうちにとどまっておるなら、あなたがたは、ほんとうにわたし
の弟子なのである。また真理を知るであろう。そして真理は、あなたがたに自由を得
させるであろう」ヨハネによる福音書八章三十一節三十二節

真理によって私たちは、サタンの鎖から解放され、自由になることができます。

天使長ルーシェルとの堕落により、人間は堕落の時のルーシェルやエバの気持ちを受
け継いでしまいました。その結果、

1.神様の立場に立てない
2.自己の立場を離れる
3.主管性転倒
4.犯罪行為の繁殖

という四つの堕落性が人類の中に受け継がれてしまい、妬み、嫉妬の愛の減少感のある
ところにサタンが住みつき、人間はサタンの奴隷状態となってしまったのです。
愛の減少感が、やがて愛されなかったという愛の恨みとなり、心が無感動、無表情と
なり、人に攻撃的になっていきます。

四つの堕落性の根底を見れば、そこには「愛されなかった愛の恨み」があります。私は、
これこそが人間が堕落したという証拠だと考えています。