大阪解散組と別れ、添乗員と一緒にANAのチェックインカウンタで手続きを 行う。団体とのことで手続きは添乗員がやってくれた。預け入れの荷物に ついていたタグは自分は記念にしたいのでチェックインの前にしっかりと 外しておいたが、付けっぱなしだった他のメンバの手荷物のタグは全てANA の職員が外して捨ててくれた。他には便名のはいったCPAのシールもあった。 これは記念にはがそうと思ったが、そう簡単にははがせないので結局はゴミ になってしまった。
これで添乗員とも別れ、あとは便の搭乗を待つだけである。まず、ローマから 下げてきた紙袋がボロボロなので何か袋を買わなくてはならない。で、お土産 屋を見ていたらKIXのマスコットである「カンクン」が描かれている麻袋が売ら れている。500-600円ばかりして「袋にこんな額をかけても」とも思ったが、 この手の麻袋は丈夫との話も聞いたし、カンクンが描かれているから記念にも なる。そう思って、ここはこの麻袋を買うことにした。
国内線ターミナルに入り、搭乗を待とうと待合室の椅子に座ったが、CX506でも 寝が足りない私はここでダウン。いつの間にか眠ってしまった。おぼろげながら に聞こえて来るアナウンスを聞くと、NH146の搭乗が始まるという。これはまず い。必死で目を開け、搭乗口に向かう。搭乗口には行列ができていた。 今回の搭乗機はB747であったが、747のどのタイプかは覚えていない(まず-400では ない。安全のしおりを見ればわかると思うが、覚えていない。多分SRだったか?)。
とにかく疲れていてそこまで頭が回らなかった。レジも確認できなかった。
機内に入るとどうやら古い飛行機らしく、「汚い」まではいかないものの、「汚れ
ている」という印象を受けた。CPAのB-HUJのことを「薄汚れている」と書いたが、
それよりも「汚れている」印象はあったと思う。恐らく今回乗った飛行機の中で1
番「汚れていた」ような気がする。掃除がしてあれば機内が多少汚れているのは気
にはならないが、問題は経年機はトラブルが発生しやすくなり、安全をおびやかす
のではないかという懸念である。SIA、SWR、DLHなど事故をあまり起こしてない航空
会社では保有機材の機齢短縮化を目指しているという。今回搭乗したCPAもそうだ。
SWRの日本地区マーケッティング部長はこう言っている。
「新しい機種の方が燃費がいいし、メンテナンス費もかからない。中古市場で高く 売れるうちに売り、また新しいものを買う方が、長期スパンで見ると健全経営に結 びついていくんです。」
(別冊宝島M エアラインの攻防)
新しければいい、という訳ではないが、機齢の若さは安全を測る指 標の1つでもある。汚いのはまだ我慢できるが古いのは問題だろう。
今回の便は満席のようで、海外帰りの客とは違った感じの乗客もいる。NRTと違って、 KIXへは各社結構便数を出しているので、国内旅行でも利用する人が多いのだと思う。 離陸後はドリンクサービスなどもあったが、とにかく眠くてたまらない。サービスの 時にジュースをもらったのを除くと1時間ばかりのフライト時間はずっと睡眠タイム で消えた。
搭乗時にフライトログを依頼しておいたが、その時のCAが持ってきてくれた。「今回 は時間が足りないので、前方しか廻せませんでした。」あの状態の中で1人でも多く のCAに協力してもらおうと努力してくれたのである。CAが見せてくれた誠意である。 何だか申し訳ない。
KIXを出たのはたそがれ時だった空も、羽田に着く頃はもう真っ暗。これでしばらく は1万mの青い空もしばらくは見納めである。羽田到着後、荷物を受け取り、預り証と タグの照合を受け(羽田ではこのようなことをするのかぁ。記念にしようと思った荷物 のタグももぎとられてしまった)、これで7レグにも及んだローマへの空の旅は大満足 のうちに完結した。
荷物受け取り場で一緒に参加したツアーメンバーを待ち、モノレールで羽田駅まで一 緒した。「今回のイタリア旅行はいかがでしたか?」「ええ、楽しかったですよ。」 「今度はどこへ行きたいと思いますか?」そんな会話を交わして羽田で彼らと別れた。