(2)1998年 イタリア(2/8)

Date
1998.4.28
Flight No.
NH143
Aircraft Type(Registration No.)
B767-381(JA8674)
Route
HND-KIX

1.HND

自宅から京急、東京モノレールを乗り継いで羽田へ。だいたい、海外へ行くとな るといつも成田だっただけに、新鮮な感じがする。羽田からはCAL(チャイナエア ライン)が国際線を飛ばしている(*)ものの、この時期、羽田へ向かう人達は国内線 利用の人が目立つ。横浜を出て、京急蒲田までは大きなスーツケースを持った人 がいないので、どうしてもこの姿は目立ってしまう。おまけに、京急蒲田までは 電車も混んでいたので、スーツケースの扱いには気を遣う。
羽田から東京モノレールに乗り換えるようになって、ようやく海外旅行らしき人 を見掛けた。カップルや友達連れ、その他やはりペアが多い。 たとえそれがツアーであったとしても、自分のように1人で行く人はあまり見掛 けない。モノレールはそんな海外旅行客と圧倒的(?)な帰省&国内旅行客で溢れ ていた。

(*):本原稿を執筆していた当時のもの。2002年4月、東京発着の CAL便は全て成田発着になったので、羽田発着のCAL便は現在、存在しない。

空港駅に到着。成田と違って、パスポートだの身分証明だの航空券だのを見せろ、 とは言ってこない。それだけ、成田のセキュリティチェックが厳しい、というこ とを意味している。成田があんなにセキュリティにうるさいのは、成田ができた 時に、反対派が過激な活動を行っていたことが大きく影響してることがあるのだ ろう。

HNDのカウンタの集合時間まで時間が余ったので、空港内をうろつくことにした。 HNDには何度か行ったことがあるが、いつも家族旅行だったので、自分のペース でじっくりと見ることがなかった。
まずは、航空書籍が多く置いてあるというブックス・フジに。ここは HNDに行っ たら、まず行きたい場所だった。案内嬢に聞いたところ、1F にあるというので、 集合場所を確認した後、エレベータで降りる。

エレベータに乗ると、どうやらガヤガヤしている。何かと思ったら、修学旅行生 がたむろしているのだ。彼らの場合は勿論、国内だろうが、どこに行くのか興味 を持ってしまう。昔は飛行機というと非常に特別な乗物という印象が強かったし、 自分自身もそう思ってしまうが、今は飛行機はポピュラーな乗物なのだ。今はハ ワイへ修学旅行、という例もあったし、出張の帰りは、サンフランシスコの免税 店の搭乗ゲートでやはり修学旅行生を見掛けた。

ブックス・フジについては、行ってみると、案外小さい、という印象を受けた。 スーツケースを引きずっているから、あまりよくは見れないが、小じんまりして はいたものの、変わった航空関連の本が見られた。航空関連で働く人達、もしく はそれを目指す人達のための本が目立った。ここでは残念ながら荷物になるので、 買えない。

次はJALやANAが経営しているおみやげ売場を覗くことにした。このおみやげ売場 は勿論、自社関連のグッズが幅をきかせているが、それとは別に各航空会社の飛 行機のモデルが売られている。前、この店でBoeingの塗装がされた747のモデルを 買ったことがある。今回のお目当ての品はSpirit of Hong Kong号のモデル or 写真集だった。イカロスのエアショップで展示品として1度みかけただけで、どこ にも売っていなかった。もしかしたら、空港のお店なら、とも思ったが、どこに も売っていない。どうせ CPAに乗るのなら、機内販売とも思ったが、国内で手に 入るのなら、早く押えておきたかった。その後、KIXでも探したが、結局見つから ない。やはりCPAの機内販売しかないか。

こうしているうちに、集合時間になったのでカウンタまで行く。東京ではKIXまで の航空券と往復の航空券、その他もろもろの書類を受取り、KIXでの注意事項の説 明を受ける。航空券は赤いカーボン紙4枚綴の冊子が2冊。薄っぺらい冊子だが、 これでヨーロッパまで行って帰って来れると思うと非常に重みを感じる。KIXまで の飛行機のチェックインは各自で、ということ。
そこで、手続きをした後、荷物を預ける。ANAでは、たとえANAで最終目的地まで行 かなくとも、利用航空会社によっては最終目的地まで預ってくれるサービスを行っ ている。係の方から、CPAは対象外ということは聞いていたが、ANAの係員は確認を 行っていた。

私:この荷物を預って下さい。
係:最終目的地までお預りすることができますが、関西から利用する航空 会社はどこですか?
私:キャセイです。
係:キャセイの場合は対象外です。関西の方で荷物を受け取った後、チェ ックインの時にまた預けて下さい。

ということで、KIXまで荷物を預けた。

その後手荷物検査を受け、搭乗口に向かう。国内線はCIQの手続きがないだけに、手 荷物検査以外はずいぶんと手軽に感じる。
手荷物検査でゲートを通った瞬間、ブザーが鳴る。何事かと思ったが、ポケットに 財布を入れていたせいだ。ポケットの中身を取り出し、再度ゲートを通り直したら、 ブザーも鳴りやんだ。

2.機内

東京からの参加者はこの便に乗ってKIXまで向かうことになっていた。 参加者はまとまって席を取ってあるため、隣の席にはツアーに一緒に参加する女性 が座っていた。一緒に参加する、というためか、緊張する。どうやら彼女は1人み たいだ。
そして、通路をはさんで隣の席にはANAのCAが多数、乗客として座っていた。 どうやら乗務員の移動のようである。彼女らは制服を着ており、乗務スケジュール やら何やらを広げている。これまで、何度か飛行機に乗ってはいるものの、こうい う光景に出会ったのは初めてだ。

離陸して、水平飛行に移った頃、ANAのクルー達は何やらPCを取り出し、お勉強 会の様相を呈していた。「できるWin95」などの本を広げ、教えあっている。 一昔はPCなどというと、使う人が限られていたものだが、今ではCAもPCが使い こなせればならないのか、と感じる。もしかしたら、彼女らは自分からの興味 でやってるのかもしれないが、会社から支給されたもののようにも見える。 うーん、今はPCはビジネスの必需品か。

このフライトは時間が1時間と短いため、フライトログをお願いするのも気が ひけたが、そう飛行機へはしょっちゅう乗れるものではない。一応、お願いする。 しかし、これはサインだけをお願いする、という形を取った。

着陸近くなって戻ってきたログは代表が1名で書いていたが、きちんと「ご搭乗 ありがとうございます」と挨拶がしてある。 私は記念にサインをもらうのが好きでいろいろなサインをいただいたが、乗物に 関するサインの中で1番丁寧なのは航空機に関するものだと思う。何か一言が入 っていたり、おまけにといろいろなものをくれたりするのはだいたいが機内でい ただいたサインである。

CAが出してくれた温かいおしぼりで手を拭き、ジュースを飲んでいるうちにあ っという間に1時間ばかりのフライトは終りに近付き、KIXへの着陸体制に入っ た。 東京ー大阪という区間は短いというのは分かっているものの、こんなに短 いとは思わなかった。


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