のらの事件簿

さわったら・・・ おどろいた? きゃぁ〜!!

こどもができた! 出会って数ヶ月、はじめての冬、お腹が膨らんできたみたい?
ノミ退治もしたし栄養満点、太ってきたのは確かだけど、横から見るとちょっと・・・
う〜ん・・・相手はわかってるぞ。
青い首輪の茶トラの大きな猫。時々裏で二人で並んでいたあの彼だ。
しかし、4匹も5匹も産んでもらうわけにもいかず、やむなく中絶・避妊に踏み切る。
病院は仕事場から車で5分ほど、美人で聡明な獣医先生が「子供は1匹だけでした」 と言った時、驚いたと同時にちょっと後悔。 いっぴきだけならなら生んでもらえばよかった・・・今更遅いのに・・・。
病院で余程怖かったのだろう。数日間は、ぴったりくっついて離れなかった。
なんだか可哀想なことをしてしまったと、身勝手な自分を責めました。


天敵!チビ 隣の三毛猫、性別はメスで名前はチビ。
愛想のいい猫で、すぐにスリスリして甘えて膝の上に乗る。みんなが「可愛い〜!」という。 でも実はかなり自己中心的なこと知ってるぞ。甘えたかと思えば突然怒るのだ。 もともとはチビの方が先住で、チビのお母さんは顔が悪いといいながらも のらにご飯をくれた心やさしい人で、私の仕事場エリアもチビのお昼寝スペースだったから、 当然のことながら激しいバトルが繰り広げられることとなる。
チビにはたいへん悪いとは思うが、のらが「野良」でなくなった以上は、 きっちり諦めてもらうしかないわけで、どうしても納得のいかないチビと、 自分の居場所を確保したのらは、ガラス越しのにらみ合いを毎日することとなる。
二人のしっぽは、倍くらいの太さになるのであった。


決闘! nolanola もチビも大変に賢い猫で、 自分のお母さんが近所のスーパーまで買い物に行くときは必ず一緒に行く。 買い物を済ませ外に出てくるまでちゃんと待っているのである。
ある日スーパーの近くで、ついにでっくわしてしまった二人は、溜まっていた恨みつらみが爆発。 二人の間にガラスはない!
壮絶なとっくみあいの闘いの火蓋が切って落とされたのである。
大声を出しても、たたいても、離れようとしないほどの大喧嘩で、周囲にはのらの白い毛のかたまりが 飛び散った。一見勝負は互角に見えたが、のらは喧嘩慣れしていないおひめさま。 数日後、のらの肩口はがっぷりかまれた傷で化膿していた。
獣医先生は麻酔もなしで容赦なく処置を施す。あんな美人の女医さんなのに・・・大胆。 かくしてのらは、犬や猫がケガをしたときの恒例の姿、エリマキトカゲとなったのである。 ちなみにチビはなんともなかったようである。う〜ん、強い・・・。


危険な薬


ノミ退治に精を出すものの、外を出歩く以上ある程度はいたしかたない。
首の後ろにつけるノミ退治の薬を使用していたが、ある日大変なことに・・・。
薬を塗った直後、のらはうめき声をあげ泡を吹き出したのである。 濡らしたタオルでのらの顔を拭き、少しおさまったところで病院へ担ぎ込む。
私の手に薬が付着し、なでた時にのらの舌についたのだ。(美人獣医先生推測)
幸い症状が軽くおさまったものの、なんと恐ろしい薬・・・。
ノミを殺す薬だから、量によっては猫にも人間にも毒なわけ。当然のことである。
こんなおそろしい薬はもう使えない!すぐに全部捨てる!安易に薬に頼るのはやめ! ノミは地道にノミ取り用のクシですいて1つずつ片付ける。 夜な夜なクシでnolanola の身体をすき、ひっかかってくるにっくきノミっ子を えい!とつぶす私でありました。


犬もびっくり

ある日の仕事場、nolanola は外で遊んでいる頃、 犬などいるはずのない裏口で、けたたましい犬の吠える声、それも大型犬の声だ。
もしやと外に飛び出すと、大きなゴールデンリトリーバーが興奮状態にあり、 階段の下には追い詰められたnolanola の姿が・・・。
何をどう怒鳴ったのか、自分でどう吠えたのか記憶にないが、私の大きな声と 振り上げたこぶしと、鬼のようなすごい形相で犬はもうびっくり!走って逃げていった。 おそらくあの犬もこんな恐ろしい思いをしたことはなかったであろう。
犬も大好きだが、のらを追い詰めて遊ぶなんてもってのほかである。
抱き上げたのらは、石のように固くなっていて爪を立てたが、それでもぎゅ〜っと抱きしめた。 nolanola 、無事で本当によかった。


ひっこし nolanola はずいぶん引越しをした。
出会ってから4回も就寝場所が変わった。が、あくまでも夜寝る場所であって、 出歩く場所は仕事場近辺のみで、かなり狭い範囲で行動する。 だから「猫は家につく」の原則にはそう反しないものであろう。
とは言っても、なにぶん毎日のバイク通勤である。 通勤時間が長くなれば必然的に、寒い木枯らしの日や大雨の日、雪の日、nolanola のかったるい日は 猫袋に入ることを拒むようになるのである。 最終的に落ち着いた場所に住むようになった私たちは、通勤時間がバイクで20分よりも、 のんびり待っているから〜!の方を選択し、nolanola はすっかりインドア生活になっていった。
悪い虫(♂)もつかないし、病気もうつらないし、事故やケンカの心配もない。
それでも・・・花咲く野原でnolanola が遊んでいる姿を想像すると、 さぞや美しいだろうと思ったりしてちょっとかわいそう・・・。


牙が出てる! 猫も人間同様、歯石がつくし歯槽膿漏にもなる。
nolanola も家の近所のやさしい笑顔の獣医先生のところで歯石をきれいに取ってもらった。
「はい、あ〜んして」「痛かったら右手をあげてくださ〜い」 というわけにもいかないので、全身麻酔である。 全身麻酔はこわくてできれば避けたいが、いたしかたない。
翌日の朝、窓際で振り返ったnolanola の顔。あん?なんか口から出てる、白いもの?。
ありゃま!右の下顎の牙が飛び出しているではないか!ぐらぐらっ!
「すっかりきれいになりました♪」とやさしい笑顔の獣医先生は言っていたはずなのに・・・。
すぐさま病院へ出向き、結局また全身麻酔でその歯を抜くこととなる。
やさしい笑顔の獣医先生、しっかりしてケロ!


腫瘍

身体をなでておかしなところはないかの健康チェック、大切な日課だ。
ある日見つけた胸にある小さなしこり、しばらくほおっておいたけれど、 少し大きくなったような・・・。 nolanola のお腹の真っ白い毛をかき分けて見てみると、それは青紫にも見える。
やさしい笑顔の獣医先生いわく乳腺にできるしこり(腫瘍)ではないか、 良性・悪性の種類は取ってみなければわからない、と。うむむ・・・。
少し大きくなってきたので手術に踏み切る。検体は大学病院へ送り検査してもらう。
nolanola のお腹を切るのだからこれは大変な大手術である。 やさしい笑顔の獣医先生をとにかく信じる。 そして私は仕事などしている場合ではない。 何か別の理由をつけて休みを取ったのは言うまでもないが・・・。
しこりはきれいに取り除くことができ、大学病院の検査結果も良性のもので、 やれやれという結果になり安心した。 退院後、青い腹巻をつけたのらも頑張り、すみやかに回復へ向かう。 でも抜糸の翌日、お腹を見たら抜き忘れの糸があることが判明、またもや病院へ連れて行く。
手術は大成功だから腕の確かなやさしい笑顔の獣医先生なのだけど、のらも当然ちょっと怒るね。 う〜ん・・・またかい・・・


歯が痛い!

今更遅いが、もっと固いものをかじらせて、 きちんと歯科検診もすべきであった。
2003年のある日、痛くて痛くて大あくびをするとき「ギャッ!」と鳴く。 口を触られるのも痛くてだめ。口を閉じるのが痛いらしくよだれも出てきてしまう。
大嫌いな病院ではあるが、行くしかない。 さすがにやさしい笑顔の獣医先生はうまいこと口を開かせる。 中を見せてもらったが、歯ぐきが真っ赤で痛々しい。歯槽膿漏だ。
残り少ない数本の歯をまた抜くことになる。左上の牙も含めて・・・。
またもや全身麻酔、口は絶対に出さないからどうか治療を見せてくれるよう頼んだが、 やっぱり断られた。
前の牙は根っこが深く、痛みも相当のものだったようだ。 nolanola は一晩中、苦痛で鳴き続け、励まし見ていることしかできない自分が恨めしかった。
翌日より柔らかい物を食べ始めるが、噛む歯がほとんどないのだから、 これ以降は噛み砕くような硬いものはもう食べられない。 魚の缶詰中心、ドライフードも細かく柔らかくして。
管理をきちんとしなかった私の責任だ。
抜歯した歯は、やさしい笑顔の獣医先生よりいただいた。
大事な大事なnolanola の牙である。


恐怖の洗濯ネット

病院で全身麻酔での処置をnolanola は何度か経験した。
のんちゃんを預けて一旦私は帰らなければならないわけだが、処置の時間までの間、 洗濯ネットに入れられるということが何度かあった。 仕方がないといえば仕方がないのだろうが、どうもこれには抵抗がありすぎて納得がいかない。 袋に入るのが好きなのは、あくまでも自分の家でのことである。
「しばらくすれば落ち着きますよ」なぁんて、やさしい笑顔の獣医先生は にっこり微笑んで言っていたが、本当か?それ!
身動きの取れない洗濯ネットの中でひとりでじっと待つなんて、 恐怖のあまり動けないだけでないのかい?
多分そうでもしないと暴れて麻酔の注射もできないからなのだろうが、それなら今すぐ私の前で 麻酔をかけて処置をしてくれればいいではないか・・・。
洗濯ネットの網越しにnolanola の姿を見て診察室をあとにする、なんとも不憫な思い。
のんちゃんの気持ちを考えると、これはやはり「やめてほしい」のである。








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