2001年 シンガポール(3/8)

Date
2001.8.7
Flight No.
CX2073
Aircraft Type(Registration No.)
B777-367(B-HNI)
Route
HKG-SIN

香港到着後、おじさんはさっさとB-HUD機を後にしていった。Cクラスだと出入口 にも近く、しかも通路が広いので、とっとと降機することができる。希望していた JL便が取れず、遅い到着を余儀なくされたが、偶然とはいえ、この速い降機はおじ さんにとって救いだったかもしれない。

周りの人の流れに乗ってB-HUD機を降りた私は、そのまましばらくはその流れに乗っ ていた。機内ではさほど感じなかったが、飛行機を降りるとやはりそこは外国。いつ もは暢気にしている私も独特の緊張感を感じる。周囲を見てみると、乗り換えの案内 をしているCX地上係員を目にした。自社便については、既に機内でゲート案内が出て いること、ターミナルビル内のいたるところにあるTVモニタに案内があるためか、そ のための係員は見なかったと思う。彼女らは機内のゲート案内にはないMK便のゲート 案内を行っていた。日本からモーリシャスへ行くルートの1つとして香港でMKに乗り 換える、というのがあって、CX+MKの組合せで格安航空券やツアーが売られている、 という話を聞いたことがあるが、わざわざこうして係員が案内していることから、か なり一般的なルートなのだろうか。もしかしたら、MK便のチェックインが必要で、そ の案内も行っていたのかもしれない。

モーリシャス。航空ファン的にはMKというオフライン航空会社に乗れるチャンスもで きるし、飛行距離もある。それ以外では海が大変きれいな南の島。魅力的な場所のよ うだが、行けるのはいつのことだろうか。MK乗りたさときれいな海見たさにモーリシ ャスへのツアーを検討したこともあったが、旅行代金のあまりもの高さ、しかも1人 参加はNGというものばかりで、あまりにも敷居が高すぎる。それに、ツアー自身も少 ない。日本人がよく行くビーチはハワイやグアム、サイパンが定番、最近はプーケッ トなどアジアも人気があり、時々モルジブというのもあるようだが、モーリシャスへ は行く人が少ないのだろうか。だからといって、個人で行くには不安だらけだ。

CX505は香港を最終目的地とする人達だけでなく、私のような日本人乗り継ぎ客もよく 利用する便である。特に欧州へ向かう場合、まずこの505便のお世話になる。私もそう だったが。

CX2073のゲートが決まったかな、と到着ホールをうようよしていると、日本人女性ペアを見かけた。彼女らは「261だよね」と言っていた。欧州行きの乗り継ぎ客である。 ということは、CX261、パリ行きの乗客だ。夏のこの時期は欧州行きの北回り便の航空 券の値段が多いにはねあがるが、南回りはリーズナブルだという。彼女達もその「リー ズナブルさ」でCXを選んだのだろうか。私は旅をする過程で出会った南回り欧州便の 利用(経験)者に聞いたことがあるが、私と話した数人に限って言えば、やはり価格だ、 と言っていた人は多かったと思う。私にすれば、南回りも北回りも夏の欧州は絶対的 に高いので、南回りがそんなにリーズナブルだとは感じないが...

ゲートは決まらないが、ターミナルビルは1つしかないし、歩いて何とかなるだろ う。出発ホールでもゲートは確認できる。そう思った私は出発ホールへ行こうと、 適当にエスカレーターを降りた。降りたところは地下鉄のホームのような場所。どう も、ここは出発ホールへ行く場所ではなく、入国審査場へ行くスカイトレインの乗り 場のようだ。しまった、と思い、元の到着ホールへ行こうとするが、ここには到着 ホールからの下りエスカレーターはあるが、元に戻る上りエスカレーターはない。 ヤバい!元に戻れなくなった、と思った矢先、エレベーターが見つかったので、と りあえず乗っていこう。でも、こんなことで果たしてCX2073のゲートとなるべき場所 までたどり着けるのか、不安だった。でも、国際空港は時間さえあれば、そこを初め て利用する旅客でも何とかなるようにできている筈。これは、私が何度か乗り継ぎを 経験して得た自信だった。何とかなる。時間はたっぷりある。

エレベーターに乗ったところ、CX社員(地上係員?)がエレベーターに乗っていた。 私が道に迷った乗り継ぎ客だとわかったのだろう。彼はどの便に乗るつもりなのか、 と聞くので搭乗券を見せると、このまま上に上がるように言ってたかと思った。 だが、まだゲートは決まってなかったのでどこ、とは言えなかったようだ。

こうして1時間強か(?)。だいぶ待たされた後、ようやくCX2073のゲートが決まった。 8番である。番号がわかれば、あとはゲートの案内に従って移動するだけだから楽だ。 これがわからないから、どこでどうしたらいいのかわからないもの。

とりあえず、出発ホールへ上がる。出発ホールへの上り口のところでセキュリティ チェックを受け、指示通りに8番ゲートを目指した。が、どう探しても8番と思われるゲートが見つからない。確かに方向は案内にあった通り歩いて来たのだが。NRTでのチェックインの時に貰ったHKG案内図にも8番ゲートについては載っていない。これはどういうことなのだろうか?空港内の標識を確認しても、間違いなく8番ゲートはこの方向にある。

おかしいな、と思っていると、1-4番、15-19番ゲート入り口付近の免税店そば(確か、 場所はこのあたりだったと思う)に下へ行くエスカレーターがあり、天井から「xx-xx」 と番号のみが書かれた標識が下がっている。8という数字はこの番号のみの標識に 書かれた範囲に入っている。もしかしたら、この数字はゲート番号を表しているので は。空港の旅客ターミナルビル内で数字がつくところと言えば、それしか考えなれな いだろう。指示通り、エスカレーターを降りたところ、目指す8番ゲートはその他の ゲートと一緒に「ひっそりと」存在していた。ゲートの案内には「CX2053 新加o」と 出ている。間違いない。ようやく目的とする8番ゲートは見つかったものの、どうも New HKGの構造はわかりにくい。道に迷ったのはこれで2回目だ。今回は時間がたっぷ りあったから良かったものの、乗り継ぎ時間がMCTギリギリだとしたら、下手すれば 乗り遅れるよ。絶対。構造は仕方がないとはいえ、標識の表記ぐらい、統一しておいて ほしいものである(途中まではGate xx-xxはこっち、と書いてあったが、例のエスカレ ーター付近まで来るとGate xxの標識がなくなる。1-4、15-19はGate xxとあるが、8 番については天井からの数字だけの標識だけ)。

周辺のゲートはKIX行きのCX2052と、確か、JLのKIX便のゲートがあった。JLについて はどんなフライトだったか覚えていない。

ゲートは勿論閉まっており、私が到着した23時過ぎ(か?)の時点でベンチには数人し か(CX2073に搭乗すると思われる)乗客はいなかった。搭乗開始は2:30となっているし、 まだ時間が早すぎるから人がいないのだろう。時間は腐る程ある。ルポの原稿を書く には丁度いい筈だ。といっても、雰囲気はどうもそんな気分になれない。鉛筆を手に しても、書き始めが出てこない。しばらくは辺りを散策したり、搭乗を待つ乗客達の 様子を眺めたりなどしていたが、そのうち居眠りしてしまった。仕事とはいえ、夏休 み休暇前まで毎日23時過ぎ、午前様の帰宅、そして定退したとはいえ、前日も出勤、 そして準備という状況では疲れも出て来るだろう。でも、搭乗時刻のことが気になる ので、寝る訳にはいかない。

この「へんぴな」ところにある8番ゲート付近にもちゃんとフライト案内用のTVモニタ はあった。欧州行の便が集中する23時台を過ぎると、途端に表示される便はなくなる。 シドニー行きのCX101(だったかな?)はこの日も欠航。7月下旬から徐々に運航状況は 回復して来ていると聞くが...労働争議の傷跡はあまりにも大きかった。そして残ったのは自分の乗るCX2073と2042、2052といった深夜の近距離便だけが残った。

おじさんが言っていたように、Cクラスの食事のおかげでおなかが空くことはなかった。 ゲート付近のトイレには冷水器もある。シンガポールで大丈夫だったし、香港の飲料 水に問題がある、という話は聞いたことがない。何度かトライしてみたが、日本の水 と変わったことは特になかった。

ベンチには数人の女性、インド人風の男性2名、あとは香港人かシンガポーリアンと 思われる人達ばかりで、日本人の姿は見られなかった。この女性は私が到着してさほど 時間が経たないうちにベンチに横になって眠り始めた。インド人風の男性2名はしば らくしゃべったり、夜食のドライカレー色をしたご飯を食べたりしていたが、そのう ちいびきを立てて眠ってしまった。このいびきはゲートエリア全体に響きわたる大層 御立派なものだった。

搭乗予定の2:30を迎えた。最終的にゲートに集まった乗客は十数名ばかりで、これ以 上増えることはなかった。ゲートで搭乗半券を貰い向かった先は、何とバス。エスカ レーターで降りて到着したゲートは地面と同じフロアで、どう見てもボーディング ブリッジが付けられるような感じではなかったので、これはバスになるかとは思って はいたが。啓徳ならまだしも、CLKでバスでの搭乗は非常に珍しいような気がする。

バスに乗って様子を見ていたが、バスの乗客数はゲートで寝ていた人達以外に増える 気配は一向にない。いつもなら、この手のバスは乗客を乗せるだけ乗せてから出発す るものである。その時点でバスの定員に余裕があれば、乗客を待ったりするものだが、 バスはさほど待たずに出発した。後から遅れて第2陣のバスが出ることも考えられな くはないが、CXは乗客のゲート到着時間にうるさい会社。時刻表、航空券、搭乗券、 乗客が目に触れるありとあらゆるところで「出発の20分前到着」を強調している。 ということは、CX2073の乗客はこのバスの乗客しかいない、ということか?!

十数人の乗客を乗せたバスは駐機エリアを走り抜け、整備エリアや貨物ターミナル(?) なども目にした。CLKは啓徳に比べ広くなったとは、あらゆる資料で見聞きはしては いたが、ボーディングブリッジからの搭乗ばかりなので、実際にこれらの空港施設を 目にする機会は少なかったかと思う。改めてこの空港の広さを感じることになった。 しばらく走ると、何やら検問所のようなところにたどり着いた。その周囲は柵で覆わ れていて、どうも旅客便の乗客がいそうな場所ではない。あたりはまるでHNDの沖合 いの駐機場みたいだ。でも、HNDと違うのは、感じが旅客便の駐機場ではない。 そもそも、2073というフライトナンバーの付け方に始まって、時刻表のサービス案内 ではこのCX2073は「JOINT-VENTURE & CODE SHARE FLIGHTS」に出ているし、食事や映 画等の機内サービスについては書いていない。ワールドワイド版ではそれなりに出て いるが、日本版では復路のCX2074と合わせ、このフライトについては隅の方にちっち ゃくしか書いていないし(*)、おまけに乗客は恐ろしく少なさそうだし。この搭乗ゲート といい、駐機場といい、謎だらけだ。何かが違う。 そのエリアに入ってからしばらくすると、確かにCXの旅客機が2-3機ばかり駐機し てある。そのうちの1機の前でバスは止まった。

(*)註:現在では通常のフライトと同様に記載されているようである。

バスを降り、タラップを上って搭乗した。「Good morning」と出迎えてくれる。自分 もこれにつられて「Good morning」と挨拶してしまったが、私の感覚で言えば、まだ 深夜である。4時や5時ならまだしも、ぐっすり世の中が寝静まっている時に「おは よう」はちょっと信じがたいものがあるが、考えてみれば今日は8/7。一応は「翌日」 である。だから、「おはよう」なのだろうか。これは、CAのお出迎えだけでなく、機 内アナウンスでも使われていた。

今日のシップは777-300。登録番号はB-HNIだという。世界で一番胴長の飛行機だ。乗 ったところは普通のCXのフライトと何ら変わりはない。乗客が少ないことを除いては。 その後様子を見たが、乗客が増えることはなかった。乗客数について確認したところ、 この日の乗客数は何と23人!!どうもゲートの人の集まりが悪く、バスが1台で済ん だ訳だ。

定員367人の777-300にたった23人しか乗客がいないのである!いくらすいているとは いえ、こんな飛行機には乗ったことはない。信じられない。がらすきの機内で、エコ ノミースリーパーも自由自在だ。勿論、Yクラスに特有の狭い機内で恐縮しながら外 に出る、という苦労もこの便では皆無だ。いつもこのようなフライトで旅行できたら 最高なのだが、絶対ありえない。

乗客としてはがらすきの機内で、まさにYクラスでは天国のキャビンであるが、CXと してはこのような便を飛ばして赤字になってしまわないだろうか。CXは私の知ってい ただけで今までも札幌線やチューリッヒ線を運休してきている。札幌やチューリッヒ 便がここまで搭乗率が悪いとは考えにくいから、こんなに少ない乗客数が続いたらま ず、この20xxシリーズは真っ先に運休/廃止の対象になってしまうのではないか。 CX2073を始めとする深夜3時台に出て朝の6時台に現地に着く便は、それほど需要が ないのだろうか。確かに深夜に空港に行くための交通手段はメチャ厳しい。しかも、 世間では夜中の3時は深い眠りに就いている時間帯だ。しかし、朝現地に着くので、 時間を有効に使える、という強力なメリットがある。また、私にとっては危険な日没 後、夜間に慣れない海外の街を出歩かなくて済む、という利点がある。ホテル代も節 約できるし。

このCX20xxシリーズが運航されたのは昨年からだっただろうか。自分はこのニュース を聞いた時、「CX、偉いっ!」と歓喜をあげたい気分だった。20xxシリーズができたお蔭で、乗り継ぎ便の 組合せも含め、利用できる便の選択肢が増えたし、日没にこだわる私にとっては朝着 く、というのは実に魅力的だったから。

特にシンガポールについては、復路はともかく、往路は何故、朝、もしくは昼間着く フライトが出せないのか、NRTは門限があるから現状では無理にしても(そもそも、門 限があるから利用できるフライトの時間帯に制限が出て来て不満があるのだが)、 「24時間空港」の筈のKIXにもそのような便がないのは不満に感じていた。この2073/4 はそのような不満を解決するには持ってこいだと思うが、私のような考えの人はいな いのだろうか。

フライト時間が3時間あまりと非常に短いため、恒例のフライトレコードは離陸前に 頼むことにした。短い飛行時間、深夜便ということでどうかな、と思ったが、話をす ると「何語をしゃべるのか?」と聞かれたので、「日本語だ」と答えたところ、日本 人CAが対応してくれた。辺りを見渡しても、どうも日本人の乗客がいるようには見え なかったが。日本語で説明できるので、非常に楽だった。

この依頼をしたこと、乗客数が少なかったことのためか。あるスチュワードに声をか けられた。聞かれたのはシンガポール渡航の目的、滞在日数といったごく単純な内容 を二言、三言だけだったが、人数が少ないとこうしたコミュニケーションも取りやす いだろう。

23人という驚異的に少ない乗客を乗せ、777-300はシンガポールへ向けて夜空へ飛び立 っていった。

日本語版時刻表に当便と似たような扱いになるだろうCX2052/3が「座席数やサービス に制限がある」とあったことから、はっきり言って、本便のサービスには期待はして いなかった。この記述、そしてワールドワイド版の時刻表でも自社便であるにも関わ らず、コードシェア便と同じに扱われていること自体が何か意味ありげだ。20xxシリ ーズのサービス開始当初から、これらのユニークなフライトはスケジュール的な面で 注目はしてきたが、実際に乗るまでは、この20xx便は、近年の日本の国内線のように、 定刻に目的地まで無事到着する、という公共交通機関のサービスの必要条件だけを期 待すべきで、付加価値のサービスを期待して乗るべきものではない、と思っていた。

まず、最大の関心事のミールサービスであるが、「リフレッシュメント」とは言う ものの、きちんと選択ができた。この日はチキンパイと魚からの選択で、魚にはご飯 が付いているという。少しでも腹持ちを良くしたいため、魚を選択。あんのかかった 白身魚に白飯のタイライスが添えてあり、パン、果物もある。勿論、温かい。これは、 リフレッシュメントとは言えない。きちんとした機内食だった。紙に印刷されたメニ ューは存在しない。

乗客数が少ないためだろうか。しかも、CAがわざわざ注文に来て、手で持って来てく れる。おなじみのカートなど使わない。普通、Yクラスの機内食はカートで持って来る が、手で持って来るなど、Yクラスでは滅多にないことだろう。 また、食事前の飲物サービスもちゃんとあり、食事面については何ら心配することは なかった。普通のフライトと全く変わりはない。

次は娯楽面。自分は特に機内で映画を観たりする人ではないので、そんなに重要視は していないが。これも、通常のフライトと同様、PTVがちゃんと使えた。また、以前、 CXの一部の短距離便では雑誌を載せない、という噂を耳にしたことがあったが、機内 誌もちゃんと装備されていた。新聞等の有無については覚えていない。

機内の備品としての雑誌は、これもちゃんと装備されていた。英語と中国語の雑誌で、内容は経済、旅行、生活情報誌(中国語)だった。自分にとってはさほど関心のある内容ではなかったが、私の近くにいた若い(西洋系か?)女性が「読む?」と取ってくれた。あまりにも私が暇そうに見えたのだろう。彼女もこれらの雑誌を読んでいた。

更に。この便は夜間フライトということで、アメニティキットまでしっかりとあった。 CXはYクラスでもアメニティキットのサービスがある会社として、旅通の間では知ら れているらしいが、それはあくまで長距離便の話。どう見ても長距離便でないCX2073 にこのようなサービスがあったとは、驚いた。中身は靴下、歯磨き、アイマスクの 3点セットで、布製の袋に入っている、という、長距離便で貰えるものと同じもの。 長距離便であってもYクラスの乗客にはこれらのサービスがない会社が多い中、長距離 便でもないのにアメニティキットがあるとは、凄くサービスがいいと感じる。 このCXのアメニティキットについて、個人的に嬉しいのは中身もさることながら、袋 が布製と、旅行が終ってからも使い道があるものであることだ。他社でもアメニティ キットを貰ったことがあるが、どこも使い捨てのビニール袋に入っていた。以前より は簡素になったが、巾着やポーチに入っているものだから、つぶしが効くし、非常に 便利だ。ただ、そう頻繁に貰えるものではないので、もったいなくて使えないが。 今回はいつものキットと違ってベージュの袋で、中身も同じベージュ合わせている。 更に、首から掛けて利用できるように、ということか。ストラップも付いていた。

「サービスに制限がある」ということになってはいたようだったが、「制限のない」 昼間の便と全く遜色はない内容だ。いや、アメニティキットを付けたりするところ など、昼間の便よりサービスは上のような気さえ感じさせる。

約3時間半のフライトも終りに近付いてくる。日はまだ出ておらず、夜から朝に移り 始めようとする時か。少し空が赤くなるかならないかだった。1999年の2月に初めて シンガポールを訪れた時も7時ぐらいまで夜は明けなかったが、赤道直下ではいつも この時間は暗いのだろうか。この時期、日本では6時頃は既に日がすっかり昇ってし まっているが、ここではまだ真っ暗だ。

高度は下がり、地上の明りが見えて来た。まだ夜は明けていない。そして、到着。 とうとう来てしまった。計画立案時からずーっと抱えていた問題が現実となる時が 来てしまった。このフライト中は考えないようにしていたが。

どうしよう...果たして、無事ホテルまでたどり着けるだろうか...


航空旅行記目次
2001年 シンガポール(2/8)
2001年 シンガポール(4/8)