第21章 性欲について


人類の堕落が愛と性に起因したことを学びました。人類の歴史において、性は人間
に喜びよりも苦しみと悲しみと不幸を与えました。
私もそうでしたが、ある時点で性欲への悩みは完全に解決しました。現在は、神様
に夫婦で近づく祈りのようなものだと思っています。

神様は本来性欲を、子孫を産み殖やすためと、夫婦の愛を高めるための目的に与え
られました。子孫を産み殖やすためだけなら、動物のように年に一回の繁殖期だけ
の性関係でいいわけなのです。
さらに、人間の場合のみ、性についての脳機能を意識中枢がとりかこみ、愛という
世界の中で、性関係を結ぶというように、きわめて精神的なものとなっています。
さらに、不能という問題さえ生じます。動物には不能はないのではないでしょうか。
性欲自体は、何も悪いものではなく、性欲を、いつ、誰に向けるかということだけ
の問題なのです。

神様はアダムとエバに、「生めよ(個性完成)、殖えよ地に満ちよ(子女繁殖)、
萬のものを治めよ(万物主管)」という三大祝福を与えられました。個性完成した
のちは、当然取って食べて、つまり結婚して性関係を結んでよかったのです。

不倫の緊張感が刺激を与えてくれるのではないかというサタンのささやきがあります
が、不安からは真の性の喜びは絶対ありません。男のかってで申しわけありませんが、
男はムードと愛の中で、自分がリードしながら愛する女性を開発しているという満足
感を味わいたいのです。

ですから、ご主人に甘える、愛されていることを確認したい、その手段として体の触
れ合いを求める、そしてご主人のリードの中で、自分の性感や性欲が高められてきた
というようにしていってください。そうすると、ご主人は、あなたがますますかわい
くなっていきますし、ご主人にとっても性生活が楽しいものとなっていきます。
夫と妻が、それぞれ、心と体、愛と性という大きな要素を調和させていくというのは、
時間もかかり大変なことなのです

これは教会で、これから家庭を持とうとする人たちのための修練会に、私が講師で呼
ばれていった時に話したことですが、心と愛の状態がA(霊的に高い)B(普通)C
(低い)と三段階に分けたとすると、体もA、B、Cと分けられます。自分のほうだけ
で九段階あるわけで、これが相手も同じ九段階あるとしたら、二人とも霊的にも肉体
的にも最高の状態で愛しあえるのは、八十一分の一、つまり八十一回に一回しかない
ということになるのです。
仮に四日か五日に一回とすると、これは一年に一回しかベストの時がないということ
になります。

夫婦でも、不本意ながら夫が、自分の性欲でいやがる妻に迫るということもあるのです。
でもその場合、妻が心から応じていませんから、いまいち盛り上がりに欠け、夫は性欲
は満たせても後味が悪く、かえって夫婦仲が悪くなっていくことさえあります。こうし
て妻が性で快感を感じ得ないまま一生を終わるという場合もあるようです。

ですから、夫も妻も、相手の心の状態と肉体の状態を配慮しながら、教えあい、研究し
あいながら、二人で高めあっていくのが性生活です。

性欲自体は、神様から与えられたものですから、神様の願いにかなったものとするように
努力し、夫婦の幸せのためにもちいてください。