日本書紀を読んで古事記神話を笑う <初版>
by 天 語 人 (あまがたりびと)

古事記神話は笑えます。
 
日本書紀の神話を読み,理解したうえで古事記の神話を読むと,確実に笑えます。格好をつけただけのこけおどし,ご都合主義,改悪,子供だまし,古来の伝承に対する無知,悪意のリライト,細部のリファイン等,きりがありません。トンデモ本かと思える部分も,多々あります。是非とも,「と学会」に鑑定していただきたいくらいです。

 本原稿には,今までの日本神話論を打ち破るオリジナリティがあります。日本書紀と古事記の神話を,体系的に捉えています。日本書紀と古事記の叙述と文言だけから,ものを考えています。たくさんお勉強して,言いたいことを言っているだけの日本神話の学者さんたちのお城を,根底からひっくり返しています。かつて星一徹が,ちゃぶ台をひっくり返したように。業田良家の漫画のように。それが私の望みであり,喜びであり,誇りです。まさにそのために,2002年10月からこの原稿を作ってきたのです。

 私は断言します。日本書紀の神話こそが日本神話であり,古事記神話は駄本であると。

 私に言わせれば,日本神話に関する限り,いわゆる古事記学者や古事記学会というものが堂々と成立していること自体が,歴史の壮大なる道草なのです。ソ連という壮大なる実験社会が,かつて存在していたのと同じように。

  興味をもたれた方は,「第1 方法論の問題」と,「結論とあとがき」を先に読んでください。それで興味が失せなかった人は,第2以下の本文を読んでください。「第8 禊ぎによる神生み」,「第12 日本神話のコスモロジー」や,「第15 日本書紀と古事記の神話の体系的理解」を真っ先に読むのも,一興でしょう。



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■ 新論文 神功紀を読み解く・・・神功皇后のごり押しクーデター



第1  方法論の問題
第2  世界観と世界の生成
第3  修理固成の命令
第4  国生み
第5  国生みのあとの神生み
第6  火の神迦具土神殺し
第7  黄泉国巡り
第8  禊ぎによる神生み
第9  天照大神ら3神の生成
第10 分治の命令
第11 泣く速須佐之男命
第12 日本神話のコスモロジー
第13 第6の一書と古事記との関係
第14 誓約による神々の生成
第15 日本書紀と古事記の神話の体系的理解
第16 速須佐之男命の乱暴
第17 天の石屋戸
第18 出雲の速須佐之男命
第19 大国主神の王朝物語
第20 少名毘古那神の正体
第21 大八洲国と偉大なる出雲神話(@の部分)
第22 三輪山の大己貴神(Aの部分)
第23 古事記はどうなっているか
第24 偉大なる大国主神の正体
第25 国譲りという名の侵略を考える前提問題
第26 国譲りという名の侵略の命令者
第27 武神の派遣と失敗
第28 建御雷神の派遣
第29 出雲侵略
第30 天孫降臨の叙述の構造
第31 猿田毘古神の登場
第32 天孫降臨
第33 どこに降臨したのか
第34 天孫降臨の問題点と猿女の君
第35 国譲りという名の侵略は虚構である
第36 田舎に降る天孫降臨は虚構である
第37 天孫土着の物語
第38 海幸彦山幸彦の物語の体系的理解
第39 三種の宝物の意味するもの
第40 海幸彦山幸彦の物語を検討する
第41 神々の黄昏
結論とあとがき


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